山へ行こうよ!!2003・夏

−北アルプス・黒部源流を巡る山々を訪ねて−
新穂高温泉〜双六岳〜三俣蓮華岳〜鷲羽岳〜祖父岳〜雲の平〜黒部源流〜三俣〜新穂高温泉
ソロで行く、テントの旅

−序章−

前回の裏銀座〜笠ヶ岳への縦走で、どうしても気になる場所があった。
途中立ち寄った、雲の平。。。

こういう幻想的な景色も好きだけど。。
晴れていれば、もっと素敵な場所に違いない。。

そして登るはずが、悪天候で登れなかった鷲羽・三俣蓮華・双六。。。
(別にピークを極めたいと言う訳ではなく、そこからの絶景が知りたい。。。何が見えるのだろう、と言う好奇心が頂に向かせる訳で、
視界が無いのなら無理して登らない。。と、言うか登る意欲が沸かない。。)

そして、今回はそれに黒部五郎を加えて計画を練った。
この山のカールの大きさを、まだ見たことが無い。。。
自分にとっては未だ未知の山である。

そして、雲の平まで行くのなら。。ぜひとも、連泊したいなぁーなんて事も考えていた。
2600mもの高い場所に広がる遥かなる高原地帯。
その昔、祖父岳の噴火で出来たと言う溶岩台地。。。
そして、庭園と名付けられた名所があちこちに点在する。。アルプス庭園・ギリシャ庭園・スイス庭園・アラスカ庭園・日本庭園etc
そこを、写真を撮りながら。。昼寝をしながら。。。
のんびり過ごしてみたい。。。

黒部五郎を見ながら目を瞑り。。寝返りを打てば、どーーんと薬師。。。
はたまた、上を見ればでっーかい水晶。。。あれれ、立山も槍も。。。見えちゃうの?
想像するだけで、贅沢な場所。。。。

週間予報のマークが揃ったのは。。日曜の事だった。火曜あたりから晴れマークがずーーっと続いてる。。
この夏には非常に珍しい現象。。。これは行くしかない。。
至急、準備を急いだ。。あと、2日しか無い。。

・・・・・

今回は縦走と言う感じではなく、比較的ゆっくりな行程で、組んでいた。
理由はと言うと。。新しいカメラと備品。。古いカメラと備品で4〜5kg位ありそう。。
それに、通常の荷物があるわけで。。。

おそらく、足は遅くなるに違いない。。
撮影をメインにする山歩きなので妥協なく持って上がる。。。
良い時間に良い場所に居れる様に予定を組んだ。。

1日目 新穂高〜わさび平〜(小池新道)〜鏡平〜双六テン場
2日目 双六テン場〜双六岳〜三俣蓮華岳〜鷲羽岳〜祖父岳〜雲の平テン場
3日目 雲の平でゆっくり庭園散歩と昼寝・・
4日目 雲の平テン場〜日本庭園〜黒部源流〜三俣小屋〜黒部五郎テン場
5日目 黒部五郎テン場〜黒部五郎岳往復〜双六テン場
6日目 双六〜新穂高へ下山
予備日は+1日


が、今まで通り省く物は省いた。。。食料は約14食分+α(7日分)
(このエリアは小屋が多いので、昼は小屋で食べさせてもらう予定で)

テントのフライは迷わず捨て。。。
(前回の縦走でも使わなかったから。。雨でも耐えるし。。)
シュラフは夏用の400gと軽量のもの。。シュラフカバーなんていらない。。。
服も着替えのTシャツ2枚と下着・靴下2。。長袖Tシャツ、お気に入りのマーモットベスト以外は省略。
フリースなんぞ切り捨て。。
(雲の平では水がジャンジャン出てたので、昼寝がてら洗濯なんぞしようと思って。。水洗いだけど。。)

ただ、暇そうなので。。ガイドブックなんぞ入れ。。

でもって、これを入れる一回り大きなザックを探して、山で知り合った某大手スポーツ店の知人に頼み。。
超破格値で譲ってもらったミレーのザックを、急遽送ってもらい。。。(感謝!)それに、詰めこみ。。

長野まで足を延ばしゲットしたザックカバー。。。(大きいカバーはなかなか置いてないので)

カメラの備品も調達。。
新しいカメラの電池は予備に8本(2組)充電満タンにして。。
マイクロドライブ(1GB)の予備1個
これで、440枚位
(4256×2848pix Fineモード)撮れる。。

古いカメラは今まで通り。。予備のバッテリーを4つ。。
それにワイドレンズ。。(重いけど。。)
これで500枚はいける。。

目標は1000枚。。ざーーと、CD4枚分

そんなこんなで、
前日まで走り回り、準備に追われ
疲れきって月曜を終えた。。

そこで見た予報・・・明日は曇りか雨。。。。
仕方なく、予定を書き直した。。

天気が悪いなら。。と、双六までの予定を、
途中のワサビ平でテントを広げようと思い、火曜日を迎えた。

−第1章−

旅の始まり

当初は新穂高から双六まで上がろうと思っていたのに。。天気予報が悪い。。
ただ、松本は晴れていた。
家を出たのはゆっくり昼頃。。途中の安房トンネル付近で大雨に降られたけど。。
順調なドライブで、新穂高の無料駐車場にたどり着いた。
晴間は少しあるが、雲行きは怪しく。。登りでテントを濡らしたくない
(重くなる)ので、出発をためらったけど。。
覚悟を決め相棒の靴を履いた。

2003.8.19
新穂高無料駐車場15:13〜15:20バスターミナル15:33〜16:05お助け岩16:15〜笠新道入り口16:45〜16:55わさび平小屋

駐車場一番奥にある登山道への近道を通り10分も歩かずにバスターミナルへと飛び出た。
ここで、登山届けを提出し、さっそく林道を歩き始めた。雨が降りそうだったので、上下のカッパを着ていて、
暑く疲れた。。
初日のザックは重く。。ずっしり感じるんだなぁーーー


約30分程でたどり着いた、ここお助け岩(風穴)から出る冷気で体を冷やし休憩した。
凍える程の冷気が火照った体を冷やしてくれる。。

16:15 上のカッパを脱ぎ歩き始める。


途中の左俣谷は濁流。。
そして蒸気が上がっていた。


ガスが上がってる感じ。。明日は良さそうな気がする。。

16:45笠新道入り口を通過

つまらない林道歩きを終え、

16:55 わさび平へ到着。

重いザックを降ろし。。すぐ、した事はと言うと、

生ビールの注文。。。

この一杯がたまらないんだよねーーーー

「グビッ グビッ グビビッ」

「ぷはぁーーーー」


やっぱこれでしょ。。。最高でしょ。。

そして、窓口のおねーちゃんに「食事の注文は何時くらいまでできます?」
と、尋ねると。。
7時位までなら。。。(まだまだ、時間がたっぷりある)

と言うので、早速小屋の隣にあるテント場に行き
我が家の設営をした。
今晩はザックの荷物はあまり出さず。。明日への早立ちに備えた。


シュラフの下に引くサーマレストも省略。銀マットだけで寝ようと思った。
かなりくつろぎ、多少薄暗くなった頃、小屋へ戻り
先ほどのおねーちゃんに「生ビールとカレー。。大盛りにできます?」と聞くと。。
「わかりましたー」だって
暫くの後に、出てきたのは。。

「双六岳でーーーす」超特盛り

それに焼肉と生野菜までご馳走に。。。。これで700円。。

いやぁーーー堪らないご馳走だなぁーーーーーと、ガツガツ食べる。。。

ぺろりとたいらげ
「ご馳走様でした!」とお礼を言うと

「食べきったんですねーーー」だって(笑)

そんなこんなで夜も更けてゆく。。。そういえば夕焼け雲も綺麗だった。
明日は鏡平で槍が拝めれば最高だなぁーーーー
その後ゆっくり、双六でテントを広げ。。
夕方はまた樅沢に上がろうかなぁーーー
なんて、考えながら眠りに付いた。

続く。。。