9月19日(木)その2
あまりに無責任でひどい 議会運営委員長「報告」と「答弁」
請願第7号「松本市議会議場に国旗・市旗を掲揚するよう求める請願」についての反対討論については、すでにお伝えした通りですが、その討論を行うために私は、この請願に関し、審議した議会運営委員会の委員長に、委員長質疑を行いました。
委員長への質疑とは、委員会での審査経過について委員長に質すもので、これまでも何回か松本市の議会でもこの委員長質疑が行われましたが、こうした質疑に真摯に答えた答弁は、これまでも一度として聞いたためしはなかったが、今回のそれも実に例外ではありませんでした。
以下、その概略をお伝えします。
(委員長質疑の回数は、3回まで認められています。)
○32番(池田国昭)
「本日付の地元マスコミに私の名前が出て、『不満』と報じられましたけれども、まあ不満というのは、得てして文句ばかり言っているというふうにとられがちですが、この言葉の本来の意味は、満たされないという意味です。
審査に際して議論が十分に尽くされたのかどうか、以下、委員長にお聞きしたいと思います。
1つは、先ほどの委員長報告は委員会の様子がわかりづらい。『異議なく』ということですが、実際にはどのような意見が出され、どういう議論経過があって、決められたのか、まずお聞きします。
2つ目、今度の請願を審査するに当たっては、私は4つの点が重要かと思います。
1つは、この議場に、市旗はともかく、国旗を掲揚することが、議員を初め関係者に対して強制するという結果にはならないのか。
2つ目、国旗は国が公的な場で国の象徴として公式に用いるときに使うものですが、地方自治体のこの松本市議会議場の場に、何で国の象徴が必要なのでしょうか。
3つ目、改めて1人でも議員で反対者がいるとすれば、この掲揚は行うべきではないと思いますが、そうしたことについての議論は行われたのでしょうか。
4つ目、『国と松本市への敬意と誇りを持って、市民福祉向上のために堂々と議論を展開していただきたい』 これが請願文の中にうたわれておりますが、私は国旗がなければこうした堂々とした議論が展開できないとは思われないんですが、なぜ必要なのか。
以上4点については、この請願の審査をする上では非常に重要な、いわぱものさしと言ってもいい中身でした。
残念ながら、私はこの議会運営委員会を傍聴した際に、委員長に対して再三再四にわたり員外委員として、発言を求めました。私が求めた発言は、私のこの請願に対する意見を述べるためのものではございませんでした。
私が再三再四にわたって発言を求めたのは、今申し上げた4点について、ぜひ議会運営委員会の委員の皆さんに、十分にその中身に沿って議論をしていただきたい、そのことを申し上げたかっただけでございます。
(にもかかわらず)全く意に介さず取り上げなかった委員長は、度量がないと言われても仕方がないと、以上を申し上げて、委員長への第1回目の質疑といたします。
○議会運営委員長(熊井靖夫)
池田議員の質疑に対してお答えをいたします。
今回の請願は、議場における国旗、市旗の掲揚について、皆さんの意見を聞きました。 誰も異議を唱えることなく、全員一致で可決されました。
以上でございます。
○32番(池田国昭)
2回目の質疑です。 そうすると、私が申し上げた重要だと思われる4点については、それに触れた発言や議論はあったんですか、なかったんですか。きちっとお答えいただきたいと思います。
2つ目、私は、この議会運営委員会を傍聴させていただきました。 『全くそのとおり、むしろおそいぐらいだ』 『祝日におのおのの家で掲揚していると、議場にないのは不自然だ』
『視察先の自治体のほとんどの議場に掲揚されている。そういう掲揚された議会の議場で正々堂々と議論すべきだ。』などの発言があったかと思いますが、それはそれでよろしいですか。
及び県下19市の中で、議場に日の丸というか国旗が掲揚されているのは5市のみだったということが、議論の中で触れられていましたが、それでよかったか。及びお隣りの安曇野市では、同様の請願が出されたけれども否決をされたという報告もあったと思いますが、そのことが本当にあったかどうかをお答えいただいて、2回目の質疑とします。
○議会運営委員長(熊井靖夫)
2回目の質問にお答えいたします。
答えは先ほどのとおりでありますが、池田議員が傍聴したとおりでございます。 以上でございます。
(「議論はしなかったかどうかはどうなんですか。最初の4点については。したのか、しなかったのか」と池田国昭議員叫ぶ)
○32番(池田国昭)
お答えがないので3回目は唯一です。
先ほど言ったように、私が重要なポイントかと思われる4点については議論がされたんですか。意見が出たんですか。その点だけお聞きし、2回目の2番目に聞いた点は、私が傍聴していて報告したことがほぼそれでいいという意味合いだというふうに解釈をしますので、それはそれでいいです。
いずれにしても、私はこの4点が議論されなくて十分に市民の皆さんのいろいろな質問に答えられる議論にはならなかったんじゃないかと思って、うんと心配しているんです。 議論があったのか、なかったのか、もう一度明確に、委員長の責任としてお答えいただければと思います。
○議会運営委員長(熊井靖夫) 3回目の質問にお答えをいたします。
池田議員、傍聴されていたとおりでありますが、国旗、市旗を議場に掲揚する、議会運営委員全ての賛成で採択をいたしました。 以上でございます。
(「それは違うでしょう。質問に答えてください。議長におかれましては、質問に答えてもらえるように言ってください。」と池田国昭議員呼ぶ)
これで3回の委員長質疑は、終了することとなった。
あまりにも、無責任でこれまでにもないひどい中身の答弁だった。
議会改革というのであれば、こうした場面こそ、自由で真摯な討論・発言が求められはずだ。
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