平成18年9月 決算特別委員会 09月27日

    知っている人は使わない、知らない人は使えない 駐車場案内システム

  ◆委員(池田国昭) 
  幾つかあるんですけれども、関連の点だけちょっと処理していきますけれども、さっき出た駐車場案内システムなんですけれども、私はこの計画が出たときに、これはなかなか利便かなというふうに、新しい技術の到達点で便利になるのかなと思いました。
  思いましたが、実際にあれは少なくとも私は使わないなというふうに思いました。
  私は使わないというのは、地元の人たちは恐らくあれはほとんど意味がありませんから、おりてくる場合にあれを見て判断は、ほとんどあれは場所によっては必要ないものがあって、中心部へ来て、確かに中でも陸橋のあたりからおりてくる場合には、どこがあいているかなというのは一瞬にして私たちは判断できますから、一瞬にして見ますけれども。
  当初予定されていた、例えば、観光客があれを見て、しかも一瞬に判断をして、どこがあいているかと判断をして、その場所に行くなんていうことは机上のプランであって、実際にはもう危なくてしようがないというふうに私は思います。
 あそこで車をとめて、ずっとじっくり見るなんていうことは不可能ですし、もし仮にそれがあれば危険だということでしないですよね。
  今は別な形で駐車場案内が、例えば、インターネット、パソコン、携帯を含めて、パソコンはもう携帯できるという時代でもあるわけで、この駐車場案内システムを行ってしまったことはもう仕方がないんですけれども、この委託料を含めた今後のこのシステムのあり方についてどういうふうに考えているか。
  実施してみた成果というか、教訓というか、どんなふうに受け取っていらっしゃるか及び今後どうすることにするのか、このままずっとあれを壊れるまで使うのか、それとも、もう思い切って見直すのかと。
  私はそういう時期が来ているんじゃないかと思っているんですけれども、いかがでしょうか。

  ◎交通安全課長
  松本市の駐車場案内システムでございますが、日本で72都市ございますが、一番新しいものでございます。
  実は、案内システムの効果というかを検証いたしました結果をちょっと長いんですが申し上げますと、昨年、中心市街地の10カ所の駐車場、市営4、民営6、収容台数で申しますと2,122台の調査結果でございます。  
  システム導入前は平成13年でございますが、中心市街地の一部の特定駐車場アイパーク伊勢町ですけれども、松本駅前広場等の駐車場でもございますが、この当時は休日のピーク時に午後1時から5時まででございますが、満車状態が続きまして、駐車場の入口付近では待機車両による交通渋滞がずっと続いていたという状況でございます。
  当時の駐車場の占有率、使用回数に対します実際の入っている収容台数でございますが、特定駐車場におきましては99.4%でございました。
  カウントいたしましたけれども、100%以上と大変混雑した状態でございました。  
  周辺の駐車場が平均60.8%ということでございまして、システムの導入後でございます平成17年、去年の統計でございますが、同様に休日の同時刻における比較の調査なんですけれども、特定駐車場の占有率は90.3%と、9.1%、約10%ほど下がっているようです。最大で11.8%減になってございます。  
  これは、時間で平均を出しますと平均43台分少ないという状況でございます。
  このほか周辺駐車場の平均は75.6%ということで14.8%の増となってございます。
  台数で申しますと120台分でございます。  
  以上から、当該システムは特定駐車場付近において満車状態のときに発生しておりました交通渋滞が周辺の駐車場へ案内システムの効果というか、分散、平準化したことで、解消されているというふうに思われるわけでございます。  
  また、このシステム導入後、中心市街地の駐車場の利用者の総数が導入前より約1割統計上増加してございます。
  皆さんが駐車場使うようになったということでございまして、これは、このシステムを導入している他都市でも同じ結果が1年、2年後に見られるという中身でございます。
  渋滞解消と駐車場の案内をするわけですが、特定駐車場の付近の渋滞解消や全体的な利用台数の増大にもつながっておりますので、間接的には違法駐車対策にもなっていると、いろいろな効果があると。
  今後は、VICSやカーナビ、それから、携帯電話とかで接続する、そういう一番新しいシステムをとってございますので、カーナビで満車、空車の状態がわかるわけでございます。  
  それから、蛇足でございますけれども、駐車場のシステムの整備に伴う本市の利点ということで、実は災害時の有線電話の登録数の確保増に貢献しております。
  実は、携帯電話の災害時の公衆網でございますが、市町村の公用の携帯電話も回線数によって災害時に優先的に使えるという、ほかの電話は使えませんが、その電話だけは優先的に使えるよという各市町村に割り当てがあるんです。
  電話の回線数が決まってございまして、各市町村の公用の携帯電話の契約数の20%ということでして、松本の場合は公用の携帯でも9回線ございますので、本来でしたら2台分しか使えないよと。
  松本市の災害のときは。ところが、駐車場のシステムは携帯電話の回線を使ってございます。全部で47回線ございます。
  そうしますと、9台分がプラスになるということで、災害時でも11台も緊急電話が使えるよという、そういった効果もございますので、あわせて単純に使いにくいということでなくて、いろいろな効果があるということをご理解をいただきたいと思います。

  ◆委員(池田国昭) 
  反論するわけではないんですが、最新のシステムの一番古いシステムですよ。恐らく松本は。あの形での最新システムであって、今となってはもうそういう時代ではないなと私は思います。  
  それで、今、数字上はそういうふうに出て、アイパーク周辺とかそういうところで渋滞がなくなったというのは、今、いみじくもおっしゃったとおり、カーナビを含めて新しいシステムを利用して、アクセスしていくのではないかと私は思うんですよね。
  それで、ここで私もそんなに科学的な根拠を十分持っているわけじゃなくて、今ほどそういう数字が出てくるとは思わなかったので、それに基づいてどこかで議論ができるようにしたいなと思うんですが、これは、これだけのお金をかけて保守していくだけの価値があるかどうかという判断は、やはり冷静に客観的にする必要が私はあるなと。
  ないしは設置する場所がああいうさっき紹介した蟻ヶ崎の山の、山というか上の方から下ってくる位置、それから、中条の橋のところに下り際に信号待ちで見られる場合には見られるように設置はしてあります。
  なぜなら、設置場所については実際に利用する人が判断するにおいて本当に適切な場所なのかどうか、そういうことは考えていく必要があるんではないかと。  
  私も、じゃ、もうしばらくそういう立場で検証したいと思いますので、ほかの方々もあれを実際に使って駐車場を探した経験があるのか、ないのか。
  その辺が……ないですか。ないという方がいらっしゃるんですが、知っている人は使わないんですよね。知らない人も使えないんですよ。
  だから、そこのところが非常に微妙なところですよね。
  という気がするんです。
  頭ごなしに私は否定することだけが能じゃないんで、私はそう思いますけれども、検証をしていく必要があるなということを一つ申し上げておきたいと思います。