10月29日(日) その2 

 「教育基本法 改正すべきでない」 「成立すれば、将来に禍根を残す」 
  

 前国会で継続審議となっていた教育基本法改悪法案が、25日の衆院教育基本法特別委員会で審議入りした。
  表題のコピーは、しんぶん赤旗のものではなく、本日付の信濃毎日新聞の社説だ。

  「 著書『美しい国へ』の中で、安倍首相は『教育の目的は、志ある国民を育て、品格ある国家をつくることだ』と述べている。 憲法の理念を踏まえた現行の基本法とは、およそ相いれない教育観だ。 」

 とまで喝破している。

 全文は、ここをクリック してみてください。

 現行の教育基本法は教育の目的を「人格の完成」と定めている。
  子どもの成長を第一に考え、その人格の完成を目的にすえている。
  それに対し、明治維新前の松下村塾を例に「志ある国民」「品格ある国家」づくりを目指す、戦前のような国家のための教育に変えようというところに安倍首相の狙いがある。
  教育の目的を「人格の完成」から変質させようとしていることがよくわかる。

  「美しい国へ」は、安倍首相の著書だが、たまたま今日行われた山の子保育園のバザーで、「50円」で手に入れてきた。
  いつか読まなければと思っていたが、ちょうど良かった。

  「教育の目的は、志ある国民を育て、品格ある国家をつくることだ」の行は、第7章 教育の再生 の P207に書かれていた。

 教育基本法の問題は、松本市のこれからにとっても実に重要な事だ。
 
この問題では、6月議会に南山議員がとりあげたが、 それに対する菅谷市長は、

  「我が国の状況はといいますと、オリンピックや世界野球、そして先日開幕されたサッカーワールドカップなどスポーツ面における応援などを見る中では、国としての一体感を感じるところですが、それ以外の面では他の国々と比べ、郷土や国を愛する気持ちはやや淡白でないかと思うこともあります。 国を愛するということを法に定めることがよいか否かは別として、私たちが住む郷土松本市、信州、そして日本を素直に愛する、そのような心を育てていくことは大切なことだと考えております。」
  と語った。
  問われている事は、「国を愛するということを法に定めること」の是非であって、そこを避けては議論に成らない。

  「このまま成立すれば、将来に禍根を残す。基本法を生かす道を、今は考えるべきだ。」
  信濃毎日新聞の社説は、このように結んでいる。

 
  
 

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10月30日(月) 

 臨時会で、決算議案に対して意見を述べました 
  

 第3回臨時会が開かれた。
  9月定例議会に提案され、継続審議扱いになり、先日行なわれた決算特別委員会での審査を経て、今日の議会に委員長報告されたもの。
  決算特別委員会では、総括質疑は行なったが、臨時会で意見表明する予定だったので、委員会ではせず本会議で意見を言った。
  未成熟の部分が多かったが、以下のように発言し、決算は認定すべきものとの態度を明らかにした。  

 述べた意見の全文は、ここをクリック (あくまで発言用の原稿です。)  

 インターネットの発信は、ここをクリック (34分過ぎから始まります。)

  発言終了後、自席に返るまでに、議員間会話で、「えらく持ち上げたじゃないか。」という声が聞こえた。
  果たしてそうだろうか。
  私は、評価点と教訓をいくつか事実に基づいて紹介した。 1年間の取り組みをいくつかの切り口から、分析し、振り返った事を述べた。
  まだまだ不十分な点が多い。
  でもこれが、もしかすれば、菅谷市長の持ち上げに聞こえたのかもしれない。
  しかし、実は一番言いたかった事は、最後の部分だった。
  中には、「重い荷物を背負わされましたね。」と廊下で話しかけてくる理事者もいた。

 本会議終了後、 「松本市の観光戦略について」と「市制施行100周年記念事業の取り組みについて」を報告事項とする議員全員協議会が引き続き行なわれた。
  これについては、順次お伝えしたいと思います。

 
  
 

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10月29日(日) 

 かえってきたミキティスマイル    よかった ミキティ2  
  

 「SPもフリーも自分の納得できる演技が出来たのは、本当に嬉しいです。」 久しぶりの結果と笑顔の会見だった。
  少し流れにぎこちなさもあり、技と技の間には間延びした感も否めない部分があったが、明らかにキレが戻った演技だった。
  後でわかったことだが、体重を5キロ減量しての結果だったようだ。
 また、総合得点は、金メダリストの荒川選手を上回ったという。

 グランプリファイナルは、これからも続くわけだが、今後の活躍にも大いに期待したい。

 明日の臨時議会に向けて、いろいろな準備をした中で、この間のフィギャースケートに関する以下の書き込みを確認する事ができた。
  2月25日 イナバウアーと金メダル
  2月2日 4回転ジャンプ成功の決め手は、跳躍の高さ
  12月25日(日)  よかった ミキティ

 今回は、そうした意味で、サブタイトルを、「よかった ミキティ 2」とした。
 
  
 

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10月27日(金) 

 まつもと市民芸術館の運営に関して 
  

 去る10月10日、約2年間(24回)にわたり審議を積み重ねてきたまつもと市民芸術館運営審議会が、「提言書」をまとめて菅谷市長に提出した。  
  毎回毎回、常に3時間を越える会議を繰り返しながら、「提言書」という形でまとめられた関係者の皆さんへ、まずは心からお疲れ様でしたと申し上げたいと思います。  
  本当にお疲れ様でした。  

 「提言書」の全文  表紙と目次は ここをクリック
             本文は     ここをクリック  

 私は、傍聴には最初を除いて行かなかったが、この提言書に至るまでの発表される会議録を読みながら常に関心を傾けてきた。  
  手元にその会議録の綴りがあるが、関連文書も含めれば厚さにして、5センチを越す膨大なものだ。  
  提言書には、たしかに「明確な方向性を見出すことはできなかった。」「現時点で結論づけることはできなかった。」と焦点の創造発信型事業、芸術監督制度のあり方に関しては、審議会員としては、共通の結論を見出せなかった。  
  参加者の意見の相違がある以上仕方がないものだ。
  詳細については、精読して、見解をまとめる必要がある。

 ところで、興味深い分析が「松本市民オンブズマン」から出されていた。

  「新市民会館(まつもと市民芸術館)はこれでよいのか!」 は、ここをクリック

 新市民会館に関するお金の使われ方の問題点を指摘したもので、よく調査されている。
  今日は、この文書を発表した、市民オンブズマンの皆さんとの懇談会を午後開いた。  

 芸術文化については、「パンか、○○か」の議論がされて久しい。  
  芸術と一言で言っていいのか、文化・スポーツの人間生活のうえで果たす役割は、「純情きらり」を見る中で、あの戦争という最中での音楽の果たす役割、特にジャズのルーツとも関係したその役割は、改めて認識させられた。  
  そんな中、思うことは、その芸術文化の役割と行政の果たすべき役割との関係だ。  
  行政のその役割は、創造もさることながら、何よりもそうした市民の芸術文化活動を支えることにある。  
  人間生活を支える事にある。  
  またそうした活動に、より多くの市民の皆さんへの享受の場を提供する事にあると思う。  
  しかし、その土台となるのは、市民の日々の安心なくらしが前提、日々の生活の土台があって初めての成り立つ。
 この点を行政は忘れてはならない。  
  芸術文化に、予算が割ける場合はいいが、その年その年、現在の局面で予算の配分をどうするかにすべては集約される。    

 無駄な使い方の見直しで、財源を生み出す事も可能だが、より根本的には松本市全体の予算の使い方との関係での議論が欠かせない。  

 松本市は、平成19年度当初予算編成方針を決めた。

  「 市制施行100周年 『来し方を振り返り、未来につなぐ』 」 

 とサブタイトルが付けられているが、この間の市政運営と「提言書」にも沿った来年度の予算をどう編成するに結局結実させなければならない。

  (続きは、後で)
 
  
 

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10月26日(木) 

 「人間らしく働きたい!」 「まともに生活できる仕事を!」  
  

 表記をスローガンに、長野県青年雇用集会が、11月19日(日)午後1時から松本市で開かれる。
  「元気になれる3時間」という事で、

  13:00〜 アクション1 東京ではこうして解決している
  15:00〜 アクション2 みんなどんな働き方してる?
  15:35〜 アクション3 若者の願いを実現しよう!
が計画されている。
 アクション1は、勤労者福祉センター アクション2・3は、あがたの森で開かれる。

 今日は、その宣伝と青年との会話を行なうために、民青同盟の皆さんと松本ハローワーク前で、3時から行動を行なった。
  集会お知らせのチラシを渡し、仕事確保を政府に求める署名とアンケートをお願いした。

 「4年働いて400万〜500万もらっていた。10時間の労働。残業が多く残業代が出るためこの賃金、製造業だったが、将来が特に体が不安で、やめた。グラフィック関係の仕事につきたい。」
  「中途採用増やしてほしい。」
  「介護施設で働いていたが、求人はあるが産休・育休を取れない。」
  「職場で両腕に大やけどをした。最初社長は労災を認めてくれなかったが、その後、労災認定を受けたが気まずくなってやめざるを得なかった。」  

 などなど、求職活動に至った理由はそれぞれだった。

 現在、建物の改修をしているため、第一駐車場が使えないこともあるが、それにしても、駐車場は、この時間であるにもかかわらずいっぱい。
  門前に立ってわずかの時間だったが、今の雇用問題に触れることが出来た。
  そして、何よりも驚いたのが、お知り合いの方が、多かったという事だ。
  いつもお行き会いするときの表情と違っているため初めわからなかったが、何人も私たちの目の前を足早に中に入っていったのが印象となった。

 
  
 

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10月25日(水) 

 医療費が3割に「負担増」となる高齢者は、約3400人 
  

 10月16日日誌で、この10月1日から「現役並み所得」を持つ高齢者世帯への医療費の負担増問題をお伝えしたが、調査の結果、該当する市民は、約3400人(70歳から75歳未満の国保以外の市民を除く)になることがわかった。
 (10月16日日誌は、ここをクリック )

  「全国で、対象者は70歳以上の11%、約200万人にのぼる」と報道されていたが、松本市の場合、70歳から75歳未満の国保以外の保健に入っている人を考慮すると、大体10〜11%以内という数字が出る。

 松本市の保険課では、先日お伝えしたように申請すれば、今まで通り1割負担となる可能性がある市民に通知を出したが、10月20日現在で、

 3割負担となる予定者が、                       4000人
  内、申請すれば、今までどうり「1割負担」の可能性がある人が   817人
  そのうち申請があった人が、                       652人 
  そしてその申請が該当した人が                     615人

 という事がわかった。

 松本市の70歳以上の人口が、現在約36700人だか、その市民の内、3400人の越える人が、今回の医療制度の改定に伴って、負担が増えることになった。
 
  
 

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10月22日(日) 

 「大企業減税、法人税の実効税率引き下げ」 世界に類例のない異常な政治 
  

 安倍首相が議長を務める経済財政諮問会議が、減価償却制度の拡充による大企業減税に加え、法人税の実効税率引き下げの検討に入った。
  大企業が空前の利益をあげる一方で、家計は、「実感がない」状況。
  大企業のリストラ・「合理化」を応援する自民党政治のもとで、従業員一人あたりの給与は、低迷し続けている。
  そして、住民への増税は強いられるものの大企業は、80年代後半から法人税の基本税率は相次いで引き下げられ、最高時には43・3%だった基本税率は現在、30%にまで引き下げられたままだ。
  定率減税など庶民減税も同時期に行なわれたが、ここへ来て、庶民減税は、定率減税の廃止で元に戻されるばかりか新たに、年金課税での増税が押し付けれれても、大企業への減税は、減税のまま、現在に至っている。

  (「増税戦犯」(東京新聞)の公明党の役割は、以前にもお話したが、2003年10月28公示、11月9日投票の第43回衆議院選挙の際に出された「公明新聞」(10月号外)の「100年安心 年金プラン」の増税部分をお伝えします。 その部分は、ここをクリック

 今回、それをさらにまた、引き下げるという事だ。

 日本経団連は、日本の法人税の実効税率はアジア諸国と比べて「約10%」高い、 「グローバル化の観点からの税制の構築が必要」(御手洗冨士夫キヤノン会長=日本経団連会長)として、税率の引き下げを求めている。
  しかし、実際はどうなのか。
  法人税と社会保険料を合わせた企業負担をGDP(国内総生産)比で比べると、日本は欧州諸国より相当低いのが実態だ。
  法人税の実効税率自体、日本は米ニューヨーク州より6%以上低く、欧州諸国と同水準です。  
  しかも、日本には大企業向けのさまざまな優遇税制がある。
  例えば「研究開発減税」は、研究費の規模が大きい大企業の法人税率を6%も引き下げる効果がある。
  加えて、設備投資の費用を控除する減価償却制度の拡充についても、政府はすでに6000億円規模の減税策の検討に入っている。  

 アジアとの比較でも、経済発展や社会資本、制度の違いを無視して税率だけで比べるのは乱暴だ。
  これも企業の法人税負担をGDP比で比べると、
  韓国2.7%、タイ3.7%、マレーシア8.9%に対し、日本は2.5%。
  社会保険の企業負担は上海44%に対して、日本は13%。
  ここにメスを入れれば、十分な財源が確保できる。
  総裁選挙に出た谷垣禎一財務相(当時)は記者会見で、
  「(法人税率が)30%で(同税収が)13.3兆円ですから、これを40%にしますと、(同税収は)18兆円を多分超える」
  と語っているように、この点だけ見ても約5兆円の財源確保は可能だ。
  それをさらに逆行させ、そして消費税の増税に誘導する。
  御手洗経団連会長は「(財政再建での)財源不足は消費税の引き上げで対応する」と記者会見で語っているが、財源不足には当然、この大企業減税による減収分が含まれている。

 正に、世界に類例のない自民党政治の3つの異常
 @過去の侵略戦争を正当化する異常。
 Aアメリカいいなり政治の異常。
 B極端な大企業中心主義の異常。)の
 
  Bの異常にメスをいれる改革が必要だ。

 来年一斉地方選挙、参議院議員選挙と連続して行なわれる選挙は、このことがもっとも問われる選挙だ。
 
  
 

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10月20日(金) 

 「利用料」と「保育料」の違いに現れるもの 
  

 「放課後児童健全育成事業の見直し」についての報告事項の議論は、まず提出された資料の訂正から始まった。
  資料の中の「通常保育料」の部分を「通常利用料」に変えるというものだった。
  手元に届けられたときは、気がつかなかったのだが、ある意味この訂正が、すべてを語る形となったような気がする。

 私も、長男以来、昨年までの三男が小学校を卒業するまでの約15年間、学童クラブに預けてきたが、払ってきたのは、利用料ではなく、保育料だった。

 提出された資料は、ここをクリック  

 今回の「見直し案」のポイントはいくつかあるが、  
  @事業実施時間が延長されたこと。  
  Aマスコミには、トップに報道されたが、利用料が「有料になる」こと。
  Bそして、対象児童から、5・6年生を除外する。
  ということだ。

 この「見直し案」は、放課後児童クラブ事業にかかわる13人で構成する6回にわたる「代表者会議」での意見交換を経て、子育て支援課が決めたものだ。  
  もともと「代表者会議」は、決定機関ではなく、あくまで市の方針を決める上での「過程」として位置づけられていたものだった。

 本日の委員会の審査の様子をお伝えすると・・

  「いろいろな意見がでたと思うが?」の委員の質問に対し、 この「代表者会議」では、「さまざまな意見があった。」(答弁)ことが、紹介され、 「要望の中では、学校の施設を有効に使わせてほしい。 学童クラブは、6年生までやっていることから、6年生までぜひ受け入れてほしい。 時間を延長してほしい。」  が代表的な意見だったことが紹介された。   
  結果、実施時間の延長については、それが採り入れられたが、「5・6年生」問題に関しては、 「(5・6年生を除外することについては、)皆さんに納得いただけたかというと、精一杯説明させていただいたが納得してはいただけなかったと思う。」 と率直な答弁が帰ってきた。

  5・6年生を除外した理由は、「5、6年生はかなり自分で自立して判断力がでる。親が家にいなくても、自分の判断で行動できるので。」ということだった。  
  確かに、利用する施設ということだけからすると「使わなくても、留守番ができる。」ということで、除外する理由となることはわかるが、学童保育の皆さんがこれまで築き上げてきた実績の中で、大事にしたいのは、預かり施設ということではない。  
  「学童クラブの場合は、一人一人の子どもに注意を払っているが、現在のセンターでは(登録児対策では、)すべての子を対象としていない。昨日問題があった子、心配な子に対応している。」との内容が代表者会の中で出されたと答弁で紹介されたが、学童クラブで大事にしている事は、1年生から6年生までの同じ地域の小学生の異年齢集団の中での、一人一人の子供たちの成長だ。
  「自立しつつある」上級生が、上級生としての責任を発揮しながら、昔でいうガキ大将的役割を発揮して、お互いに成長していくことのできる集団生活を大事にしてきたことが重要だ。
  兄弟関係の少なくなっている家庭環境に生まれた子供たちも多い中で、この集団の重要性が見直され、保護者も安心して預けることができる。この点が大事だと思う。

 今回の「見直し案」については、すでに該当する山辺、寿、旭町の3箇所の児童育成クラブの運営委員会とも話し合いが始まっているが、ある会合では、運営委員からも、5・6年生も今まで通り預かる方がいいとそうした学童保育のよさを応援する声が出たという。

 この「5・6年生」問題が、代表者会議でも、納得を得られない中で、今後、3箇所の児童育成クラブの父母会とも話し合いを行うというのだが、おそらく代表者会議ですら納得してもらえなかったことで、果たしてうまくいくのか誰が考えても心配なことだ。
  また、「利用料」の有料化、5000円の負担問題でも、この3つの児童育成クラブの関係者だけの話し合いで、仮に結論を出して決めたとしても、この決定が、他の学校区の関係者をも拘束するとすれば、それは「おかしいでしょう。そんな重要なことを、私たち抜きで決めないでほしい。」となることは明らかだ。  
 今回の「利用規定」的な取り決めだけ優先して、事業を進めることが新たな矛盾を深めることになるのは明らかだ。

 「保育」の中身の議論が必要なのだ。  
  だからこそ、放課後児童の「健全育成事業」のあり方のそもそも論を直ちに始め、これまでの松本市での学童クラブの実績を含めて、その経験と到達点、教訓を生かした形で、関係者全員の英知を結集して今ある問題の解決させる発展的解決を図らない限り、新しいいいものはできないのは明らかだ。
 
  「納得と合意」なく、時間がないからといって強引に進めるやり方に、よい結果は望めない。  
  かといって、「もうあきらめるしかない」とか、「そんなに反対があるのならやらない。」という態度はいずれも誤りだ。  
  松本市は、「公設公営」という新しい方向に挑戦することを打ち出したわけだが、それを実現するのに必要な努力、エネルギーはまだまだこれから必要で、ここで打ち切ってしまうことは、一番避けなければいけないことだ。
  子育て支援策として、子供の成長をどう保障するか。
  ただの預かり施設でない事業内容まで引き上げなければ、現在無料で受け入れてもらっている「登録児」の保護者にとっては、ほんとに単なる「有料化、値上げ」とだけと写ってしまう。
  「5000円」の価値がある保育の中身の説明ができなかければ、納得は得られない。
  また、「保育料が値下げされたのはよかったが、結果は保育内容=サービスの低下だけだった。」  となってしまうことを学童保育の関係者はそのことを一番危惧している。

 いずれの側からも納得してもらえる中身にする課題に挑戦し、問題の解決を図ってこそ、新たな段階に発展できると確信する。
 
  
 

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10月21日(土) 

 「青いキャンパス」 と 「春寂寥」 
  

 「こまくさ寮会」が行なわれた。
  といっても、公式な信州大学教養部の「こまくさ寮会」ではなく、昭和47年に入学してこまくさ寮に同居したメンバーの集まりだ。  
  不定期に行なう「同寮会」で、1997年以来、9年ぶりという事になる。  

 タコ足大学の信州大学は、当時は教養部の1年間だけ、松本に集まり、同じ教養学部生、そして進級できた人は、松本に残るほか、長野市、上田市、上伊那に分かれていく。  
  その名簿には、19人が記されているが、内松本市在住は、私を含めて3人。  
  地元という事で、幹事を務めたが、当日は11人集まった。  

 私が入学した昭和47年は、入学式も1ヶ月遅れて5月に行なわれ、私はその1ヶ月を使って運転免許を取った。  
 入学式は、現在のまつもと市民芸術館の建替え前の市民会館で行なわれた。  

 久しぶりに集まったメンバーが、各々の近況報告を行ないながら、会は盛り上がったが、今のところ19人のすべてが健在であることも確認できた。  
  海外出張が長く、ちょうど戦争中のイラクに派遣されていた経験や会社員を辞めて不動産やを営んでいる、学校の先生を引き続き続けている者もいれば、途中でやめて今は、店を経営しているなど、いろいろな人生の話となった。  
  おどろいたことに、既に孫ができ、おじいちゃんとなっていた者も2人いた。でも考えてみれば不思議な事ではない。

 いずれにしても、参加者全員の子ども達も各々の親たちの苦労を重ねながらも、「無事」に成長している事など語られた。

 時間もおす中で、参加者の一人が用意してくれた、「昭和47年歌集」で、みんなで気持ちを合わせた。  
  歌集のうたを列挙すると、

  「翼をください」「太陽がくれた季節」「四季の歌」「学生街の喫茶店」「ひまわりの小径」「この広い野原いっぱい」「サルビアの花」「さなえちゃん」「旅の宿」「春夏秋冬」「傘がない」「さよならをするために」「赤色エレジー」「せんせい」
  の14曲が載せられていた。  
  全部うたったわけではなかったが、歌いながらも、そのときの時世が現れ、暗い中にも希望を見出せる時代だった事が良くわかる。  

 この歌集入る前に、まず「青いキャンパス」で、歌声は始まったのだが、最後は、いつもの通り、「春寂寥」で締めくくった。
 「青いキャンパス」は、知る人ぞ知る信州大学の歌、そして「春寂寥」は、ご存知の通り旧制松本高等学校の寮歌だ。  

 (さすがに「春寂寥」は、音程も歌詞もそろわなかった部分が何箇所か出てきた。そこで調べて見ると、こんなサイトがあった。 ここをクリック 黙ってお借りします。
 「青いキャンパス」もサイトで探したのだが、時間がなく見つけることが出来なかった。 )

 久しぶりに楽しい安堵の時間を送る事が出来た。
 
  
 

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10月19日(木) 

 「放課後児童健全育成事業の見直しについて」 
  

 明日(20日)行なわれる教育民生委員協議会に「報告事項」として、「放課後児童健全育成事業の見直しについて」が提案される。
  児童館等及び学童クラブの代表及び各保護者会の代表の計13名で構成、この間6回にわたって開催されてきた「代表者会」の議論を経て、松本市がまとめてきた「見直し案」について、議会に報告されるものだ。

  「見直し」についての協議会資料は、ここをクリック

 概要で言うと 児童センター内で行なわれて来ている「登録児対策」を基本にして紹介すると、 実施時間は延長されるが、対象児童に変化はなく、そして利用料は、「値上げ」となる月額5000円程度。

 というのが大体の中身だ。

 児童センター内に「一本化」された児童育成クラブ(市の直営)の事業と比べると、対象児童で見ると、5・6年生は外され、利用料も有料となる。
  運営委員会方式で、いわば「自力」で行なっている学童保育に比べると、保育料は安くなるものの、対象児童の点では、やはり5・6年が外される後退となる。
  建物管理と指導員の配置は、市の直営の児童育成クラブに比べると前進面も確認できるが、これで関係者の「合意と納得」が得られるかがポイントとなる。

  今まで、1万2000円払って地域の皆さんと子どもとともに作り上げてきた学童保育関係者にとっては、安くなった分今までの実績は「後退はしないか」
  また、一方で、今まで無料だったところが、今度「有料」になるにあたってそのメリットはどこにあるのか。
  こうした声に、十分応えられるものとなっているのかどうかが問われる。

 その他にも、この問題を前進的に解決していく上でのポイントはいくつかあるが、まずこの点がクリアーできるかが焦点だ。
  それにしても、現在抱えている放課後児童の「健全育成」をめぐるいろいろな問題に対処する上で、放課後児童の対策をどうするかの基本的なあり方の議論なくして、根本的な解決はのぞめない。
  それには、まだ今回提案される「見直し」だけでは、不十分であり、納得は得られないだろうことが心配だ。

 明日の議論が大事になる。
 
  
 

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10月18日(水) 

 「最低制限価格制度の早期導入を要望」 松本市建設業協会 
  

 17日、松本市建設業協会(村瀬直美会長)が、「松本市公共工事に関する要望書」を菅谷市長に提出した。
 それを受け、松本市は松本市建設業協会との間で、今後「要望事項」について意見交換する場を設ける旨回答したという。

 全体的な、申し入れの主旨が、重要だが、中でも注目点は、「要望事項」の 3つめだ。

 3 市場性や競争原理に偏重した低価格入札は、地域産業の健全な発展を阻害するばかりではなく、結果として安全管理・品質管理の低下に繋がるものと懸念されます。 低価格調査制度の運用を拡大するとともに、最低制限価格制度を早期に導入するようお願いいたします。

 低価格調査制度の運用の拡大を求めると同時に、最低制限価格制度の早期導入を求めている。

 松本市建設業協会が提出した要望書(抄)については、ここをクリック

  9月議会、私は、ちょうどこの問題を取り上げたばかりだった。  
  「最低制限価格制度」は、どう考えてもこの額を下回れば、「どこかにしわ寄せをしなければやっていかれない価格」をあらかじめ設定し、その価格を割っての低入札は採用しないというもので、「安かろう、悪かろう」を防ぐものだ。  
  そうした立場から、私もとりあげたものだったが、それは廻りまわって市民のためにもなる。  
  そして、この点は、建設に携わる皆さんにとっても切実なものである事が、今回の要望書の中にも実にリアルに出されている。  

 以前、この制度は、「ローアーリミット」という事で、採用されていた記憶があるのだが、いつの間にか、消えてしまい、今改めて都議会などで議論されている事がわかる。  
  はじめからすべての工事の予定価格の「○○%」を、下限(=「ローアーリミット」)として定めるのでなく、一定の巾を持たせての設定を行なう事が必要と思われるが、インターネット入札などで、「ランダム」といわれている係数の採用で出来るものだとの関係者の声を聞いた事がある。    

 先の9月議会では、私も提案という要素含めての質問にしたのだが、ぜひ多くの皆さんのご意見をいただき、議論をしてみたいと思います。  

 9月議会での私の質問の部分は、ここをクリック

 これに対する答弁は、

  「過度な安値受注、いわゆるダンピングの防止策として、『低入札価格調査制度』と『最低制限価格制度』がありますが、松本市では平成11年度から、一般競争入札等に該当する建設工事に低入札価格調査制度を導入してまいりました。」
  「また、昨年度の業務委託における1円入札を契機に、本年4月からはその適用範囲を指名競争入札の建設工事、業務委託まで拡大し、極端な低価格での落札防止に努めているところでございます。」
  「 最低制限価格制度は、一定の基準価格を下回る入札を無条件で排除する制度ですが、低入札価格調査制度は一定の基準価格を下回った場合に、その入札価格で適正な業務の履行が可能であるか否かについて審査する制度でありまして、入札参加者の企業努力や競争性が発揮された低い価格での落札を促進する観点からは低入札価格調査制度の方が望ましい制度と考えております。」  

 との、答弁で、事実上 「考えていない」というものでした。  
  (2回目の質問に関しては、会議録を精査してお伝えします。)  

 尚、この九月議会では、もう一つ、「受注の機会の公平性」という点も上げてみたわけですが、それに対し、  

  「参加希望型指名競争入札の拡大に努めるとともに、通常の指名競争入札と参加希望型指名競争入札を並行して実施していく中で、できるだけ受注機会を増やすよう努めてまいりたいと考えております。」

 との答弁が返ってきたわけですが、議会終了後、この「参加希望型指名競争入札の拡大」は、結局、専門でない業者が入って来てしまうので、あまり好ましい方法ではないとの意見をいただいた経過もあります。

  いずれにしても、この分野でのこれからの意見交換、懇談が重要と考えます。
 
  
 

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10月16日(月) 

 「現役並み所得」者への医療費の負担増
  

 10月1日からの医療・福祉分野の制度改悪は、それこそ目白押し。  
  高齢者とその家族を実に直撃するものばかりだ。  
  年金課税で、低所得者の皆さんへの増税については、9月議会でも取り上げ、新たに松本市で、9717人の方が、増税となったことはお伝えした。  
 
  今日は、「現役並み所得」を持つ高齢者世帯への医療費の負担増問題。  
  正に、所得にかかわりなく、いわば総攻撃を加える形が、一連の制度改悪で、「これでもかこれでもか」「そこまでやるか」そして、「とりやすいところから獲る」典型だ。  
  これも、自民党と公明党が推しすすめたもの。      

 「現役並み所得」の年収基準は8月に引き下げられたばかり。
  新たに全国で約90万人が「現役並み所得」とみなされるようになり、7月までの一割負担が8月から2割に引き上げられたばかり、そしてそれが、さらに改悪され、10月から3割に引き上げられ、7月から比べれば、このわずかの期間で3倍にはね上がったことになります。

 詳細は、ここをクリック

 先日行なわれた「協立病院健康友の会」の皆さんの集まりの中で、言われていたものだが、9月議会では時間がなかったので直接とりあげはしなかったが、かなりの影響が予想され、相談を寄せられていたものだ。
 
  重要で注意しなければいけないことは、年収が基準額に満たない人でも、課税所得が基準の145万円以上の人は、所定の書類(=「基準収入額適用申請書」)で申請しないと「現役並み所得」として扱われ、負担が増えてしまうことだ。
  松本市役所保険課でも、これに関する書類を関係者に送付し、対応しているが、果たしてこの書式で、十分な理解が出来るのか。
  職員の皆さんも、実務の仕事が増えてたいへんな中、奮闘中だ。
 
  松本市が、送付している書類(一部)は、ここをクリック

 書類を送られた該当者(=3割負担予定者)、そのうち、申請書が出され、1割に戻った人の数については、後日報告します。

 地方自治体の職員が、こうした制度改悪の結果、「負担増を押し付ける実務仕事」が増え、市民の皆さんからの相談や苦情に対応しなければならない。
  先ほど紹介した「とりやすいところから獲る」やり方とは、関係者の声だが、こうした悪政の片棒を担わされる職員も堪ったものではない。

 
  
 

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10月15日(日) 

 「松本民報 10月号外」 を発行
  

 先の9月議会までの到達点を踏まえ、現時点での松本市政と共産党議員団の活動をお知らせする「松本民報10月号外」を作成、アンケート用紙とともに、全戸配布を始めた。  
  まもなく、皆さんのお宅にもお届けできると思います。  

 「松本民報10月号外」は、ここをクリック  

 ぜひ、ご覧になっていただき、返信いただければ幸いです。
 
  
 

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10月12日(木) その2 

 千葉・浦安市
  

 千葉県・浦安市といえば、ディズニーランドで有名だが、今回の2日目の視察は、その浦安市。
  昨日に引き続き、今日も議会運営に関することが、視察項目だったが、そのほかに、浦安市そのものに関する新しい発見もあった。

 議会運営全般について言うと、順不同で

 1、 海外視察は、実施していない。 以前ディズニーランドのあるフロリダ州オーランドとの交流があったが、今はやっていない。
  2、 常任委員会は、議員定数が21名のため、3つ。
  3、 代表質問は、行なわず。 毎回18名ぐらいが質問に立つ。
  4、 質問の順番は、通告順。そのため「最後にやりたい人が、多く、締め切りギリギリに集中する。」
  5、 災害時の議会としての対応マニュアルについては、「浦和市議会災害時対応規程」を定めている。  

 以上が、松本市との関係で、とりあげたが、特に、「浦和市議会災害時対応規程」に関しては、大規模災害が起きた際の議員としての対応を定めているもので、これから松本市でも議論となるだろう。    

 浦和市議会災害時対応規程 については、ここをクリック  

 さて、浦安市そのものに関する新しい発見・興味に移る。
  一つは、浦安市は、ほとんどが埋めたてで出来た都市という点だ。
 
  浦安市域の変遷 を見ていただきたい。 ここをクリック

  明治42年町制施行時は、「鳥のくちばし」という状態だった。  
  それが、約4倍になったのだが、だから、4分の3は、埋立地という事だ。  
  そして、そこにディズニーランドとディズニーシーが出来ているわけだから、それが、約4ぶんの1 そして、残りの 4分の2に、新たに住宅が出来て、人口が増えている。  
  市民の7割から8割は、集合住宅に住んでいるという。  
  人口増の状況は、小中学校の建設の様子でわかる。
  この間、H15年 小学校1つ、H17年 同じく小学校1つ、そして今年のH18年度からは、さらに、中学校 1つ 小学校 が二つ建設され、今年の4月現在、小学校17校 10035人、中学校 8校 3020人 の児童生徒が通っている。  
  子育て真っ最中の世代が住み込み、人口が増えているという。
  今後のシミュレーションでは、H25年の見込みで、17万4000人の予定だ。
  「3000万円」位の分譲マンションが売り出されて、人気になっているのだそうだ。  

 もう一つの特徴は、財政力指数が高い(市税収入など自己財源が豊富、地方交付税は特別交付税を除いてなし)という点だ。

 以下
H12年度 1.364
H13 1.343
14 1.377
15 1.511
16 1.600

 直感的には、ディズニーランド関連の市税収入が、高いからかと思ったが、それだけではなく、市民の1人あたり収入は、全国でも、大阪芦屋、鎌倉市、武蔵野市、などに続いて高いのだそうだ。
  (詳細な分析が必要だとは思うが・・・)

 そして、市の面積が16,98u は、簡単に言うと、4キロ四方の街。(4×4=16)  
  こうゆう表現は、語弊があるが、行政効率は、非常によい。

 また、こうした街の出来方が反映して、議員は無所属の方が多い。
  政治的な集団としての会派を構成するのではなく、まとまって新しくできた集合住宅の代表として、立候補し当選してくる経過があるからだという。  
  この事が議会運営の中でも現れている。  

 断片的な報告となったが、今まででは、気がつかなかった点だ。  
  そして、防災という点から見れば、埋め立て地と地震との関係を考えれば、今後その対策が切実に求められるという事にもなる。  

 共産党の議員は、3人いるが、今後の重要な課題となる。
  いろいろ考えさせられる視察となった。

 
  
 

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10月12日(木) 

 「関東ふれあいの道」を経由して、足利城跡へ
  

 朝5時おきで、出かける。今朝は、足利城跡が目的地だ。
  写真を見れば、石垣が残っているような感じだったが、パンフレットによると両崖山 251m(足利城跡)となっている。

 とにかく「城」と付いている場所へは、欠かさず訪れる事をモットーとしていたので、フロントで案内をもらって出かけた。
 まず、いわば両崖山の登山口とも言える織姫神社は、明かりも確認でき容易に到着できた。  
  「229段」の階段(確かに数えながら登ると229)の先に、足利織姫神社の神殿があった。
  足利織物の守り神として祀られているのが織姫神社。  
  なんと近づくと自動的に、雅楽の音楽が流れるではないか。
  おそらく、24時間対応で、流れるようになっていると思うのだが、感心したり、少し複雑な気持ちになりながら、時間がないので、右側の登山口に急いだ。  

 すぐ左手に、「関東ふれあいの道」の案内看板があったが、このあたり一帯は、足利県立自然公園ハイキングコースとなっており、ここはその発着点となっていることがわかる。 
  さて、階段を登りきり、古墳を確認した、それをすぎたあたりから登山道は、起伏のある、しかも板状、棒状節理の瓦礫のかたまりの道となった。
  何度も登り下りが続く道は、ランニングシューズでは、痛みを伴うほどの荒地だった。
  そして、6時をすぎたあたりから、他の登山者や集団との出会いが何度もあった。
  こんな時間から、既に私と同じように「ふれあい」を求めて歩いている人が多い事には正直おどろいた。

  「これは、道ではないですね。」と私がすれ違う方々に話しかけると、「あと3つくらい山を越えれば、頂上の城跡ですよ」と教えてくれた。
  途中、あと「1.3Km」の表示が出てから、かなりの時間を必要とした。
  そして、最後の階段を確認して、登り切ったところに「足利城跡」の看板があった。
  天喜2年(1054年)に足利成行が築いた足利城跡、周辺を探したが残念ながら石垣は見つけることが出来なかった。
  その代わりではないが、「美しい ふるさと見つめる 両崖山」の市長の句碑を確認できた。

 さて、思ったより時間がかかったので、すぐに帰途についた。
 途中、のぼりの時にすれ違った方々が、ラジオ体操をやっていた。
 時計は、見なかったが、そうすると6時半を少し廻ったという事になる。  
  急がないと、7時前に帰れなくなると思い、さらに足を早めたが、ところによっては、針のように尖った岩があり、あまり急ぐ事はできなかった。  
  それでも何とか舗装道路に出て、階段を下り、橋を渡ってホテルには、7時ちょっと過ぎに到着できた。  

 思いのほか、たいへんな城跡見学となった。
  これでまた一つ城を征服できた。  

 地域の皆さんには、愛されている「ふれあいの道」、約2時間の旅となった。
 
  
 

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10月11日(水) 

 温故而知新、可以為師矣
  

 渡良瀬川が、街の中心を横切り流れる足利市。  
  交通の便のこともあり、この間議会の視察では訪れたことのなかった都市だ。  
  人口は、162270人(今年4月1日現在)、誰もがご存知の通り、室町幕府を開いた足利氏の発祥の地だ。  

 平成10年6月より、半年間の間に、集中的に議論を行い、いくつかの改革を行った。  
  その後、平成15年5月からも協議会を設置してきた。  
  気がついた点で松本市との違いをいくつか列挙すると、(順不同)

 1、 政務調査費は、個人への支給で、年間 100万円 
   (松本は、一人25万円会派へ支給だが、額は4倍。かなり多い。昨年度までは120万円)
  2、 海外視察は凍結、議会運営委員会の視察もやっていない。
  3、 決算審査は、全議員が行なう
  4、 一般質問 
    個人質問 1人35分
    代表質問 (3月、議員改選後、市長選挙後 実施)
        会派持ち時間=会派割当30分+構成人数×5分        
        無所属 一人20分
    (松本市:会派持ち時間=会派割当25分+構成人数×10分 無所属 年間60分)
  5、 本会議 CATVで中継、録画放映 インターネット中継なし 委員会 録画放映  
    (松本市:本会議 収録後刻放映 インターネット中継    委員会いずれもなし)
  6、 H16年6月議会から一般質問の対面による1問1答方式に
  7、 本会議場の傍聴席に、座布団が置かれるようになったのも最近だ。  
   この点については、「委員会室の傍聴席が、パイプ椅子で、長時間の傍聴には耐えられない」と松本市にも投書が来ていた。  

 このようにいくつか違いがあるが、中でも、一般質問が「対面による1問1答方式」に変ることで、「発言通告書」の様式も、 大項目(質問の範囲) 中項目(要旨の範囲) 要旨(具体的な質問内容) と3段階に分けて通告を行い、 中項目が「1問単位」になり、事前に「質問採り」を行なうという。
  対面式に切り替えるに当たり、議席の前列中央を取り外して、そこに質問席を設置する改造が行なわれていた。
  私は、体面式については、否定的意見を持っている。(2004.4)
 松本に帰った時点で、いくつかの点が議論の対象となるだろう。

 さて、少し早めに終了したので、鑁阿寺(ばんなじ・足利氏宅跡)と足利学校を訪問した。
  表題は、足利学校の入り口にあった看板に書いてあった、言わずもがな孔子の論語の一部だ。

  子曰わく、故きを温ねて新しきを知らば、以て師為(た)るべし。

  「温故知新」という4文字熟語としてよく知られているものだ。
  買い求めてきた「論語抄」(なんと100円でした。)に拠れば、
  (通釈) 孔子が言った。過去のことを考え究め、それを取捨し、選択したものをもとにして、現在及び未来のことを考える、そうした考え方をする人は、他の模範となり得る人である。 (伝統にばかりこだわると頑固にすぎる。過去を否定し、新しいことばかりにこだわると、時流に流される。)
  と解説が載せてあった。  

 この言葉が生まれた時代背景は、もちろん違うものだが、現代にも通用するものだ。

 さて、ホテルについて夕食までに時間があったので、いつものように外に出た。
  実は、足利市議会の特別委員会に「競馬場跡地活用調査特別委員会(27人)」があり、その事が気になっていた。
  足利市と言えば、競馬場のことは聞いていたが、例外にもれず最近は赤字続きで、閉鎖したという。  
  地図を見るとかなり遠くにあったが、その跡地には、市役所庁舎に隣接し、山際に建っている赤十字病院の移転先は決まっているが、広大な土地のそのほかの利用について検討する委員会とのことで、霧雨が降っていたが、実際に見てみたかったので出かけることにした。

 駅前から渡良瀬川にかかる大きな橋、3つめの近くに位置していたのだが、もらった地図の縮尺は、いいかげんで、かなり3つめの橋までは遠かったが、暗くなる前に、現地につくことが出来た。  
  途中から、整地するための重機が何台も置いてあり、競馬場のトラックの面影が確認できた。  
  電光掲示板を、裏側から見る場所だったが、その掲示板の裏には「ナイター場外販売」の緑色の文字が印象的だった。  

 足利市にとって、以前は、歳入の中でも重要な部分を占め、「学校が建った」とのことだったが、それも既に過去のこととなった。  
  「温故知新」は、正にこれからの地方自治体のためにもある言葉とも思えた。  

 何とか、とび帰って、夕食の時間には間に合ったが、霧雨は雨にかわり、全身汗と一緒にずぶぬれとなった。
 
  
 

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10月10日(火) 

 低所得層が増加し、格差が拡大
  

 「年収300万円以下  5年間で185万人増」
  小泉内閣が進めてきた「構造改革」のもと、年収300万円を超える給与所得者が減り、年収300万円以下の給与所得者が急増している。  

 10月3日付けしんぶん赤旗が、報じた。  
  詳細は、ここをクリック

 今年4月に行なわれた「職場問題学習・交流講座」への報告の中で、これと同じ主旨のことを志位委員長が行なっている。

 政府統計によると、
  「年収別にみて、この十年間で増えている階層が二つあります。年収二百万円以下という低所得層が24%増え、一千万人に達しました。 その一方で年収二千万円をこえる高額所得層が30%増えましたが、この層は数では二十万人とごくわずかです。 ごく一部の大企業と大資産家が富めば富むほど、貧困層が広がり、格差が深刻になるということが、いまおこっていることがらの真相なのであります。」

  「職場問題学習・交流講座への報告」 は、 ここをクリック   
  ( (1)「ルールなき資本主義」「新自由主義」の害悪が噴き出す の少し下にあります。 )

 今回の報道とは、年収のラインが 「200万円」と「300万円」との違いはあるが、いずれにしても、低所得者が増え、その一方で、高額所得者が増えていることがわかる。  
  では、松本の実態はどうか。  
  年収別の資料があるかどうか、わからないが、30日に行なわれる臨時議会までに調査したいと思います。  

 明日から、議会運営委員会の行政視察で、3日間、松本を留守にします。

 今回の視察都市と視察項目は、次の通りです。  

  @足利市: 人口 160,177人 市制施行:大正10年1月1日
  議会改革及び議会運営について
  (ア) 常任委員会のCATV放映について
  (イ) 議会改革及び議会運営全般について

 A浦安市: 人口 151,051人 市制施行:昭和56年4月1日
  議会改革及び議会運営について
  (ア) 質疑、質問の一問一答方式について
  (イ) 災害時の対応マニュアルについて
  (ウ) 議会改革及び.議会運営全般について

 B調布市: 人口 209,235人 市制施行:昭和30年4月1日
  議会改革及び議会運営について
  (ア) 議会改革協議会の検討結果について
  (イ) 議会運営全般について

 先週に続き、3つ続く視察です。
  こんなことは初めてです。

 また、今日は、まつもと市民芸術館運営審議会の2年間にわたる審議が終了し、提言書が提出されました。
 いずれ、松本市の公式HPにもアップされると思います。

 
  
 

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10月6日(金) 

 世界遺産 国宝姫路城
  

 6日(金)〜7日(土)の2日間の予定で、姉妹都市親善交歓会に、姫路市を訪問した。
  今年は、姫路市と姉妹都市提携40周年という事で、午後2時40分より記念式典も行なわれるため、松本市を朝9時に出発。  
  午後1時前に市役所に到着、まず「姫路市の観光行政について」の報告と意見交換会が行なわれた。

 姫路市との姉妹都市提携のきっかけは、国宝の城を持つ関係からだ。  
  姫路城は、松本市と同じ、木造の城で、世界文化遺産にも指定されている。  
  白を基調とした姫路城は、別名「白鷺城」と呼ばれ、黒を基調としているという事で「烏城」と呼ばれる松本城(別名は「深志城」だが・・)とはそうした意味でも対比される。  
  実は、中に入ったことはなく、外観しかこれまでも見た事はなかったのだが、今回も残念ながら、中に入る予定はなかった。  

 意見交換の後、早めの夕食を済ませ、夕方6時からの「観月会」に参加した。
  大手門から、三の丸広場に入ったが、正面に見えた天守閣は、ライトアップされ、見事なものだ。
  そして、何よりも驚いたのは、広場のほぼ中央に立ち止まり、360度周りを見渡してみたのだが、なんと、お城以外の建物は、何一つ見えない。
 
  たまたま見つけたサイトで、バーチャルに見れるものがあったのでご紹介しますが、実に、何も見えない。
  あるのは、白鷺城のみ。
  さすがに、世界遺産に指定されるだけのものがある。
  残念ながら、私の記憶では、松本城では、こうしたロケーションは見出すことは出来ない。  

 バーチャルに体験できるサイトは、ここをクリック  (立ち上がるに少し時間がかかります。)

  規模と景観の違いをつくづくと感じさせられる。
  松本城も世界遺産指定に向けての取り組み行なわれているが、指定されることは誰もの願いだが、正直多難だと感じる瞬間だった。

 さて、観月はいかに。  
  正に、観月会の始まる時間になると、なんと舞台正面に向かって、右側の雲間に、月があらわれ、オープニングとなった。  
  それまで、どれだけ、雨が降りはしないか、月は現れるかの心配で主催者の気をもませたが、さすがにグッドタイミングの演出だ。  
  時同じくして、松本城でも、4日から9日まで「月見の宴」が行なわれているわけだが、正に同じ月を松本城に集まっている皆さんも見ているかと思うと近親感を感じる瞬間だった。    
  和太鼓の後、松本市からも参加した皆さんによる民謡舞踊が披露され、その他にも筝曲、能楽など多彩なプログラムが続いた。  

 私たちは、一足先に会場を後にしたが、私は途中で、ランニングスタイルに着替えて、夜の街をホテルまで走って帰ってきた。
 
  
 

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10月5日(木) 

 ハイパーレスキュー隊ヘリコプターが、緊急出動
  

 広域連合の視察で、立川市に宿泊。
  ホテルは立川駅前北側。ホテルすぐ前の上空には、モノレールが走っている。

 昨日は、夕食前に、そのモノレールの線路に沿って北へジュギングしたわけだが、左手には、自治大学校があるなど、新しい施設がゆったりと配置されている。
  そして、その先には、立飛駅があったが、この駅周辺は、実に広大な工場地帯という感じ。

 立飛の「立」は、立川市の「立」、 「飛」はおそらく飛行機の「飛」 だという事は、走っていて、「新立川航空機」の看板で確認できた。
  この駅の由来を確認すると、当初、地名から取った泉駅として計画・建設されていたが、タチヒグループ(立飛企業・新立川航空機など)の敷地が駅付近一帯にあることから、この名称となった。(Wikipedia)という紹介がある。
  そして、さらに調べてみると、戦前の軍用飛行機との歴史も、確認できた。
  (日本の、始めての乗用飛行機は「YS11」だが、たまたま、それに関連してのラジオ番組が、夕方流れていた。詳細は、少し調べてみたい。)

 さて、今朝は、いつものようにでかけたわけだが、目標にした「国営昭和記念公園」はなんと、公園入り口前に、「17:00で閉鎖」の看板があり、開いていない。
  自衛隊立川駐屯地を調度L字型に囲むようにつくられたこの国立公園。
  ホテルの帰って聞くと、入場は有料(400円)だという事で、9時半でなければ開園しない事がわかった。
  立川市と昭島市にわたって広がる広大なこの公園。
  やはり、昭和天皇在位50年を記念しての事業。  戦前、戦後の歴史を感じさせる場所だ。

 さて、昨日は、相模原市の消防本部を訪れたが、今日は、東京消防庁消防救助機動部隊・航空隊、通称「ハイパーレスキュー」の視察だ。  
  詳細は、改めて報告したいが、「航空隊」の説明を受けている最中に、「出場」指令が入ってきて、説明者が交代する場面があった。  
  病院間搬送ということで、急遽ヘリコプターが、出動する事になり、説明してくださったいた隊員が、出動する事になった。  
 交代者の 説明終了後、早速、格納庫に向かうと、既に一機のヘリコプターが発進の準備をしていた。  
  そして、広大な飛行場の向こう側では、自衛隊のヘリコプターが飛び立った。  
  同じヘリコプターでも、方や「救命」、方や「殺人」用では大違いだ。  

 説明を聞いて初めて知った事だが、ヘリコプターには、ローターの廻り方で、ヨーロッパとアメリカでは、逆向きで違うんだそうだ。
 いろいろな説明を受けている間に、緊急ヘリは、無事飛び立っていった。
 「実にタイミングがいい視察になりましたね。」とは、説明者。
  最後に、このヘリの値段はという質問に、 回答は、「4枚あるローターの内、1枚でベンツが買える値段です。後は想像してください。」とのことだった。  
  このヘリコプターは、メルセデス製であることがわかる。  
  軍事費と消防費の違いも改めて確認したくなった。

 いろいろ関心を刺激する視察となった。 (続きはいずれ)
 
  
 

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10月3日(火) 

 三位一体「改革」の実際
  

 三位一体改革の影響は、どうなっているのか。
  決算特別委員会に、資料が提出された。

  ご承知の通り、三位一体改革は、補助金の削減、地方交付税の削減、税源委譲であるが、補助金カット、税源移譲という面で松本市を見ると、 H16年度、H17年度 に関して言うと、2年間分で、国庫補助金・負担金の削減額は、10億1428万円、一方委譲された税源による増額は、8億542万円、差し引き2億886万円の減収となっている。  

 詳細は、財政部から提出された資料をご覧ください。 ここをクリック

 17年度に、「一般財源化」(地方交付税の中身組み入れましたということ)ということで、削られた補助金の中には、 金額的に多いのは、養護老人ホーム等保護費補助金は、約1億2700万円、そのほかに、この間話題としてきた、就学援助(要保護、準要保護児童生徒援助費)に関する補助金も小中学校合わせて、約2400万円削減されている。  
  地方交付税に関しては、合併による増もあるので、もう少し分析が必要だが、少なくとも補助金と税源移譲という点では、結局、地方自治体は、財源が少なくなっている。  

 明日から、2日間、広域連合消防委員会の視察で、相模原市と東京消防庁ハイパーレスキュー部隊(立川市)の視察に出かけてきます。
 
  
 

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