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2022.10.16. | |
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まいどこんばんは。近年にない、最悪最凶の秋となりました。 2か月間を振り返ってみれば、大粒種ぶどうの作柄が悪い、悪すぎでした。作柄の悪さは収入減となって園主様の懐具合に直結します。預金通帳残高が去年の同じ日より160万円も少ないです。経費は同じなので純粋に年俸大幅ダウンとなりました。これから寒い冬です。暖房も焚けないかもです。 今年の作柄、何がどう悪かったのかを以下、種類ごとに記録として残しておきます。キーワードは、6月のべと病蔓延、7-8月前半の高温、8月後半-9月上旬の長雨、出来上がりは小粒小房、灼熱地獄、裂果、着色不良、低糖度........。悪いことばっかりじゃねーか!!。 |
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デラウェア・・・作柄としてはまずまずでした。小粒小房だった分、食味は大変よろし。しかしそれがお金になったかというとそれは全くハナシは別。例えばデラ姫Bセット(4キロ箱)を箱いっぱいに箱詰めするのに例年なら18房かせいぜい20房で済むところを今年は24房が標準でした。農協に出荷するパック詰めも、例年なら2房で済むところを今年は重さが足らないため3房が標準でした。お金的に随分損してます。但し鳥害ハチ害病害がほとんどなかったためロス率が極めて少なく、デラ姫についてはまあ良しとします。 巨峰・・・小粒小房(軽い、軽すぎる.....。)、着色不良(巨峰なのに黒くならない。)、食味不良(美味しくない。)の3拍子の波長が見事に融合してまぁ悲惨な結末となりました。今年ほど自分の巨峰を食べたくないと思った年は過去記憶にありません。ちなみに作柄が悪いのは産地全体です。長野県全体と言っていいかもしれません。「ナカガワさんとこの巨峰をちょっとこっちに回してくれないか。自分とこで売れるぶどうが無いから。」と、とあるぶどう屋さんから頼まれました。9月初旬から始まる農協出荷も、いつもならお彼岸頃にピークを迎えて10月中旬(つまりちょうど今ごろ)に収束を迎えるのですが、今年はピークがなくてずっと低空飛行がだらだらと続いています。収穫のできない巨峰が今でもあちこちのぶどう園にいっぱいぶら下がっています。農協の取扱量は今年は数量金額共に大幅ダウン必至の状況 ピオーネ・・・巨峰よりさらに作柄が悪いのがピオーネ。自分の場合、ピオーネはSeven'sぶどう園に東の3本と西の3本で、2通りの作り方でやっています。西の3本は、軽すぎ。500グラム位を目標にしていたところ、350グラム程度では話にならないよレベルの出来でした。東の3本は完璧な着色不良。これはもう捨てるしかないレベル。そんなピオーネが産地のあちこちに点在しています。 ナガノパープル・・・小粒小房のくせに裂果するという、もう何がなんだかわからない。こんなの作らない方がマシだよというレベル。最悪すぎて早く忘れたい.....。 オリエンタルスター・・・小さすぎ。デラと同じ大きさぐらいにしかならなかった。これも早く忘れたいレベル。 ブラックビート・・・小さすぎ。のくせに裂果のオンパレード。収穫できたのはおよそ半数。 黄華・・・去年痛い目にあった粒のカスレが今年は至って少なく、晩腐病罹患もほとんどなく、カラスの被害もそれほどでもなく、灼熱地獄だったはずがよく我慢ができたようで、数ある大粒種の中で唯一、やり切った感があるのがこの黄華。レインボーセットに入れるぶどうの種類が無かったのでこの黄華には随分助けられました。最後の最後は残数を厳密にチェックしながら収穫していました。思えばボリューム感を出すためにもともと大きめに作ったことが今年は幸いしました。 シャインマスカット・・・山辺ワイナリーの農産物直売所に4種詰めのぶどうセットをいっぱい持って行っていっぱい稼ぐ算段をしていたのですが、他の種類が全くダメだったので結局1箱も作ることができませんでした。これが大減収の直接的な原因です。結果、シャインマスカットが最後200房も余るという皮肉な結果となってしまいました。なのでレインボーセットにシャインを3房入れるとか、最後メチャクチャをやっていたので稼げた感は全くありません。但し、食味的には最低限のラインはクリア。悪くはなかったです。黄華と共に数少ない成功ぶどうのひとつでした。 雄宝・・・200房強が裂果で全滅。今年に限らず栽培の難しさを実感しています。今のところ何をやってもダメ状態。次に打つ手が見当たらない...........。 |
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(左) Seven's葡萄園。ただ今草刈り中。 (右) 10月7日が最終日でした。やっていることはもうめちゃめちゃ。9房でいっぱいにしたいところが全てのぶどうが小さいので10房入れないといけない。ところがぶどうの種類がないので左の箱にはシャインが4房、サニードルチェが2房、紅環が2房も入っている.....。真ん中の箱には極小ピオーネが2房も.......。右の箱は余ったシャインの乱れ詰め。ええいもう持ってけ状態。 サニードルチェ・・・何しろ軽い。軽すぎ。ただし著色はまあまあ良好でけっこう美味しかったです。それにしても生育中期のべと病蔓延は誤算でした。 昭平紅・・・べと病の被害が甚大。その時期、消毒の間隔が開いてしまった事が原因。来年は消毒の回数をもう一回増やさないといけません。 紅環・・・こちらも軽い。軽すぎ。べと病がなかったかわりに晩腐病でした。でも姿形が小さい分、食味は上々。詰め合わせ最後の最後まで活躍してくれました。 ウインク・・・今年最大の誤算。500房強あったのが、結局ただの一房も収穫できませんでした。ただの一房も、です。8月の猛暑でおよそ200房が袋の中で大炎上。残った300房は9月に紫黒色になるはずが、結局緑色のままで終わってしまいました。完璧すぎる着色不良です。単純計算ですが、一房1000円として、ウインクだけで▲50万円です。やってられなくてもう酒飲んで寝てやるレベル。 翠峰・・・裂果で全滅。350房。翠峰全滅は過去にも例があるのである程度の覚悟はしていました。それにしてもまたホントにそうなるか........。ガックリ.........。 コトピー・・・これはよかった。美味しかった。およそ150房。 マニキュアフィンガー・・・猛暑で袋の中が超高温の灼熱地獄だったのでしょう。全て袋の中で炎上。8月下旬には全てが焼けただれていました。70房で済んでよかった。日よけ用のクラフト笠紙が全く役にたちませんでした。 貝甲干・・・こちらも袋の中で大炎上。袋に接した部分が焦げていました。こいつとのつき合いは10年を超えていますがこんなの初めて見ました。 レイトリザマート・・・200房強。裂果のため全滅。ただしこいつはもともとあてにしていなかったのでダメージは小、です。 クイーンルージュ・・・5年後になかがわ葡萄園の稼ぎ頭筆頭とするべく、じっくりと力を蓄え中。 |
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やってらんねーよ感でいっぱいの傷ついた心身を癒すべく、先日久々に訪ねていったのはご近所浅間温泉「目の湯」旅館。桧の樽風呂。源泉を加温殺菌の上かけ流しているのがいいです。もともとそれほど湯量が多くない温泉郷なので、源泉を大事に使ってる感がするのが好きなんですここは。 |
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