9月30日(火)  

 日本共産党のパンフレット「私たちはこんな新しい日本をめざしています。」 
  

 定例の火曜日ということで、朝松本駅前で宣伝行動を行った。  
  昨日のまさに異例中の異例、特定野党への質問を連発した麻生首相の所信表明演説については、実際に聞くことができなかったが、国会のルールを無視したまさに「政治の中身を変える」話ができない中身だったようだ。  

 明日からは、代表質問が行われるが、民主党がどう対応するか。実に興味が持たれる。  

 ところで、今日は、発表された日本共産党のパンフレット「私たちはこんな新しい日本をめざしています。」を配布した。
 実物は、タイトルをクリックして見てください。  

 政治の中身をどう変えるかの具体的な提案と同時に、この間お伝えしてきた3つの「決定的場面」についても記載されています。
  ぜひご覧ください。

 


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9月27日(土)  

 日本共産党の躍進は、「国民が主人公」の民主的政権にむけての大きな一歩 
  

 昨日、第7回中央委員会総会が開かれた。
 最大の目的は、「目前に迫った衆議院選挙での勝利にむけた全党の総決起態勢をつくり、強めること」だ。

 志位委員長の報告の中での注目点は次の点だ。

 政治の中身を変える立場、そしてその力を持った日本共産党をのばすことが、国民の願いを実現する一番たしかな力になります。そのことはわが党の実績によっても裏付けられています。そして、日本共産党をのばすことは、「国民が主人公」の立場に立つ民主的政権にむけて大きな一歩を踏み出す歴史的な意義をもつものであります。 日本共産党への一票は、国民の苦難を軽減する一票となり、そして民主的政権への道を開く一票となる。こうした日本共産党への一票の値打ち、議席を増やす値打ちを、大いに語りぬこうではありませんか。   

 第7回中央委員会総会での志位報告は、ここをクリック

 「政治の中身を変える」上での、この間の日本共産党の実績については、昨日の日誌でも書いたが、もう1つ、日本共産党の躍進は、「国民が主人公」の立場に立つ民主的政権にむけての大きな一歩となると言う訴えはこれまでしてこなかった。  
  これまでは、共産党が「政権」と言っても、実際には現実性がないという点で、こうした展開は街頭でもしてこなかった。
  「日本共産党の議席は、政治の中身を変える確かな議席」とまでは訴えてきたが、さらに未来に向けた強い展望を語る必要があることを感じる。  

 日本共産党の政権論は、綱領に明確である。   
  第四章 民主主義革命と民主連合政府 の(13)のところで展開している。  

 2つの政治悪の点は、実に響きあっている。  
  綱領で明らかにしているこの政権論を、「自民か民主か」の「政権選択論」に対峙しての訴えが肝要だ。

 


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9月26日(金)  

 「決定的場面」での、共産党の実績を語って 
  

 いよいよ総選挙だ。

 「総選挙は首相を選ぶ選挙」だ。
  民主党は、政権選択選挙と言うことで、前回に続いて今回もこうした主張を強め、マスコミもまた同様な論調で、「自民か民主か」のキャンペーンを張っている。

 あさって28日に、岸野さんと宣伝キャラバンを行なうということで、街頭宣伝の場所と時間を決め、あらかじめその場所の周辺の皆さんのお宅を訪問した。
  共通して、まず最初に言われた事は、「政治を何とかして欲しい。」
  そして次に、「政権を変えなければいけない」と言う声だった。  
  確かにその通りだと思う。
  でも、「政権の担い手だけを代えても、政治が変わらなかったらどうですか。変えなければいけないのは政治の中身ですよね」と言うと、 「そりゃそうだ。」と話が進む。

  「政治の中身を変える」
  ここにこそ市民の皆さんの思いの本質がある。
  政権が変わっても、政治が変わらなくては意味がない。
  「総選挙は首相を選ぶ選挙」というが、首相を選ぶことは、国会の機能の一つにすぎない。
  総選挙で一番大事なことは、どんな国会をつくるかだと思う。
  どんな国会をつくるかによって、悪法が通ったり、それを阻止したりすることができるからだ。

 今日、「格差と貧困」ワーキングプア問題でも、後期高齢者医療制度でも、そして今大問題になっている「事故米」の問題にしても、こうした事態を生んでいる根源に、そうした法律を作ってきた国会があった。

 ワーキングプアでは、非正規労働者が多数存在するになったのは、元をたどれば、一九九九年に国会で日本共産党以外の賛成多数で派遣の対象業務を原則自由にする派遣法の大改悪があったからだ。

 後期高齢者医療制度も、二〇〇〇年十一月の健康保険法改悪の際の付帯決議で、高齢者医療を別建てにするという今回の制度の原型となる差別医療の方向がうちだされたさい、日本共産党以外の政党がずべて賛成した結果だ。

 そして、残留農薬やカビ毒に汚染された米が、酒菓子、福祉施設の給食などに使われた問題の本質は、一九九三年のいわゆる「非自民連立政権」といわれた細川内閣に受け入れたガット・ウルグアイ・ラウンドの「合意」、そして一九九五年に「自民、社会、さきがけ」の連立政権であった村山内閣がWTO協定の国会承認を求め、その結果の米の輸入自由化がその根源にある。

 このいわば歴史的「決定的な場面」で、こうしたことが決められなければ、今日の事態は生まれていない。
  少し時間がかかるが、このお話しをして、「共産党の議席が増えれば、政治の中身を変える確かな議席になります。」と訴えることで、納得していただくケースが多い。

 後期高齢者医療制度に関して言えば、松本市の議会でも、今から2年前、初めて関連の案件が出てきたときに反対したのは、私たち共産党だけだった。  
   2006年12月16日 日誌

 今は、そのときの私たちの主張が、ほとんどの国民の皆さんの思いと同じだ。

  「政治の中身を変える」上で、こうした共産党の議席の役割、値打ち、そして「実績」を語ることが改めて大事な事を実感できた1日だった。

 


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9月25日(木)  

 「非公開」「秘密会」「盗聴」「スパイ行為」  その発言こそ大問題 
  

 昨日、昼休みと午後1時半からと連続的に委員会が開かれた。
  1つは、12時半から開かれた経済環境委員会。  
  22日(月)に審査し、願意妥当とした、「燃油、肥料、飼料、農業資材等の価格高騰に対する緊急対策を求める陳情」に沿って、政府に上げる「意見書」の文面を確認する作業だった。  
  話し合いの結果、 「昨今の急激な原油及び穀物価等の高騰による農業経営に関わる燃料及び肥料等の価格の高騰に対し、価格安定対策及び補てん措置を講じる」ことに加え、「燃料及び肥料等の価格高騰の一因でもある原油及び穀物に対する過度な投機に対し、国際社会と連携して対策を講じる」ことを求める内容となった。

 投機マネーの規制を求める内容が盛り込まれたわけだが、これには 「投機は市場に任せるべきで、規制はいけない。そんなことをしたら共産主義の統制経済となってしまう。」、「投機の規制など難しい。」など意見が出たが、私たちの発言以外に、「一番の癌が投機マネーだ。」と言う保守系会派の農業を営む議員の発言で、投機マネーへの規制の必要性を含めて確認された。
  「問題はその表現だ。」ということでの本日の検討となった経過があった。
  「提出団体はどんな団体だ?」などの意見もあり、当初反対の議員がいたが、議論の末、結果として陳情者の願意に添う形になった。  
  ここでも、「資本主義の限界」論に触れるような議論が行われた今までにない市議会の議論となった。

 続く午後開かれた「広域都市ビジョン特別委員会」には、傍聴に行った。

 2日に波田町に行った特別委員会としての「視察」に関わっての議論が最初に行われ、冒頭「総務委員会でも発言したが、ホームページ4日付で、あたかもテープに取られたような感じがしたことに疑問を呈したい。」 との発言があった。  
  最初は、こうした「疑問」という控えめな発言だったが、そのうちに、

  「非公開ということで自由にと言うことで(懇談を)やった。それは盗聴に値する。」
  「録音かメモかわからないが(HPを)結果的に見た人には、内容が洩れている。」
  「HPに載っていて驚いた。マスコミは出ていただけますかと言ったときに、反対者がいなかった。秘密会とは言わないが。この視察に出ていた人(議員)が意見を言っていたとすれば、スパイ行為になる。」  

 など、かなり激しい発言にエスカレートして行った。  
  委員長は、
  「関係者への説明を求めることは(まだ)していないが、次回に報告できるように調査したい。」とまとめた。

 そのHPが直接特定されたわけではないが、発言者の手元にあった印刷物を見ると明らかにどのHPかはすぐにわかった。  
  特別委員会の調査・研究活動の一環として視察してきたことを市民の皆さんに、議員として報告するのは、ごく当たり前のことだ。  
  委員長も「視察した結果を市民に知らせる。」ことをまとめの中で強調している。
  確かに、マスコミには退席してもらったことは事実だが、この視察を「非公開」にすること、ましてや「秘密会」にすることなど、特別委員会として「議決」してもいなければ、事前に全体に諮った経過が無いことは、委員長も認め、発言している通りだ。
  参加した議員が、他の議員に視察の状況、参加者の発言内容を伝えることはなんら問題の無いことだ。
  また、それを聞いた議員がHPなどの手段を使って他に伝えることは、内容に誤りがあれば問題だが、議員なら誰もがやっている広報活動だ。

  参加した議員を「スパイ」呼ばわりしたり、「盗聴に値する行為」とまでの発言が飛び出したが、発言したことは、本日の正式な議事録に残ることになる。
  発言した内容が伝わって困るような意見交換、調査研究をやったとすれば、そのほうが問題だ 。  

 去る6月議会、この特別委員会が設置されたときに、提案者は、私の質疑に答えて、

  「これからの開かれた議会、あるいは市民にしっかりと我々の姿を見せるという、そういう議会をつくっていくためにも、これは一つの試金石でございまして、このことがステップアップ検討委員会を構成している議会運営委員会の皆様の中でいろいろと議論をした、そういうことの中で出てきている問題を整理してまいりましたところ、このような3委員会をつくるべきであろうと、こういう結論に達したものであります」  

 と答弁している。  
  「非公開」や「秘密会」では、この主旨にも反することになる。

 波田町には「録音」があるようだが、会議録を起こしたほうがより正確に波田町町民にも松本市民にも伝わるだろう。
 それこそが「開かれた議会」活動だ。  

 長かった9月議会は、明日閉会となる。

 


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9月24日(水)  

 ジュリーの「憲法九条」 
  

 何十年ぶりかで、「君だけに愛を」を口ずさんだ。
  「君だけに愛を」といえば、中学校最後の年に体育館の舞台でマイクを持って歌った思い出がある。  
  ドラムスティックを買ってきて、GSの曲に、今で言えば「はまっていた」時期だ。

 今晩は、事務所の泊まりの日。
  夜11時からSONGS 沢田研二 Part2 を見た。  
  実は、先週の同じSONGSで、沢田研二が、Part1で「憲法九条」を歌っていたということを聞いたからだった。  
  残念ながら、そのPart1の1回目の再放送も見逃してしまった。  

   沢田研二  「我が窮状」  /作詞:沢田研二 作曲:大野克夫

 麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが
 忌まわしい時代に 遡るのは 賢明じゃない
 英霊の涙に変えて授かった宝だ
 この窮状 救うために 声なき声よ集え
 我が窮状 守りきれたら 残す未来輝くよ

 麗しの国 日本の核が 歯車を狂わせたんだ
 老いたるは無力を気骨に変えて 礎石となろうぜ
 諦めは取り返せない 過ちを招くだけ
 この窮状 救いたいよ 声に集め歌おう
 我が窮状 守れないなら 真の平和ありえない

 この窮状 救えるのは静かに通る言葉
 我が窮状 守りきりたい 許し合い 信じよう  

    
   そのまま「九条」に置き換える歌だ。

 ジュリーは、朝日新聞の「ひと」欄に登場して、次のように語っている

  「60歳になったら、言いたいことをコソッと言うのもいいかな、と。いま憲法は、改憲の動きの前でまさに『窮状』にあるでしょう。言葉に出さないが9条を守りたいと願っている人たちに、私も同じ願いですよというサインを送りたい」

 インターネット動画配信のYouTube で見ることができる。  
  それは、ここをクリック

 その当時と実に変わらぬ艶と枯のある声。
 今もPCで聞きながらこれを書いている。
 何度聞いてもいい。

 


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9月20日(土)  

 議員(会派)と議会の役割・使命の違いすらわからない、はなはだしいはき違い
 
                     波田町との合併「請願」  総務委員会での顛末(その2)  

  

 特別委員会の発足時に、7月2日の日誌で、今回の設置の背景に関して、
  「市長選挙で菅谷昭市長への圧倒的支持が寄せられ」
  「市政を良しとはしないが、かといって正面から対決姿勢をとることも出来ない。」
  「菅谷市長をコントロールしたい、全て市長の言う通りにはさせない。」
  「このまま行けば自らの存在意義も危うくなる」
  「自分たちと菅谷市政との違い、独自カラーを強調したい」

 などがあることを指摘しておいた。    
  まさに今回の「合併推進特別委員会」の動きは、この指摘の正しさを証明することになった。
 「当たらずとも遠からじの中身」と少しそのときは遠慮して書いたが、ずばり本質を示すこととなった。  

 7月15日に、3つ一斉に開かれた特別委員会の場でも、
  「総務委員会は、理事者の意見を審議するのであって、われわれは、新たな理事者的なものの考え方をしていくのだ。新しい意見を発信していく。有志でやるんです、われわれが・・」  
  と、6月議会での提案者が、自らその本音を語っていることも紹介してきました。   
  それについては、7月18日の日誌をご覧ください。  

 又、同じような主旨は、当時の地元マスコミで、最大会派の代表が、「理事者側から投げかけられたことだけでなく将来に向けて独自に調査・研究するべきではないか」  と語っている。  

  また、この間のステップアップ検討委員会の議会基本条例の設置に関連して、 「議会の活動原則」の部分の議論の中で、  「政策の立案及び提言に積極的に関わるなど、議会の権限を十分に行使すること。」を第一に掲げる事にこだわっていることとも関連している。  

 議会の使命・役割は、昨日も書いたが、大きく言って2つある。  
  その2つの使命を議会での議員活動を通じて果たしていかなければならない。  
  それを、理事者が合併に関する松本市の方針を提案している総務委員会では、事実上「了承」し、松本市としての意思を決定しておきながら、議会がいわば別の行動を取ることを認めろという意味で、特別委員会を設置したとすれば、それは常任会の議論の軽視、議会自らの自己矛盾を合理化しようとすることになる。  
  合併に関して、議会としての使命・存在意義を強調するならば、 7月1日の日誌にも書いたが、議員としての勝負どころと役割は、
  「まずは(理事者から)出された提案に対して最終的な意思決定をおこなう段階での、批判と監視こそ」あるのであり、
  「それとは別なところに、議員の役割、議会の使命があるわけではない。」
  「提案されてくることは、『オールOK』で、何かそれとは別のところで別の議論をしているような議会や議員を市民は期待していない。」
  「極論を言えば『反対』のない所に、調査研究や議論や代替案・建設的提案は必要ない」
  と改めて思う。  

 私が、議会の役割のはき違い、「今回の特別委員会(議会)には、こんな役割は付与されていない。」と、9月4日の日誌で書いたののそう言う意味だ。  

 こんな特別委員会の設置とこうした特別委員会としての行動は、議会自らが自己矛盾、議会内でのねじれを生むだけでなく、理事者との関係でも、市民との関係でも混乱を生むだけだ。
 「期待されていない。」どころか、誤りだ。
   (「混乱」は、遠慮しすぎか?)  

 本当の意味で、議員として、会派としての役割を主張するのならば、何でこの9月議会で、総務委員会で「継続にする」のでなく、又何よりも本会議の一般質問で正面から取り上げないのか。  
 (無所属の一人の議員以外は誰も取り上げなかった。)

  市民が求めている議員の役割、政策提言、議論は、そうゆうことだろう。  

 来週24日(水)午後1時半から、「合併推進特別委員会」(=広域都市ビジョン特別委員会)が開かれる。
  議論の中身が注目される。

 


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9月19日(金)  

 「無責任そのもの」    
             波田町との合併「請願」  総務委員会での顛末(その1)  

  

 波田町との合併に関する「請願」本体については、実にあっさりと「継続審査」となった。
  議論は、まず市長の一連の対応に対することから始まり、そこで大半を費やし、請願に関する議論は、「合併については議論が始まったばかりだから、」と言うことで異議無く継続になった。
  私たち会派は、別の立場から継続扱いを主張した。  

 論点整理が必要だ。  

 委員会は、冒頭、理事者から、次のような「見解」が読まれ、委員会に文書で配布された。  
  市長見解ともいえるこの中身は、波田町(町長)との関係では、同じ対等平等の自治体としての信義の問題が問われたものだ。  
  又、議会に対しての慎重さを求めたのは、議会自らが自己矛盾に陥らないこと危惧して指摘したに過ぎない。

 まず、波田町長との関係についていうと、
  明らかに、波田町が何らかの関与したことが明白な中で、言わば、「目的のためならば 手段を選ばない。 なんでもありのやり方でいいのか。」ということが問われたということだ。
  市長が、同じ地方自治体の首長同士として考えた場合の、住人に責任を負う同じ立場として、議会でも確認された方法で、粛々とことを進めているときに、言わばその議会を使って圧力を加えるようなやり方になることを指摘したわけで、「不快感」は当然のことと前回も書いた。  
  波田住民が、市長に対して直接訴えに来ることは、市長も認めているようだが、それはその通りだが、今回は同じ首長としてのあり方としての問題提起だ。  
 国民・住民の請願権を否定するものではないことは言うまでも無い。  
  問題は、モラルとルールがあるだろうと言うことだ。

 もう1つは、松本市議会と議員に関わる問題だ。  

 議会は住民を代表する公選の議員をもって構成される地方公共団体に意思決定機関です。
 憲法93条で、「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する」にその根拠が定められている。
 このような位置づけの議会の使命は、一般的に2つあるとされている。
 第一は、地方公共団体の具体的政策を最終的に決定する事。
 もう1つは、議会が決定した政策を中心に行う執行機関を監視する事です。
 

  今回は、「合併ありきでない」をはじめ波田町との合併に関しては、「12月までの一連の取り組み」を「総務委員会10人は承認した。」(総務委員長)経過がある。  
  議会として、松本市の方針を認め、定めたわけだ。  
  その議会が、別の特別委員会として、波田町に行って、議会で、「合併を決める」ように請願を出すように指南することは、議会の行動としては、あってはならないこと。  
  もちろん、議員が個人的にやることはまったく問題が無い。  
  この間の総務委員会の場で、仮に、一連の方針に対して「正面から」反対を主張していなくても、議員が個人で波田町の関係者とあって、請願を出すことの指導をしたとしても、それは、議員の活動としての許容範囲だ。  
 「あの時に正面から反対をしないでおいて」といわれることは議員のモラルとして問われるだろうが、仮にそうであったとしても、議員個人が行動することを否定できないし、してはならない。  
  しかし、今回の場合は、明らかに正式に特別委員会として訪問、「調査・研究」と称して発言したことが、こうした事態を生んでいることは誰が見ても明らかだ。
 こんなことは、特別委員会に認められていない。議会の役割のはき違いもはなはだしい。
  しかし、請願が出された以上は、松本市の議会で議論するのは、当然のこと。
  ところがどうだろう。
  総務委員会での議論の半分以上は市長発言をめぐっての内容で、肝心の波田町住民の請願に関しては、はじめから「継続にする」ことが決っていたかのようだ。  
  事実、私が「そそのかし行為」と断じた議員も、その発言は本題に関してははじめから「継続審議」を主張した。  
  文字通り、「無責任そのもの」の発言だった。
  (私は傍聴席から思わず発言してしまった。案の定という思いだった。)

 それにしても、これははじめからわかっていたものだ。
  なぜなら、ここで請願を「可決」もできない。もちろん否決もできないからだ。  
 
紹介議員になるということは、「可決」を目指すというのが筋だが、はじめからそんな意志は毛頭無く、ただ話題を起こすためにださせたといわれても仕方が無い。
  (それも議員としてのこうしたやり方を否定するものではないが、自分で議題にできないなど実に情けないではないか。)

 総務委員会では、議員はその都度自ら発言して議論すればいい。
  それが本来の議員のあり方であり、勝負の場所のはずだ。 そして今日はそれができる場だったのに、それにしても、本題に関しての発言は実にお粗末なものだった。  
  市長は議員の発言や、議会での議論を封じているわけではない。  
  議会は、議論の場だから、大いに意見を戦わせればいいのに、6月までの段階では、ほとんど意見らしい意見を言わずして、市の方針決定を事実上「承認」しておきながらのこうゆうやり方は、道理が無いといわれても仕方が無いだろう。
  市長・理事者のやり方に反対がある場合の議員としての対応の仕方に未熟なためか、自らやっていることの不合理さに気がつかない。  

 そして、3番目により根本的な問題は、特別委員会のあり方に関わって、特別委員会の設置の時から見えていた点だ。  
  理事者に対抗し、自らの役割を誇示するための別の手段としての特別委員会の設置の問題点の矛盾が露呈したことになる。

 これについては、後ほど展開する。

 


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9月18日(木)  

 「議会の方へ住民の代表で陳情に来るように。市長のほうに持って行ってもいい。」 
  

 今月2日行なわれた、松本市の広域都市ビジョン特別委員会と波田町との懇談会の席で、松本市議員の「指南」の内容が、実はもっと露骨な「そそのかし行為」だったことがわかった。  
  9月4日の日誌よりもう少し詳細わかったのでお伝えします。

 松本の議員:
  「新村も波田と一緒に東筑のころはスポーツ大会をやったり、人的交流もあり、300年400年前から三溝から水を頂いたり、仲良くやっている。地縁的なこともありますので、是非、風が吹いてくるような形でがんばっていただきたい。」

 波田の議員:
 「先ほど風ということをいわれましたけれど、つきましては私が聞いているところでは、今そうゆう動きが有るやに聞いております、近々に。」

 同松本の議員:
  「今お答えいただいたものですから、議会の方へ住民の代表で陳情にあがってもいいと思いますし、市長のほうに持って行ってもいいと思います。  そのくらいな動きをしていかないと風が見えてこない。一生懸命やっている人はこうしてお付き合いさせていただきますとわかるんですが、全体として本当に西風が吹いてこない。隣に居てそんな気がします。これは推進派の立場として。」

 波田の議員:
  「今のことに対して波田の合併の議員の心境を申し上げると、 私たちは、この事について本来ならば、もう昨年の1月26日にやっていこう、どんどん松本市に乗り込んで やりたいということで胸がツーンとしている。  だけど、私たちを含め、町長以下、現在の松本市の皆さん方が選んだ市長さんのものの考え方、性格等を判断させてもらって、多分そういうことは無理じゃないか。 天下の大松本市に対してですね、市長さん、議会が責任を持って、松本市が説明をしてそして、住民の意向をという行動に対して、私たちが踏み込んで、なんと言うか、懐に手を突っ込むようなそうゆう無礼な行動はいけないんだろうということがございまして、非常に私たちは、セーブした。 本当にやりたい気持ち、住民もそうです。そうゆう状態でこの点について本当に自重していることだけはご理解を頂きたいと思います。」

 同松本の議員:
  「話はわかります。性格がどうのこうのという話もわかりますが、先ほど住民投票の話の中でも、それが裏目に出たわけですね。だから、今はそれをやる時期ではないか。私も中信平の盟主という言葉を使って市長とも2月議会のときにやりあった。  松本市として、生活圏である中で、兄貴分としてどうゆう形を取るか。松本市がどうゆう提案をするか。 そうゆう視点で合併を考えなければいけないのではないかというのが私の意見です。  私も、機会があればそうゆう形ですすめて行きたいと思っていますが、今の期を逸すると住民投票のときの苦い、という気がしますので。 松本市も2冊目を出しました。それだけやっておりますので、追い討ちをかける形で私はかまわないというそんな気がします。皆さんからお話をして頂いて風を起こしていただいて。そんなふうに考えます。」

 別の松本議員:
  「今の話に関連しますが、松本市というか市長というか、最終的な判断は市民の意向を確認してからということですから、どういう方法で意向を確認するかまだ決っておりませんが、市長判断はきわめて薄い部分かなと、市民のアンケートなどの結果がかなり反映されると思いますので、今(松本の)議員が言ったように松本市民的にアピールしていくことも必要かなと思います。」  

 読んでいただいた通り、「指南」、教え導くどころか、「引き入れる」、直接「指導」する内容です。
  あらかじめ打ち合わせが済んでいてのことではないかとさえ思わせるような内容にも聞こえます。  

 この請願に関しては、明日の総務委員会で審議されますが、波田町との合併に関しては、議会としては、総務委員会が責任を持って議論されてきたことですが、その常任委員会をいわば無視して、あくまで調査研究だけが目的のはずの広域都市ビジョン特別委員会としての活動が、総務委員会での確認事項を逸脱して、正式な議会意思とは違う「議会としての行動」をとり(客観的には特別委員会=松本市の議会の行動と取られても仕方が無い)、しかも波田町の今回の行為をそそのかしていたことまで明らかになったことになります。  

 総務委員会の委員長は、3人の紹介議員のうちの一人の議員と同じ公党の議員ですが、こうした常任委員会を軽視し、権威を低下させる行動、さらに一連の越権行為に事実上加担することになっている事態に対して、委員長としてどのように考えるのか。  
  また、残り2人の議員は、いずれも正副議長の出身会派の議員だが、正副議長は議会としてどう責任を取るつもりなのかも問われることになる。   

 尚、本日の昼休みに、波田の太田町長がこの一連の件で菅谷市長を訪れることのニュースが午前中に入ってきた。
 そのことで通常よりも昼休みが長く取られた。  
  明日は、おそらくいっせいにマスコミがそのことを報道すると思う。  

 追伸)
  私の4日付け日誌を読んだ人から、誤りを指摘されたので、訂正して関係者にお詫び申し上げます。

 「当時、看板を立ったときは、私は議員じゃなかったもので、この4月から議員になりました。」  
  を
  「当時、看板を建ったときは、(建てた人は)議員じゃなかったもので、(その人は)去年の4月から議員になりました。」
 
に訂正します。

 


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9月17日(水)  

 「昨年に習い、灯油購入費の助成を検討する。」   9月議会速報 (その2) 
  

 南山国彦議員に対する答弁の主なものは、以下の通りです。

 1、福祉灯油について

  「原油価格の高騰が市民生活に深刻な影響を与えていることは、承知している。原油価格の推移を見ながら、国が確実に財源措置を講じるようであれば、福祉施設への支援というご要望がありましたが、昨年に習い灯油購入費の助成を検討して参ります。」

 2、介護保険に関して
@ 第4期介護保険事業計画(平成21年度〜平成23年度)の介護保険料の見通しについては、  

 「第3期介護保険事業計画期間(平成18年度〜平成20年度)の介護保険料は、第2期介護保険事業計画期間での財政安定化基金からの6億円余の借入金返済のため、基準額4,590円と県内19市中トップとなっている状況です。大幅な値上げを行い市民の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしましたが、おかげさまで本計画期間は黒字の見込みで、介護保険給付準備基金への積立ても行える財政状況となっている。」
 「介護保険料の見通しについては、現在、介護サービス事業量の見込みの推計作業、介護保険料の推計作業等を実施している最中であり、金額については未定の状況。しかし、今後も高齢者人ロの増加に伴う利用者の増加が予想されることや介護報酬の引上げが見込まれておりますので、それらの影響により、上昇するのではないかと推測している。」
  「介護保険給付準備基金につきましては、平成19年度末現在で3億1,900万円の積立てがございます。平成20年度当初予算においては、第3期介護保険事業計画期間中の積立額を4億700万円と見込んでおります。第4期介護保険事業計画期間においては、国の考え方に基づき基金全額を取り崩して繰り入れる方針です。繰入れによって、少しでも介護保険料の上昇を抑えていきたいと考えております。」
  「高齢者の皆様方の負担がこれ以上大きくならないよう、全国市長会を通じて、介護保険への国の負担率を増やすよう引続き強く要望して行く。」

A介護保険料の段階区分について

  「現状では段階数は未定であるが、多段階の保険料段階の設定を行っていけるよう検討を進めてまいりたい。」

 3、地球温暖化抑止対策  「地球温暖化抑止対策室」の設置について

  「地球温暖化対策への取り組みについては、各部署において断片的に行ってきた。 市役所の事務事業につきましては、ISO14001の導入によりまして、全庁横断的に対応しております。地球温暖化対策推進法が、6月に改正され、特例市である本市も全市的な地球温暖化対策のための新規推進計画の策定が義務付けられました。  このことから総合的な施策への転換をはかるための窓口の組織化に向け検討する考えです。」  

 答弁に「切れ」が感じられないと昨日お伝えしたのは、以上の中身からです。

 尚、本会議の様子は、ここをクリックしてください  

 (両角議員の質問に関しては、続報)

 


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9月16日(火)  

 日本農政の根本問題に触れる真剣な議論が求められる   (9月議会速報)
  

 一般質問初日、南山、両角両議員が会派トップバッターで質問を行った。  
  今年度、景気の落ち込み、歳入不足が予想され、財政難ということもあってか、全体として答弁にいわば切れが感じられなかった印象だ。  
  特に、農政問題に関連しての両角議員の3回目の最後の質問に対する市長答弁は、実に残念なもので、私は思わず「今後の日本の農政について、是非語ってほしい。」と自席から発言してしまった。    

 両角議員は、連日のニュース報道の中で、日々エスカレートする汚染米転売問題を取り上げ、こうした事態を生んでいるそもそもの問題としてミニマムアクセス米(MA米)を受け入れるようになった日本の農政の根本問題に触れ、9月11日付の信濃毎日新聞の社説「農水省はお粗末過ぎる」から、特に「コメは自給できる農産物だ。減反しながら輸入し続ける矛盾が、問題の背景にある。コメの国際価格の高騰など、世界の食料状況は変わりつつある。貿易交渉の枠組みや日本の農業戦略そのものから考え直すべきだ。」と引用しながら、次のように最後に質問を締めくくりました。  

 「信濃毎日新聞の社説は、まさにその通りの内容です。事態はどんどん悪化し報道によると焼酎・酒にとどまらず、福祉施設・給食、病院食まで広がっています。安全安心、食料の自給率向上を国政の重要な柱にすえなければならないときに、農政を食いものにするような事態に陥ってしまった。この異常な現実を踏まえて今後の農政について市長の思いをお聞かせください。」

 それに対する市長答弁は、

 「事故米事件に対する思いということですが、強い憤りを覚えるとともに、言語道断であり、早急にルートの解明と出回った商品の徹底回収が大事と思われます。農水省の甘い検査体制が指摘されており、まさに、危機管理意識の欠如以外の何ものでもありません。  今後は司直の調査にゆだねられると思いますが、徹底解明を求めます。」
 「一部業者の不正行為が、食の安全安心をゆるがせており、きわめて遺憾であり、悪徳業者への厳しい対応を求めるものであります。」  

  とその内容は、質問者の通告と発言趣旨とは噛み合わない、実に矮小化されたものとなってしまった。  
  日本の農政、そして松本市の農政を考えたときに、根本問題に触れる真剣な議論が今こそ求められます。

  信毎11日付社説「農水省はお粗末すぎる」は、ここをクリック
  
  (二人の質問とそれに対する答弁は、順次発信する予定です。)    

 追伸)  13日(土)付けの日誌で、正確さに欠ける部分があったので、訂正します。  
  日誌の中では、6月議会の総務委員会となっていますが、正確には、5月20日に行われた総務委員協議会であり、集約としては「了承」ではなく、「報告を受けた」が正しい委員会としてのまとめでした。    

 参考)以前にもお伝えしたことがありますが、協議事項に関してのまとめの方法は、次の3通りです。
「了承」      :誰からも異議がなく、了承できるもの。(要は全員賛成)
「報告を受けた」 :大方は了承できるが、指摘を伴うもの。(一部に慎重論や反対の意見があった場合。)
「聞き置いた」   :結論を持ち越すもの。  

 確かに、「指摘」を伴う意見が出されたようですが、それは、「12月に結論を出す」その一連の営みについては基本的に認めるもので、執行に当たっては、いろいろ出された意見を十分反映させ、今後も議論をしながら、という内容であったことが改めて確認できました。
 少なくとも、「聞き置いた」ではありませんでした。
   
  よって、議会として理事者の対応については、事実上「了」としたことに変わりはありません。
 そして、理事者はその「まとめ」に沿って、現在事務を進めています。  

 (尚、13日付日誌も、この主旨で書き換えました。)

 


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9月13日(土)  

 「きわめて不快」は当然 
  

 波田町の「松本市と合併を進める会」(会長 田中知寿)から、松本市議会に対して「松本市との合併の実現について」と題する請願書が、昨日提出された。   
  マスコミ報道によれば、「会」の4人は、「波田町の公用車に乗り、町合併推進課の職員とともに」訪れたという。  
 請願書には、「波田町民の切なる願いをお汲み取りいただき、新合併特例法内での合併が実現できますよう、ご理解とご尽力を心からお願い申し上げます。」が、請願項目となっている。

 菅谷市長は、
  「きわめて不快」「議会を通じて私に態度の決定を迫るもの」「市と町との間の礼を損ねる」「合併事務を棚上げしたいとさえ思う。」「あらためて町側に説明を求めたい。」
  とコメントしたという。  
  波田町との関係で、市長のコメントは、理事者として当然のことだ。  
  それにとどまらず、さらに重大な問題は、松本市の議会側というか、議員の対応だ。

 3人の議員が、紹介議員となったという。  一般論で言えば、紹介議員となることに問題がないことは論を待たない。
  しかし、今回の場合は、必ずしもそうとはいえないだろう。  
  波田町との合併に関しては、すでに5月の総務委員協議会で、今後の合併に関する取り組みの手順等は、協議事項として議論された経過があり、そこでは、「報告を受けた」とまとめられている経過がある。  
  いわば、議員として、「12月を目途に、市民意向を確認、その後結論を出す」一連の営みに対して、指摘はあったが、議会としてその理事者対応の方針を事実上「了」としていた。  
  ところが、議長出身の最大会派「新風会」、第二会派「政友会」そして「公明党」の3つの会派が紹介議員となった。
 請願書が提出されれば、この9月議会に採決が行われる。  
  はじめから、「継続にするさ」などと発言をする関係会派の議員もいるが、あまりにも無責任だ。  
  不快感の対象は、町にたいしてだけではなく、松本市の議会議員であることにさえ、おそらくこうした動きを起こした議員は気がつかないとすれば、実に嘆かわしい。  

 9月4日付け日誌で、既報ずみだが、今回の一連の動きは、松本市の一部議員の指南の結果といえる。  
  「自重」に解禁を与えた行為に、「嘆かわしい」という言葉は、実はふさわしくないだろう。

 


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9月11日(木)  

 投機マネー規制が必要です 
  

 原油価格が下落してきた。
  識者の分析によれば、価格高騰で世界的に需要が減ってきたことによるとのことだ。
  その結果、投機マネーも「うみのない市場」から、別の市場にシフトしはじめていると言う。  
  そしてもう1つの要因に、投機マネーに対する規制が本格化してきた点が上げられるという。  
  アメリカ議会での規制の動きが、影響しているとのこと。  
  石油ジャーナリストの萩村武さんは、3つ目の要因としてドル高も上げている。

  「原油取引はドル決済ですから米国の住宅ローン問題をきっかけにしたこの間のドル安で、原油価格に割安感がありました。いまその資金の流れが変わりドル、株、債券に流れてい るということです。世界的にみれば、株式市場は約四千五百兆円、債券市場は約五千八百兆円。これに対し、原油市場はわずか十五兆円です。株や債券から逃げ出してきたマネーの、ほんの0・1%だけでも原油の値段は急騰するわけです。 ですから、巨額の投機マネーが生活必需品市場に簡単に流入するということをもっと問題にする必要があります。」  

 原油価格の高騰が、生活必需品に影響、暮らしを直撃しています。  
 今度は、なにがその投機マネーのターゲットになるのか。

 投機マネーの規制が、直接的には地方自治体の課題になじまない感がありますが、「 ルールなき資本主義をただし、ルールある経済社会」というテーマは、「資本主義の限界」という内容ととともに、国政、世界だけのことではなく、明らかに「地方政治にも直結する」ということが違和感なく受け入れられる情勢となっている。

 今回、私たちは、この投機マネーの規制強化に関して、市長になんらかの行動を取ることを求める質問をすることにしたが、あながち場違いではない内容とタイミングだと確信する。
  9月議会 私たちの会派は、両角、南山議員が本会議で質問します。  

 質問内容は、ここをクリック
  来週16日 午前10時から トップバッターです。
  是非お出かけくださいますよう、お待ちしております。

 


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9月9日(火)  

 平成19年度市税「滞納額」は、史上最高の約7億1500万円 
  

 平成19年度決算に対する監査委員の「意見書」の中に、今までにない記載がされている。  
  「意見書」13ページ下から2行目の以下の行だ。

 「(市税の)収入未済額は、20億4393万2千円(前年度対比8.4%増)で、そのうち約15億円が平成17年度以降に発生したものです。  その内訳は、固定資産税が11億1288万3千円(同5.4%増)、市民税が7億7700万7千円(同13.5%増)等となっています。」  

 収入未済額とは、行政用語だが、早い話が集まらなかった税金額、つまり「滞納額」だ。

  

 上の収入未済額の年度推移グラフを見てもらえばお分かりの通り、平成5年ごろまでは、それまでの滞納額の累計が、7億円前後だったものが、平成19年度になって、20億円を超えたというもの。  
  特に、平成18年度から19年度にかけて、1年間で約1億6千万増えたということです。  

 では、平成19年度の税制改定の中身と市民の増税・負担増を見てみると

@定率減税の完全廃止(残りの1/2分)   4億7000万円
A高齢者の非課税措置の見直し         2000万円
B個人住民税所得割税率の改定      16億3000万円       
              合計          21億2000万円の「増税」  

 要は、市民への賦課額が約21億円増え、滞納累計が約1億6千万増えたということです。   
  また、19年度分だけ「滞納額」を調べると、7億1527万1339円となっています。
  「純粋」の負担増(=@+A)の約5億円が、市民負担増となって滞納が増えたことになります。  
  また、いわゆる税源委譲のBの分は、国税と合わせれば、基本的には負担増は「無い」ものですが、そのことも滞納に影響しているとのことです。

 


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9月8日(月)  

 残念に思う 
  

 9月議会開会日。
  菅谷市長は、議会開会にあたっての提案説明の中で、福田首相の辞任表明に関して次のように述べた。

  「政権運営が、ねじれ国会の中で行き詰まり状態であったとはいえ、現在のわが国は、不透明感漂う経済状況の下、景気の減速、原油価格や原材料費の高騰に加え、年金、医療問題など、目下国民生活に直結する憂慮すべき様々な課題への対応が強く求められている中で、今回の突然の辞任は、一国のトップとしての責任の取り方に首をかしげざるを得ず、誠に残念に思うところでございます。」  

 これを受けて、マスコミは、(翌日)「首相の辞意表明を批判」と報じた。  

 果たしてそうか。
  「ねじれ国会の中で行き詰まり状態であったとはいえ」「様々な課題への対応が強く求められている中で、」の「責任の取り方」は、「残念」というと、要は、「やめるべきではなかった」ということとして伝わってしまわないだろうか。   
  「ねじれ」て「行き詰まり状態」なっていたのではなく、国民、市民との関係で、それまでのやり方を進めることも、引き返して是正することもできなかったために、進退窮まって「逃げた」(9月2日日誌)わけだ。  

 遠慮すると福田首相辞任の本質があいまいになるだけでなく、真意が伝わらないことになってしまうのではないか。
 
実に残念な発言だった。  

 いよいよ9月議会が始まった。

 


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9月6日(土)  

 所得格差 さらに広がる 
  

 昨年同様、職員の皆さんにご協力いただき、「平成20年度課税所得の状況」のデータを作っていただき、松本市版「ジニ係数」を計算してみた。  
  数値は、0.381678 
 昨年が、0.380562 だったから、さらに 所得格差が広がったといえる。

   

 関連の記事(9月4日)は、ここをクリック  

 来週月曜日8日から、9月議会が始まる。
  ここには、平成19年度の決算議案が提案される。  
  昨年同様、分析が必要だ。

 


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9月4日(木)  

 これでは、まるで「合併推進特別委員会」 
  

 6月議会で設置された3つの特別委員会のうち、広域都市ビジョン特別委員会が、2日、波田町の役場を訪れて、波田町との合併問題の「調査研究活動」をおこなった。  
  波田町議会議長の、
  「調査を目的とした意見交換会。特別委員会が設置された一環として、波田町との合併問題を調査研究のひとつにした 前向きな対応に、心強く思っている次第です。  忌憚のないご意見ご質問で、一層関係を深めていただきたい。波田町にとっては大変大事なことです。 実りある懇談となるように 」
  という歓迎のあいさつを受け、 高山委員長は、次のようにあいさつした。

 「波田町の状況についての調査研究に伺った。今回のように議会自らが、自分たちの活動を通して、市民の付託に答えていこうということで調査のための特別委員会の立ち上げは、初めてのこと。 自らテーマを決め、調査研究をしている  多くの課題が山積している中で、常任会では十分な調査研究が行き届かない。ということも感じており、1つのテーマを十分調査研究して、理事者に提案という形で返したり、するのがこれからの議会活動ではないかという思いで作った。 今一番考えなければならないのは、波田町との合併問題についてきちんとした認識を持ち、市民の皆さんにも説明をする義務責任がある。それをきちんと深めて行きたい。」

 各々自己紹介がおわった後、早速波田町合併推進課長の説明があり、続いて波田町議会側からも説明が行われた後、それまで取材に入っていたマスコミをシャットアウトして、質疑応答となった。 以下、要点をお伝えします。
  (「松本:」は、松本の議員 「波田:」は波田町の議員)

 松本:「どうして、住民投票で自立となったのか?」
 波田:「田中知事が来て、波田町がなくなるなどの宣伝を、駅前でも、行い、不安をあおった。そうした風潮に左右された結果だった。」  

 松本:「ここへ来て町民の皆さんが合併に対してして、目が覚めたというか、それに対して議員のほうは、(松本市に)申し入れをした。 そこで見えてこないのは、じゃ 住民の皆さんが もう少し動きが無いんじゃないのかなと。動きというのは、住民の皆さんの風が松本市で吹いていないんじゃないかな。 内政干渉になるかもわかりませんが、その辺の動きもしなければいけないんじゃないかな。」
  「要は、なにを言わんかというと、松本市においても波田においても、総論になるわけですが、地方分権、人口減少、少子高齢化、等々 を踏まえ、行政自らが、その責任で、将来にわたって行政サービスができるかどうか。松本市としてもシュミレーションを出して、波田と合併したらどうなるのか。波田にしても継続的なサービスができるという観点から申し入れているんだという強い形で、アピールしていかなければいけないのかな。 是非、風が吹いてくる形でがんばっていただきたい。」
  松本:「議会の方へ、市長のほうへ動きをしないと風が見えてこない。全体として西風が吹いてこない。隣に居て、推進派の立場として。」  
  波田:「今の話に対して波田の議員の心境を申し上げると、本来ならば、昨年の1月26日に、どんどん松本市に乗り込んでやっていこうとやりたいという気持ちだ。  現在の松本市の市長さんが選んだ市長さんのものの考え方、性格等を判断させてもらって、 私たちが松本市の懐に手を突っ込むような無礼な行動はいけないんだろうというようなことがございまして、私たちは、やりたい気持ちを自重していることを理解してもらいたい。」

 松本:「話はわかります。でも今はそれをやる時期ではないか。私は中信平の盟主という言葉を使って2月議会でも市長とやりあった。  松本市として、生活圏としてどうゆう形を取るか。松本市がどうゆう提案をするか。 そうゆう視点で合併を考えなければいけないのではないかというのが私の意見です。私もそうゆう形で取り組んでいきたいと思っていますが、今の機を逸すると、松本市もやっておりますので、追い討ちをかける形でかまわない。」

 松本:「今の話に関連しますが、松本市というか市長というか、最終的な判断は市民の意向を確認してからということですから、どういう方法で意向を確認するかまだ決っておりませんが、市長判断はきわめて薄い、市民のアンケートなどの結果がかなり反映されると思いますので、今松本の議員が言ったように松本市民的にアピールしていくことも必要かなと思います。  もう1点、三溝に大きい看板が松本市の方を向いて『自立するんだ。』と。これは、あまり気分が良くないんですが、(アンケートの結果が)いい数字にはなってきていますけれども、4分の1の強固な反対派が居るということで、だいぶその気持ちは固まって居ると思う。 その辺の機運はどうなんでしょうか。 」
 波田:「当時、看板を建ったときは、(建てた人は)議員じゃなかったもので、(その人は)去年の4月から議員になりました。私たち合併推進議員としては(あの看板を)何とかしなければいけないのではないかと話は出ています、何とかきっかけを作って、(関係者に)言わなければいけないということなんですが、何とか撤去してもらわなければと思っている。 少し難しい面があるが、何とか私が現職のうちに何とかしなければと思っている。  本当は、目障りだ。 」

 松本:「(松本市の議会では、)町から言ってくることと、まちへ足を踏み入れると雰囲気が違うな。ギャップがある。これだけ頑固に反対という気持ちを持っていると後々合併したにしてもしないにしても町の中で、良くないね。」

 波田:「行動を起こしているのは微々たる人たち、議会活動の中でも、町長と一致していると町民は受け止めておる。」

 松本:「賛成のショは大きくなくて、反対のショがうんと大きくなって。」

 西部広域の議員は、視察のためやむをえず欠席という形でおこなわれた今回の「調査研究」、正規の特別特別委員会の活動であるならば、あらかじめ参加できない議員が居る日程を組むなどというこんなことはない。
  又、途中からマスコミを排除していわば、「非公開」でおこなうやり方。
  そしてご覧頂いたような、両自治体の合併推進派議員によるやり取り。
  しかも、合併に向けた指南までおこなわれた内容。

 まさに、調査・研究に名を借りた、いわば合併推進特別委員会が、波田町の議員と合併推進対策会議をおこなったというのが真相だ。  
  松本市は、合併を前提に動いているわけではないのに、しかも議会として方向を決めてもいないのに、このように合併推進で先行することは、今後大きな問題となるだろう。  
  今回の特別委員会には、こんな役割は付与されていない。はき違いもはなはだしい。

 


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9月3日(水)  

 志位委員長 来松!  
  

 10月13日(月)体育の日に、やまびこドーム(松本市)行われる赤旗信州秋まつりの記念講演に志位和夫委員長が来ることが決りました。  

 早ければ、10月14日公示、26日投票とも言われている解散総選挙。  
  そうなれば、今年の赤旗信州秋まつりでの志位委員長の「記念講演」は、直前の演説会ということにもなります。  
  開催地地元である私たちも、ふさわしい最大規模の取り組みにと思っています。  
  バスも運行します。
  是非多くの皆さんがお出かけくださいますようご案内とお願いを申し上げます。

 今度の選挙は、政権交代の現実的な可能性をはらむもとで、昨年の参議院選挙時以上に「自民か、民主か」の「政権選択選挙」の大キャンペーンが予想されます。
  しかし総選挙で問われる焦点は、政権の担い手の選択ではなく、政治の中身を変えることです。

 29日放映(28日収録)のCS放送・朝日ニュースターで志位委員長は、あらゆる点で"進退窮まった福田内閣"と指摘していましたが、はたして昨日の辞任会見となりました。
  それについては、ここをクリック

 総選挙に向けた新しいポスターも発表されました。

     

 今回のポスターに関しては、市田忠義書記局長が、次のように語っています。  
  それは、ここをクリック  

 北陸信越ブロックの比例代表選挙は、2003年、2005年と2回連続、僅差で次点、木島日出夫さんを当選させることができませんでした。    
  今度は、「山口さんを1回で国会へ」
  いよいよその時が来ました。

 


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9月2日(火)  

 「福田さん逃げたかい。本当に国民は迷惑だ。」  
  

 朝7時40分より定例の駅前での街頭宣伝に出た。  
  昨夜突然、福田首相が辞任表明した。

 「背水の陣」、「安心実現」内閣が、政権を投げ出して、逃げ出した。  
  安倍前首相に続く、前代未聞の2代連続、しかも臨時国会を前にしての辞任もまったく同じものだ。  
  「自公政治が政治的な解体状況」(志位委員長)
  まさにその通りだ。  

 配信されていた志位委員長の昨夜の記者会見の内容を伝えるチラシを急遽印刷して配布した。   
   志位委員長の会見の内容は、ここをクリック  

  「福田さん逃げたかい。本当に国民は迷惑だ。」
  「考えられない無責任。共産党にがんばってもらわなくちゃ。」
  タクシープールで、順番を待っていた運転手さんの声だ。  

 9月定例市議会は、かつて無い情勢の中で開かれる。
  解散・総選挙に向けて準備を強めたい。

 


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