園主の趣味のページ。
以前より山歩き里歩き野遊び川遊びに寺社仏閣めぐりが好きなもので、せっかく信州にいるのだからどこか長い距離を歩いてみたいとかねてより思っていました。
この「塩の道」、信州松本と越後の糸魚川を結ぶ古道、別名を千国街道と呼びます。その昔、海から人や牛や馬によって塩や魚介類を内陸に運んだ交易路です。松本から糸魚川は距離にして120キロあってこれはいくら何でも長すぎるので、信濃大町から糸魚川の約80キロを4〜6回に分けて3年くらいかけて踏破しようと思いたちました。道はJR大糸線に沿っています。何回か車で通った信越国境のあたりがこの街道のハイライト。古えの古道がいくつもの峠を越えて続いています。
(はっきり言って)もうそんなに若くもないので、昔みたいに体力にまかせてがむしゃらに登りまくる歩きまわるのはやめて、地図とデジカメ片手に風景を楽しみながら歩くことそのものを楽しもうと思っています。
G 根知〜糸魚川 2012.11.25 初冬 F 平岩〜根知 2012.10.24. 錦秋 E 北小谷〜平岩 2011.11.9. 晩秋 D 中土〜北小谷 2010.4.25 初春 D 中土〜 2009.12.27 厳冬 (撤退) C 千国〜中土 2009.3.26 初春 B 信濃森上〜千国 2008.10.18 錦秋 A 南神城〜信濃森上 2008.8.3 盛夏 @ 信濃大町〜南神城 2008.3.26 初春 |
|
2012.11.25 |
![]() |
塩の道ウォーキングも今日が最終コース。地域の人が整備している休憩所にノートがあったりしてそれを眺めたりするとけっこう歩いている人がいるのでうれしくなります。中には日本海から太平洋まで踏破する人、大勢で賑やかそうな軍団に自転車党、二人合わせて137才とかいろいろありました。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 今日のスタート地点はここ。朝8時半のJR大糸線・根知駅。もう新潟県です。ここは上下線の交換ができる唯一の駅。例によって鉄男君が数人写真を撮りにきていました。 (中) 今日の行程は約10キロ。ほとんどが里歩きなので楽チン。 (右) 斜面の南向きにある道は陽だまりの気持ちいい道。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 長年の人と牛の往来で道がU字型に削られた場所をウトウと呼ぶそうです。こんな箇所があちこちにありました。 (中) 中山峠。 日本海に抜ける最後の峠です。 (右) 街道全体を通して古い石仏があちこちにありました。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左)(中) 落ち葉の絨毯。踏みしめる感覚と音が癒しです。 (右) 双体道祖神といえば安曇野を中心とする中信が本家ですがここにも。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 里へ出てきました。日本海まであと5キロ。 (中) 広がる田園風景。山はもう真っ白。 (右) 公園にある歩荷(ボッカ)のプロンズ像。ちょっとこわい.......。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 坂道の下に海が見えてきました。市街地はもうすぐそこ。 (中) 糸魚川市の中心にあるお寺にある「牛つなぎ石」。塩の道終点に到着!。その昔、北陸道が東西に走り、南に分岐した塩の道の始点がここ。 (右) やった!、自分にとっての終点はまさにここ。ようやく日本海に到着。天気が良い日をねらって行ったので予想通り海は穏やか。遠く能登半島まで見えました。10センチ位の石を3つほど拾って持って帰ってきました。我が家西面の薪置き場の一角に鎮座させる予定です。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 糸魚川のメインストリート雁木通り。雪国によく見られる雪よけの屋根です。それにしてもホントに人気(ヒトケ)のない閑散とした商店街でした。これといった産業もない明らかに過疎の町。北陸新幹線の糸魚川駅が建設中でしたが開通によって活気が戻ればいいですね。 (中)(右) 大町から糸魚川までの80キロを踏破する塩の道Walkの最後を締めくくるのはどこの温泉にしようかと思案していましたがここは最後に一発大穴狙い。ここは姫川温泉・朝日荘。もちろん源泉100%掛け流し、無加水に無加温。それに湯量がすごい。湯の花たっぷり、飲んでみると硫黄臭けっこうあり。天然の大岩をそのまま湯船に利用しているのがこれまた大胆ですごい。しかし.......。換気が悪いのか敢えてしていないのか、立ち込める湯気がすごすぎてむせ返るようでした。もう少し換気すればいいのに。大岩の圧迫感もあってけっこうすぐにフラフラしてきました。当たった温泉なら1時間でも2時間でもそこにいるのに今日はわずか30分で退却。残念。 |
このページのTOPへ |
|
2012.10.24 |
![]() |
秋の一日、1年ぶりに塩の道に出没。今日の目標はずばり大網峠越え。塩の道最難関。そして峠を越えれば日本海が望めるはず。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 朝6時40分にはスタート地点にいました。だって朝2時起床だったから。ここはJR大糸線平岩駅。 (中) 大網の集落。塩の道の全盛期には宿屋でとても賑わっていたところだそうですがかすかな面影だけ残して今では過疎化の中にすっかり埋もれてしまいました。 (右) 道標がしっかり道案内してくれます。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 吊り橋発見。そんなに古くはないゾ。たぶん橋などなかった昔は牛馬はどうやって川を越えたんだろ。 (中)(右) ブナ・ナラ・トチの原生林。ちょうど黄葉のはじまりの季節でした。ホントにきれいな緑です。新緑のころがたぶん最高。 |
![]() |
![]() |
![]() |
今日のルートは塩の道の数あるルートの中でも人気の高いルート。舗装道路がほとんどないしこうしてあちこちでやさしい石仏が旅人を迎えてくれます。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 標高800メートルの大網峠。 (中) やわらかい秋の陽ざしを浴びながらこんな道を歩くのは快感。 (右) 昔のお茶屋さんの跡。発掘調査の結果、敷石が出てきたそうです。 . |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) やった!、日本海が見えた!!。大町から歩き始めてやっとここまで着たゾ。感慨もひとしお。あの日本海まで徒歩でたどり着いて海岸線の小さい石ころをひとつ拾ってくるのがこの旅の最終目的のひとつです。 (中) このあたりには小さな池が点在。ここは角間池。エメラルドグリーン。 (右) 白池。ここまで山を下りてきたらも気分はもう下界。散歩のおばあちゃん軍団がいたりして。それからなんとクラブツーリズムの30人くらいの団体さんと遭遇。こんなところに何しに来たんじゃろ。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左) 「大ザイの神」。一本杉です。何百年もの昔から幾多の旅人を見つめてきたことでしょう。 (中) 茅葺き屋根の塩の道資料館。 (右) 赤いポストがいいコントラスト。 |
![]() |
![]() |
(左) 旅の締めくくりはお約束の温泉探訪。一軒宿の奉納(ブノウ)温泉。平日の昼間なので予定通りの独り占め状態。 (中) 濃い!、の一言に尽きます。肌にまとわりつく何とも言えぬこのヌメヌメ感は久しぶりです。飲むと割と素直な塩味。おいしい塩をなめると甘い感覚がありますがちょうどそんな感覚でしょうか。個性的なお湯をまたまた発掘しました。 宿のカタログには70年ほど前のドイツでの霊泉博覧会に日本代表としてこの冷泉が出展しましたと書いてあります。たぶんそれほど特徴的な個性ということでしょう。 |
![]() |
![]() |
![]() |
(左)(中) この地方独特の民家の形態。雪が深いので2階にも入口があったりもします。 (右) 初冠雪の山々。もうすぐ冬の到来です。 |
このページのTOPへ |
|
2011.11.9. |
![]() |
行こ行こと思いつつ何となく1年半ぶりになってしまった塩の道WALKING。日ごろと違う場所の肉を使いたいと思っていたので明日ちょっと行ってくるといきなり前夜突発的発作的にtsumaに言い残して翌朝6時に自宅を出、Kトラ走らせて国道148号線通称糸魚川街道をひたすら北上、信越国境を越えて予定通り8時半にJR大糸線平岩駅に到着。 ここにKトラを置いて新型気動車キハ120系に乗って例によって一駅戻ったところが今日の出発地点。 |
(左) 北小谷駅から歩き始め。今日は約10kmの行程。楽チン楽チンの予定。時刻9時5分。気温5℃。 (中) しばらくは舗装道路が続きます。 帰りに立ち寄ろうかなぁと思っている島温泉。軽く下見。 (右) 1キロ半ほど歩いてここから山歩き。 |
(左) 雪深い地域なので、この道ももうそう遠くない時節に降雪があるでしょう。 一旦雪が降ったらたぶん根雪となってもう春まで融けないと思います。 (中) 江戸の昔からある古い石仏も雪にすっぽり覆われてしまうでしょう。寒かろうて........。 (右) 三峰様(ミウネサマ)。カヤを円錐状にした社。火伏せの神さまだそうです。素朴な民間信仰。 |
(左) 岩をくりぬいた水飲み場。沢の水がおいしい。 (中) ちょっとした峠に立つナントカの大木。道行く旅人を今まで何人見てきたのでしょうか。 (右) 落ち葉の絨毯は歩くとフワフワ。 |
![]() |
(左) こちらも古い石仏群。訪れる人もたぶんまれ。ところが正面になんと温泉施設が(マウスポインタを上に)。これが昔だったらきっと大流行。 (中) 葛葉峠。前方にゴール地点が見えた!。目指す温泉も見えた!。ほんとに山深いところ。 (右) 平岩駅に到着。12時5分。ちょうど予定通り3時間の行程でした。たまたま糸魚川行き気動車がやってきました。横には赤い除雪車がもういつでも雪が降ってもいいようにスタンバイ(?)していました。 |
(左) ここは姫川温泉。寂れきった温泉街の中心に垂れ流しの豪快な温泉滝を発見。これはすごい。 (中) ホテル白馬荘の露天風呂。鉄筋コンクリートの建物はかなりくたびれています。でも温泉は元気。無色透明ですが硫黄臭(硫化水素臭)がなかなかよろし。湯の花も舞う広々とした露天を一人占め。源泉そのままなのでこれから先寒い季節はちょっとぬるいかも。 (右) 内湯。お湯の注ぎ口にへばりつく温泉の析出物(マウスポインタを上に)、これはもう芸術品。 |
(左) 信越国境はそれにしても山深いところ。山は高く川は深く、谷はV時型。その岩肌を削ってつくった道はまるで三国志の蜀の桟道を連想します(行ったことないけど)。今でこそ道路鉄道はトンネルであっという間ですが、その前はこの山越え、ほんとに大変だったと思います。 (中) Kトラで30分ほど戻ってこちら白馬塩の道温泉・倉下の湯。平成のはじめに1000mほどボーリングして涌出に成功した温泉だそうです。毎分1500リットルというからすごい。この源泉はタンクローリーであちこちに配給されています。そんな温泉ちょっとどうかと思うけど。 (右) 半露天のいいお風呂。塩分を多量に含んだ茶褐色のお湯。源泉がそのまま注がれ、同時に同じ量がダバダバダバと捨てられていきます。ちょっとぬるいから一度入ったらもう出られない。せめて冬の間だけは加温したらいいかもと思うけど、温泉道の達人さんにとってはそんなの邪道と言うだろうし、でもこれからにぎわうスキー客にとってはもうちょっと熱い方がきっといいと思います。 |
このページのTOPへ |
|
2010.4.25 |
![]() |
去年の暮れに雪で途中断念した塩の道。(厳冬期の踏破はやはり無謀!?。) さすがにGW前の晴れの日ならもうよかろと家族で出かけてきました。 し、しかし.............、まだ雪が.............。 |
(左) 松本からクルマで2時間ちょい。長野-新潟国境にほど近いJR大糸線北小谷駅にクルマを置いて例によって一駅戻ります。4月下旬だというのにまだ寒いっす。もう少し春っぽい匂いがすると思っていましたがまだのようです。さすがは豪雪地帯。 (中) 鉄道で一駅戻って中土駅へ。長野県北部なのにここはJR西日本。この3月にキハ52が引退。かわりに登場したのはこんな車両。なんだかバスみたい。 (右) 朝9時半に快調なスタート。いきなりの登り坂。ふうふう。石仏がお出迎えしてくれました。まいどまいどっす。 |
||||
(左)(中) 毎年GWに「塩の道まつり」というのがあって、3日間にかけて小谷村、白馬村、大町市と歩きます。千人規模のウォーキングイベントなのでまさか雪などなかろうと。しかしこの日のルートは同じ小谷村でもちょっと違うルート。するとなんと雪のお出迎え........。ずぼずぼっとなって前に進めないぞえ.......!?.。去年の暮れに続いてまた撤退か??。しかも同じ場所で??。不安がまたまた頭をよぎりました。しかしながら地図(地形図)を見る限りは雪の積もりそうな日当たりの悪い箇所は絶対にここだけ!!と判断。通過を怖がるかなほだここを安心させなんとか積雪地帯を通過。正直ちょいとヒヤリとしたけれど.....。 (右) いやはや、積雪問題地帯を通過したら何ごともなかったような平穏平坦な道。歩くスピートもアップ。自分はcocoを乗せたバニーを押しているので汗だくだく。 |
||||
(左) 明治44年にこの地の稗田山というのが大崩落したそうで、その記念碑が建っていました。何でも日本三大滑落のひとつなんだそうです。 (中) 湧き水でノドをうるおすhodaとcoco。憩いのひととき。 (右) 女二人連れチームと男&バギーチームとの距離は広がるばかりでありました。それにしても春の匂いがもっと欲しかった....。 |
||||
(左) 何とこの地では福寿草が今咲いていました。 (中) カタクリの花。カタクリといえば片栗粉。今の片栗粉はジャガイモから精製したデンプンですが、昔は片栗粉といえばこのカタクリの根から作っていたそうな......。知りませんでした........。カタクリ群生地帯があってとってもきれいでした。 (右) この花不明........。後日ゆっくり調べまする。 |
||||
(左) 毛糸の帽子に前かけ?。 ほほえましい姿のお地蔵様。 (中) 長い年月が経過して、なんだか周囲の風景の中にすっかり埋もれてしまいそうなお地蔵様たち。 (右) 諏訪神社。太い杉の木が年代を感じさせます。 |
||||
(左) 松ケ峰という展望台から北を望む。間近に信越国境の山々。あの山の向こうはいよいよ新潟県。この直下が今日のゴール地点。 (中) 置いてあるクルマが肉眼で確認できるようになってゴールが間近になったらオンセンオンセンと合唱しながら歩みを速める女軍団。 (右) 後ろを振り返ると今日歩いてきた道程が。距離そのものは7キロくらいでたいしたことはなかったけれど、序盤の積雪地帯が想定外でした。みんなよく歩きました。 |
||||
(左) 旅の締めくくりはお約束の温泉めぐり。今日のお風呂は秘湯としてその誉れも高い(?)小谷温泉。1年前にも来ましたが今日は違うお風呂へ。ここは小谷村営雨飾荘。豪雪地帯のため冬季は休業。今日が営業開始の2日目でした。 (中) 旅館の内湯、露天風呂、そしてすぐ近くのもうひとつの露天風呂は野趣満点。気分はほとんど野猿。3つのお風呂に休憩入れて合計2時間半も滞在しました。泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉。もちろん源泉100%掛け流しの無消毒無加温無加水。ただし熱いのでホースで勝手に水を入れられます。 (右) ここはhodacocoの身長以上にまだ雪が残っていました。 さて次はいよいよ国境越え。いつ行こうかなぁ〜。ちなみに次の温泉はもう決まっています。それにしてもこの「塩の道」、今まで春夏秋冬と歩きましたが、写真を見返してみると四季それぞれ美しいです。 |
||||
このページのTOPへ | ||||
|
2009.12.27 |
![]() |
松本〜糸魚川を結ぶ千国街道。完全踏破すべく少しずつ歩いています。今回がその5回目(のはずでした)。 今まで初春、盛夏、錦秋と歩いてきたのでならば厳冬はどんなもんじゃろと思って出かけてみました。
・・・・・・・・・結果は名誉ある(ないない!!)撤退で終わりました。残念。
|
(左) 大糸線中土駅で下車。この古いキハ52、来年春でいよいよ引退だそうです。 (中)(右) 朝8時過ぎ。この季節なので当然のことながら積雪は想定済み。豪雪地帯の風景。ここまではデジカメを操る余裕がありました。予定では、山道は雪で歩けないだろうからそれに沿った車道を歩くつもりでした。ところが........。ある地点まで到達するとそこから先は除雪がしてない.......!?。なぜ??。歩けない......。困った......。焦る....。この先集落があるはずなのに!。どうして??。あとでわかったことですが、その集落への入り口はココではなく、違うところから入る道がメインの入り口だったのでした。自分は裏ルートからその集落へ入ろうとしていたのでした。 どうりで道も細いし険しすぎると思った......。除雪していないところを強引に200mほど突っ込みましたが膝まで雪につかり、もう汗タラタラ。デジカメの余裕なし。地図でみると集落までまだ1キロ近くあるぞよ........。ますます汗、汗。まさか遭難!?。こんなところで!?。残された家族はどうなる??。自分のぶどう園はどうなる??.........。そんなことが一瞬頭をよぎりましたよ本気で。決断の結果、春に再チャレンジすることとし、今回は撤退することにしました。残念........。 |
||||
まだ10時にもなっていないのでこの日はきれいな風景をさがすことと温泉のハシゴをすることに決めました。 (左) この地方の典型的な家屋。雪がよく似合います。でも住むのは大変だろうなぁ。 (中) 栂池スキー場のそば。去年の秋に来た場所。一面の雪景色。 (右) 前山百体観音。すっぽり雪に埋まって冷たそう.....。 |
||||
あたり一面の銀世界。美しい景色でした。 |
||||
(左) ハシゴ温泉の一発目はココ。来馬(クルマ)温泉。本来はここが今回の最終目的地でした。あらかじめ綿密リサーチの上で訪問するので当然のことながら源泉100%掛け流し、無加水無加温無殺菌。泉質上、飲んでみると今までの経験にはない独特の味がしました。内湯だけでしたが窓を開ければほら雪景色。人がいないのでこうして写真も撮り放題。 (中)(右) 最後2時半過ぎにやってきたのはここ、秘境の湯としてその名も高い葛温泉・温宿かじか荘。それぞれ源泉が違う内湯と露天は絶品です。みなさんここは絶対オススメです。泊まると高いげど。 |
このページのTOPへ |
|
2009.3.26 |
![]() |
去年から歩き始めた塩の道。
平安の昔から昭和初期の道路や鉄道ができるまでの時代に信州と越後を結んだ交易路。信濃大町から日本海に向かって歩き始めて今日が4回目。まだ冬だし積雪もそれなりにあるだろうとの予測のもと、無理をしないで約7キロ、鉄道の駅にして2駅分というとても楽チンな行程を組んで今日歩いてきました。 防寒具、スノーブーツ(仕事用の)はもちろん、積雪対策として10年前までよく使った簡易アイゼンとスパッツを押入れからひっぱり出して持参。 去年の同じ時期に1回目を歩いた時になるほどこんな小道具があればなお良いなと思ったもので。
|
![]() |
![]() |
![]() |
||
(左) 去年10/18の終点・JR大糸線千国駅が今日の出発地。ここに車を置いて朝8時50分スタートなり。
(中) ううっ!! さ.さぶい......。 ホームのミラーにはつららが...。 でも何か様子が変だぞ。おかしいぞ!?。こんなはずではなかったぞ........!?。
(右) 千国駅すぐそばで出迎えてくれた石仏群。 そう。雪がない!!。 行く道は最低でも10センチくらいの積雪があって人の踏み跡さえない道なき道状態のところをズボッ、ズボッとがんばって歩かねばならないことを覚悟してきたのですが、完全な拍子抜け。
|
||||
![]() |
![]() |
![]() |
||
(左) このあたりは積雪約5センチ。
(中)(右) 陽のあたる道はそれほど雪もなく快適快適。 午前は晴れ、午後は雪という天気予報だったのでどうしようかなぁと迷ったのですがえいやっ!と出かけてきてとりあえず正解。足の回転もなかなか軽やかでした。
|
||||
![]() |
![]() |
![]() |
||
地面に目をやれば春のきざしが....。 こんなのがあちこちにフツーにあるから心が和みます。
|
||||
![]() |
![]() |
![]() |
||
(左) 民家の土蔵。この色がこのあたりでは標準みたいな気がしました。
(中) 来た道を振り返ってパチリ!。 いい感じの道です。
(右) 田んぼに映る青い屋根がとても印象的だったのですが、写真のテクが全然ないなぁとあとで感じた1枚。
|
||||
![]() |
![]() |
![]() |
||
大町からの道のり、ず〜っとですがこんな石仏があちこちに立っています。
右の「南無阿弥陀佛」の石碑には弘化4年と彫ってありました。 調べてみたら1847年、天璋院篤姫が11才くらいの時のものでした。
|
||||
![]() |
![]() |
![]() |
||
(左) 今日の行程中、一番の難所。 「フスベ」。 傾斜が急で崩れやすいところを慎重に通過。 その昔、牛がよくここから滑落したと本に書いてありました。
(中) この下が今日の終着地点、JR中土駅。地図によるとあと1キロ半じゃ。と思って時計を見たら乗る鉄道の時刻まであと28分しかない!!。 ちょっとゆっくり歩きすぎたかなとここより歩みを速め、舗装道路に出た後ほとんど箱根駅伝山下り状態で走って山を降りました。汗、汗.....。
(右) 10分前にJR中土駅に到着。すぐ横には日本海に注ぐ姫川が。線路を勝手にまたいで川べりでお茶を一杯.....。お疲れっした。ただ今11時30分。
|
||||
![]() |
![]() |
![]() |
||
(左) この線にはまだ国鉄時代の旧型気動車が走っていることでその道の人には有名です。(どの道??)
(中) おおっ!、これで窓を開けるんだ!。今は窓が開かない車両が普通だからこんなのが今ではかえって新鮮。
(右) 2駅戻って車を置いてある千国駅まで乗車。ここはその中間にある南小谷(ミナミオタリ)駅。実は中土駅〜南小谷駅はJR西日本、南小谷駅〜千国駅はJR東日本なんです。JR西日本(糸魚川〜南小谷)は非電化、一日数往復のローカル線。南小谷以南のJR東日本は特急も走る電化区間でその対比がおもしろいです。松本行きの窓の開かない平成生まれの軽量ステンレス車と新宿行き特急あずさにはさまれた昭和40年製のキハ52。
|
||||
![]() |
![]() |
![]() |
||
(左) 旅のしめくくりはお約束の温泉めぐり。 今日の目当ては秘境の湯治場・小谷温泉。 昼から降りだした雪であたりはもう真っ白。
(中) めざすはここ、大湯元・山田旅館。江戸時代創業の老舗の宿で釘をいっさい使わない木造3階の建物です。床が黒光りしていました。入口の上に重厚な額があって、「泉出会覧博泉霊國萬逸獨 抜選御省務内」(右から読む!)と書いてあります。この温泉、明治26年にドイツで開かれた万国温泉博覧会に別府、登別、草津の温泉とともに日本代表として出場したそうです!?。ドイツまでどうやって温泉を持ってったんだろ??。不思議...。
(右) 今日も予定通りの貸切温泉。源泉そのままをダバダバダバと掛け流ししてます。もちろん加温なし加水なしです。となりで湧き出た44.8度の源泉をそのまま流しているのでもちろん消毒もなし。消毒などする必要なし、ということです。なんという贅沢..。消毒の(塩素の)ニオイの強すぎる、ここは一体健康ランドか温水プールか!というような温泉がたまーにあってイヤな思いをすることがあるので温泉選びには最近はこういうところにもこだわっています。
|
このページのTOPへ |
|
2008.10.18 |
![]() |
||
その昔、越後の糸魚川と内陸信州の松本を結んだ交易路「千国街道」。
|
||
![]() |
JR大糸線・信濃森上駅が今回のスタート地点。背景は北アルプス。山は降雪はまだのようです。 | |
![]() |
切久保諏訪神社。道中の無事を祈願してきました。 | |
![]() |
悪魔の風も病魔の風も断ちきってくれるという風切地蔵。 | |
![]() |
ドングリとその帽子を探す親子であった。 このあたりまでは舗装道路なのでバギーもラクラク。 |
|
![]() |
![]() |
|
空気も澄んで気持ちのいい景色。しかしこんな道、バギーではなかなか行程ははかどりません。 ようやるわほんとに。 | ||
![]() |
![]() |
|
いたるところにこんなお堂と石仏が。街道中の圧巻、百体観音(右)。白馬三山に対峙して鎮座していました。 | ||
![]() |
こんなところに水車が。 まさか観光用とは思えないが。どういう用途か不明........。 |
|
![]() |
でも左(西)は栂池のスキー場。民宿やペンションが林立している賑やかなところです実は。
|
|
![]() |
牛馬やボッカが踏みしめた塩の道......。
古えを偲びながら、と言いたいところですが今回はさにあらず。 バギーをスムーズに前進させることだけで精一杯でした。 |
|
![]() |
ふう。ようやく山道をぬけたぜ。急に景色が広がった。
前方ず〜っと先は日本海。(まだ見えないけど。)
あの屋根は牛方の宿じゃな。
|
|
![]() |
![]() |
|
今回の塩の道歩きのハイライトのひとつ、「牛方宿」。 その昔、牛と牛方が一緒に寝泊りした宿屋です。
かつては街道沿いに何件もあったのですが今はここだけが残されて保存されています。
明治29年の文書が残されていて、「宿泊料、牛は5厘、牛方は7銭、但し賄は別」とのことでした。
|
||
![]() |
![]() |
|
牛馬やボッカが喉をうるおした冷水が湧き出ている、「弘法の清水」。 まろやか〜な水でした。
|
||
![]() |
![]() |
|
すれ違った人に、「ここは200年も前から変わらない道だよ。」と言われ、かえって何だか緊張気味に歩みを進める親子であった。(左) そんなことはあたし知らんもんね〜、と歩けるところだけは元気にバタバタと歩くcocoroでありました。(右)
|
||
![]() |
![]() |
|
関所。 明治2年に廃止されるまで約280年間、塩や海産物などの運上銭の徴収や人改めを行っていたところだそうです。
|
||
![]() |
![]() |
|
午後3時ちょっと前に終点の千国駅に到着。みんなよくがんばったなり。特にバギーに乗っている人。(左)
当然ながら無人駅。ちょうど新宿行き特急あずさが通過していきました。(右) |
||
![]() |
![]() |
|
旅の終わりはお約束の温泉めぐり。この日は栂池の若栗温泉。
観光シーズンの土曜であってもスキー場横の温泉だからこの季節はすいているだろうとの予測は見事に的中。
何しろ他に誰も客が来ないのでこうして写真も撮り放題。hodaなどは女湯でホースで水を飛ばして遊んでいたそうです。
ここは源泉で、無加水無加温の100%掛け流しの贅沢なもの。見てくれよりも自分は何よりもこれにこだわっています。
泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩泉。なんだか体によさそうな名前。
ツマは体も精神もフニャフニャになってしまったと言い、夜寝る時までホントにフニャフニャしていました。
さてこれで千国街道歩きもずいぶん日本海に近づいてきました。あと40キロ強でしょうか。
この先からは信濃越後の国境地帯の山道でしかも豪雪地帯、一旦降雪があると5月中旬までは歩けなくなります。
年内、雪が降る前にあと15キロほど歩いておきたいのですがどうしましょうかねぇ〜。
|
||
このページのTOPへ | ||
|
||
2008.8.3 | ||
![]() |
||
3月26日に「塩の道=千国街道」を大町から北に19キロ歩いてきました。
「塩の道」。 そう、その昔、海から人や牛や馬によって塩や魚介類を内陸に運んだ越後の糸魚川と信州松本を結ぶ交易路。またの名を千国街道と呼んでいます。実は今回歩いたところのもう少し北の地域が千国街道で最も美しいところのひとつと言われていてそこはぜひ秋に訪れてみたい、そしてそのためには今のうちにできるだけその近くまで歩いておく必要がありました。 そこで8月はじめの猛暑の日曜日、約10キロを踏破してきました。地図であらかじめ下調べをするのですがその段階でいや〜な予感がしていました。 そう、今回は平地の舗装道路歩きが行程のほとんどを占めます。日陰はほとんどないはず。暑いだろうなぁ〜。
当日、終点予定の信濃森上駅に車を停めてJR大糸線で前回の終点の南神城駅まで戻ってそこが今回のスタート地点。
|
||
![]() |
南神城駅。 もちろん無人駅。 歩きはじめは8時ちょうど。 | |
|
||
![]() |
![]() |
|
はじめは木漏れ日の気持ちのいい道なのですが、ずっとこんな道ばかりだったらいいのになぁという淡い期待は200メートル歩いただけで予定通り裏切られるのでした。 | ||
|
||
![]() |
車の通行量こそそれほどないものの、延々と舗装道路歩きです。でも景色はなかなかよろし。8時過ぎなのでまだそれほど暑くはありません。 | |
|
||
![]() |
帽子をかぶせられてちょっと暑そ。 | |
|
||
![]() |
たまにこんな道があるとほっとします。 | |
|
||
![]() |
![]() |
|
街道のあちらこちらにこうした石仏が。 しかし今は形骸化した信仰であるがゆえに、ただそこに置かれているだけというように感じます。 しかしそこが心なごむ空間であることには間違いありません。 | ||
|
||
![]() |
![]() |
|
萱葺き屋根の家がけっこう普通に立っています。夏涼しくて冬暖かいってホントだろーか。 この日の行程は白馬とか八方とかのリゾート地踏破。 民宿やペンション、温泉なんかがたくさんあって賑やかなところ。 |
||
![]() |
子供空手教室の夏合宿。 | |
|
||
![]() |
バイクのイベント。 | |
![]() |
高校の吹奏楽部の夏合宿。 | |
![]() |
長野オリンピックの時のジャンプ台が見えました。 あの時は感動しましたねぇ。 | |
![]() |
大景観。白馬連山です。 川の流れは清冽。 | |
![]() |
今日の行程の終点の信濃森上駅。この駅、以前は新宿から急行が乗り入れしていたのですが今は見るかげもない田舎のただの無人駅。 | |
早発ち早帰りという遊びの原則に基づいて11時に行程を終えました。これより遅いとたぶん暑くて歩けなかったと思います。
みなさん、信州は夏は涼しいところと思われがちですがそれは高原や山の上でのこと。平地は東京や名古屋、大阪に負けず暑いです。
|
||
![]() |
旅の終わりはお約束の温泉めぐり。白馬八方温泉の源泉の露天風呂、白馬登山の入り口にあるところです。 しかし.......。 風呂も熱いし空気も暑い......。 アブもいたし。真夏以外だったらたぶんとてもいい温泉です。
|
|
![]() |
![]() |
|
大町の仁科神明宮。 なぜ立ち寄ったかというと、本殿が長野県では数少ない国宝に指定されているから。 文献によると「簡素簡明で装飾的要素がほとんどない、神明造りの中でも最も古い様式」なんだそうです。 ふーん....。 しかし確かに飾りっけは全くなく、樹齢700年の杉林の中の空気は清澄に感じられました。 | ||
このページのTOPへ | ||
|
||
2008.3.26. | ||
![]() |
||
![]() |
信濃大町駅。 駅前Pに車を入れてAM7:00スタート。 なぜ車でって??。それは最後のお楽しみのため。
|
|
|
||
![]() |
神社なのになぜか三重塔?? 宗教に寛容な日本人だからこそ。
|
|
|
||
![]() |
1キロほど歩けば市街地を抜けてこんな景色。 | |
![]() |
![]() |
|
1.5時間でようやく木崎湖に到着。 ほとんど舗装道路だったので早くも足痛し。
人けのない湖畔を独り占めしてきました。 夏はキャンプ場となってにぎやかなところです。
|
||
|
||
![]() |
萱ぶき屋根の民家。廃屋?。ところどころには立派な萱ぶき屋根の家もありました。 そういえば民宿もあったな。
|
|
|
||
![]() |
仁科三湖の二つ目。中綱湖を通過。 陽だまりのすばらしい道が続きます。極楽極楽。たんぼはまだ雪が残っています。
|
|
|
||
![]() |
![]() |
|
福寿草の群生地。金属的な光沢が美しい。春の訪れを告げる花ですねぇ。街道沿いのあちこちに咲いていました。
それからフキノトウ。 |
||
|
||
![]() |
![]() |
|
平安の昔から歩かれた古道だけあってあちこちに観音さまがたっています。 半分まだ雪に埋もれている観音さまも多かったです。 | ||
|
||
![]() |
こちら双体道祖神。祝言スタイルと呼ぶそうです。 左(ツマ)・右(自分)。
|
|
|
||
![]() |
4時間弱で青木湖に到着。 このあたりまだかなりの積雪あり。そりゃそうだスキー場オープンしているから。 | |
|
||
![]() |
南と北の分水嶺の佐野坂峠。「この先車不通」の表示をくぐりぬけて突破を決意。でもこの積雪は想定外。約500Mひたすら雪道。 | |
|
||
![]() |
峠頂上から北を望む。はるか日本海までこの道が続きます。この下の南神城駅で今日の行程はオシマイ。 | |
|
||
約19キロ、5.5時間の道のりでした。次回以降に備えて、季節の積雪の状態とか必要な装備とかペース配分とかがわかってきたのでそれが収穫でした。普段ぶどう園で数キロ相当は歩いているので足腰は大丈夫だろうと思っていたのですが使う筋肉が違うことがわかりました。太ももがまだ痛い痛い......。 | ||
|
||
![]() |
![]() |
|
JR大糸線で信濃大町に戻り「塩の道博物館」へ。 塩倉(右)。 往時を偲ばせるものが展示してありました。 ここの展示物は特別のものを除けば触ってもかまわないということですごく気に入ってしまいました。
|
||
![]() |
敦と加奈子の夫婦ご膳?。 自分もツマもこういうのを見ると喜ぶ人種です。 ツマと一緒に来たかったなぁ....。
|
|
|
||
![]() |
![]() |
|
旅のしめくくりはお約束の温泉めぐり。大町から約12キロ。深い山懐にいだかれた秘湯・葛温泉。 平日の午後3時前だったので予定通りの貸切露天風呂。 ほのかな硫黄臭は入ってよし飲んでよし。 このところ天然掛け流し100%無加温無加水温泉でないと満足しない体になっているのであらかじめリサーチしていたのですが、見事に大当たり!。大満足。 1時間半もお湯に浸かって体がフニャフニャになりました。 | ||
|
||
![]() |
ダム湖の下を流れる高瀬川にかかるつり橋。フニャフニャの体で渡ってきたので揺れを感じずにすみました。 | |
このページのTOPへ |