平成20年度 第1回松本市公の施設指定管理者選定審議会会議録(要旨)
1 日時 平成20年7月7日(月) 午後6時から午後9時30分
2 場所 松本市役所本庁舎3階第一応接室
3 出席者
委員:伊藤委員、太田委員、清水委員、白戸委員、平尾委員、又坂委員 宮坂委員(総務部長)中澤委員(政策部長)、浅川委員(財政部長) 計9名
施設所管課:水橋奈川支所長、観光温泉課小笠原課長 奈川支所地域課奥原観光担当課長、百瀬係長
事務局:高山行政管理課長、伊佐治
由請者:岳都リゾート開発2名、NPO法人スポーツサポート協会2名
4 平尾会長あいさつ
前回は1社応募があり、慎重審議の結果、不採択という結果に終わった。今回は2社が応募しており、いずれも充実した内容である。選定するに当たっては、5年後10年後の長い期間を想定しながら、歴史の評価に耐えうるような
議論ができればと考えている。松本市にとっても重大なこと。前回にも増して熱心な検討をお願いしたい。
5 書類審査結果について所管課より報告
(1)奈川支所地域課奥原観光担当課長
(2)奈川支所長より補足説明
ア スキーセンターの改修に係る経過と見通しについて
イ 地元住民から出された要望について
(ア)指定期間については5年間でなく、もっと長期間にして欲しい.
(イ)集客への取組みにおいては、住民の意見を十分汲み取って欲しい.
(ウ)選定された団体に対しては積極的に協力していきたい。
《質疑応答》
(会長)地元住民の要望を直接反映していく手続き等は、手続き条例の中で は想定されていないので、選定の中で、地元との強調という観点で十 分に配慮していきたい。他に質問は。
(委員)選定資料その2では、本体の事業と自主事業の収支を分けてあり、 この資料によれば、二つの団体問の自主事業予算の収支において、支出額に大きく差がある。それぞれの団体の予算書等を見ると自主事業
の予算は管理運営費の中に混ざっているように思うが、自主事業の予算書はあるのか。また、NPO法人スポーツサポート協会(以下「スポーツサポート協会」という。)の団体としての安定性が心配であるが、組織として」どういう事業体でどういった収支になつているのかがわかる資料はないか。
(担当課)自主事業の収支計画書を依頼したが、二団体とも本体の収支と一緒 のものが提出されてきたので、担当のほうで、聞き取りによりこの資料を作成し、自主事業と管理に係る収支を分けた経過がある。このた
め自主事業予算書自体はない。 スポーツサポート協会は資料2-34P〜2-37Pに収支予算書 及び決糞書があるが、平成18年に結成された団体ということで、今回はこの資料しか提出されていない。
(委員)スポーツサポート協会については、これでは財政的基盤が全くわか らない。NPO法人は、都道府県知事の認可事業なので必ず決第が終 わると貸借対照表を含めた財産目録を提出する義務がある。平成19
年9月め貸借対照表及び財産目録はあるはず。またNPO法人は、資産の総額を年に1回登記するルールになっているので、それを見れば どのくらいの規模ということがわかるのではないか。添付書類にに貸借対照表とあるがついていない。できたばかりということも理解するが、事前に市で話をして収集すべきではなかったか。'
(会長)NPO法人についてはバックが非常に重要である。資料2-34P 〜2-35Pに単年度の事業計画ば出ているが。NPO法人は運転資金について銀行からの借り入れが非常に難しい。連帯保証をする人の個人保証がないと運転資金が借りられない。どのくらいの資産目録が
あるかによって運転資金の融資も決まってくる。
(委員)資料2-32Pの協会の定款によれば、貸借対照表及び財産目録等 は作成することになっているが。
(委員)資料2-19Pには、赤字が出たときのサポートとして、名古屋の 葛ハ越というところがバックアップするとあるが、この関係が曖昧。 資金バックの根拠がわかるような資料があればと感じた。
(委員)名古屋の団体ということで、知人に確認をしたが、中部電力がバッ クについている団体と思われている。団体の収支決算書等を見ると家賃を払っていない。また事務人件費がゼロということはどこからか人が来ているということか。その辺を明確にしていかないと、組織とし
て評価がしにくい。
(会長)その辺のところはプレゼンで聞くしかないということになる。
(課長)まもなくプレゼンにみえるので、関係書類がFAX等で取り寄せら れるか確認したい。
(会長)選定資料その1の団体の概要中、岳都リゾート開発のマーケティン グ分析として、リフト売上げが収入の50%としてあるが、その根拠 はどこにあるのか。売上げを見るとほとんどがリフト収入ではないか
と思うが。リフト以外の売上げについては非常に良好なケースでも4 割くらい。実態としても8〜9割がリフト収入ではないかと思うが。 岳都リゾートの資料1-33Pの中で記されているので、直接聞いて
みることにしたい。 それではスポーツサポート協会の財務基盤等もプレゼンでお聞きす る中で質問を。
6 申請者からのプレゼンテーシゴン(15分間)及び質疑応答
(1) 岳都リゾート開発 アプレゼンテーション(15分間)
ア 永瀬完治氏・田中秀氏
イ 疑応答 各委員の主な質問と回答は以下のとおり。
(委員)資料1-21P、1-23Pの計画損益5ヵ年計画によると、来場 者数は4万2千人から5万人となって増加しているが、社員人件費は、
2千160万から1千440万に減っている。来場者数は増えるのに 人件費が減っているこの理由は。
(申請者)事業所の本来の規模から行くと4人体制に持っていきたいと考えて いる。2〜3年かけてマーケティング、管理にてこ入れする必要があ るため2年間は6名で行う。専門的な人員を配置し、現場の社員の指
導も含め2年間でしっかり行いたい。3、4年目は5人体制、5年目 は4人でしっかり運営できる体制に持っていきたいという計画。
(委員)資料1-56Pに運営組織の関係があるが、索道関係は安全管理や 現場の管理が大事だと思う。将来的には4名ということだが、具体的 に現場に常駐する人を中心にそのあたりの人員体制は。
(申請者)スキー場のマネージャー、支配人を中心に管理していく。組織図に ある安全統括管理者は、索道の事業上必要であるが、この管理者を中
心に安全管理は行っていく。あえて縦の組織としていないのは、横の 連携作業が大事と考えているため。基本的には、索道事業、コースの 管理、営業販促、総務という4つの大きな柱を考えている。その下に
付帯でついているが、それぞれに責任者がいて、業務的には同じ性質 の内容になるので、将来的には4人で管理を考えている。当初6人と いうのは、その下に、スノーメイキング、人口降雪機を持っているの
でその部門と、付帯設備、これは建物の管理ということで人員を配置 していきたい。
(委員)マネージャーは常駐か。
(申請者)そのとおり。組織図上の安全統括管理者とマネージャーが役員とな る。その下に当面は6名の社員。それ以外はアルバイトで、実働は 40名程度、交替とか入れると60名位の登録になると思うが。
(会長)先ほど将来的には4名という話だったが、役員も入れて6名体制と いうことでよいか。
(申請者)そのとおり。
(会長)資料1-33pの市場概況に記載されている索道の売上げ構成比 50%というのは、野麦ではなくて一般的な状況か。
(申請者)そのとおり。一般的な状況を再認識するうえで書かせてもらってい る。
(会長)一般論でもそんなに売上げがあるか。
(申請者)宿泊ではなく日帰り型を想定している。
(会長)同資料右下に記載されている、地域密着・地域共存不可欠というこ とについて、もう少し具体的なことを説明して欲しい。
(申請者)地元出身の企業なので、お互いにパートナーとしてうまくやってい かないといけないと感じている。渋沢温泉含めた宿泊関係、観光関係
とも協力していきたい。実際に歩いてみて、一緒にやらないと再生は 成り立たないと感じている。
(会長)グリーンシーズンは企画力が大事。リフトで上がって滑ってくると いう単純なものと違って、利用者に飽きられないように絶えず更新し ていくことが大事だが。一体的な観光振興も含めたプログラム開発の
要因はどこにあると考えているか。
(申請者)地元の商工会や観光協会との協力。1年間は、他のスキー場の成功 例等もよく聞いて独自のものをつくっていきたい。奈川という地域は
独特。自分も山国の出身なので一緒にやっていきたい。具体的にとい うことは現在言えないが、一緒にやっていけばやれることはたくさん 出てくると思っている。
野麦峠スキー場が周辺も含めて作ってきた環境がある。グリーンシ ーズンに関しては大学とか同好会へ向けての合宿のエージェントなど、 漏れなく営業していきたい。自分たちだけでなく宿泊施設の人たちや
観光協会と一緒にPRしていく。その中で野麦のよさをアピールした い。エコや子どもたちの体験の場がないということで、イベントを企 画する会社ある。私も他でやったが、他の団体等と連携するなどして、
夏場に子どもたちの遊びの場所としても活用していきたい。
(委員)今年は市の都合でスキーセンターが使えないかもしれない。資料1 -21Pと23Pで、使えるときと使えないときの当期利益が違わないのは、使えなくても影響ないということか。
(申請者)違ってくる。レストランが2〜3箇所に分散すればその分経費がか かると認識している。
(委員)いろいろな依頼があっての応募の背景があると感じるが、他にもい ろいろな事業がある中で、これを絶対やり遂げるという意気込みがあ るか。頼まれたから仕方なくやるというようなことはないか。
(申請者)当然可能性があったのでやりたいと申請している。頼まれたからと いうことはない。去年、野麦峠がもしかしたらということ聞いていた
ので現地に来たりしており、それなりに思い入れがある。非常に今逆 風にあるスキー業界の中で、新しい形を作れるのではないかと考えて いる。スキー場の客層はボーダーとか若い人が主流になっているが、
今の野麦峠の固定客は少し違った層が来ている。なおかつファミリー もいける。そういう新しい形のスキー場が将来的に作れると思った。 具体的には開発をどんどんするのでなく、非日常的な空間といったも
のを提供できる場として取り組めると思っている。 三者がいいところを認め合って再生に取り組めると思っている。田中、水口の目指すものと、足元からという私の目指す経営が似通って
いることと、中期的な目標を立てる中で、一緒に会社を作ろうという ことになったのが、手を挙げた理由。
(会長)コラボレーションはうまく機能すれば大変力を発揮するが、うまくいかないと、逆回転する危惧がある。そもそもこのコラボレーション はどういう出会いで作られたのか。
(申請者)共同経営はだめだと思っている。今回の監査役から話があって、自分の経営理念としては、責任をはっきりしたいというのがあるので、 自分が70%出資することになった。場合によっては田中・水口にも
一部持たないかということも今後の中で検討している。今従事してい 、る仕事は置いて、地域に骨を埋めるということも感じ取っている。水 口はこの仕事が長いということもあるが、家族構成等からこの仕事に
専念できる。小石興業は安曇出身ということもあり地域の人も良く知 っている、野麦や乗鞍も仕事の中で関わっている、そんなこともあっ て話がきた。
(2) NPO法人スポーツサポート協会
ア プレゼンテーション(15分間) 早川広氏・谷部勝彦氏
イ 質疑応答 各委員の主な質問と回答は以下のとおり。
(委員)非常に可能性を感じたが、世界中のスキー場に関わっているという こともあり、非常に皆さん多忙であると思うが、管理をする名古屋の
会社の人が経営するのか。将来的には経営の部分について、ここに支 配人のような人を置くのか。経営そのものにどのように責任を持って 運営に入るのか。そこも委託だと不安だが。
(申請者)自分(早川氏)が全ての仕事をやめてこの仕事に入る。運営につい ては谷部の会社であるエリア51のスタッフが入ることも可能。現在
育てているアルバイトが各スキー場いるが、意識の高いアルバイトの 中から選ばれた者を育てており、そのスタッフを入れる。現場のスタ ッフについては、希望する方はなるべく話し合いながらほとんどの方
を採用しようと思っている。今までスキー場に関わってきた中で、地 元との関係が難しいことはわかっている。外から来て意識を1年で変 えることは難しいが、意識改革をし、サービス意識は持ってもらいた
いと考えている。飯綱のスキー場もそうだったが、地元の協力体制が あってこそ変えられる。すぐには意識は変わらないが、地元の方たち の意識を徐々に変えていくことはできると考えている。自分は支配人
として入る。谷部も土日は大会があるが、平日はなるべく現場に入り たい。
(委員)高額の収入の二人が入っての運営だが、人件費は700万、本当に 回るのか。
(申請者)自分たちは収入をもらうつもりはない。私たちはただで働く。文章 を書くことで仕事をしているし、それにより収入を得られる。NPO
法人でやっている事業ではお金をもらっていない。イベントでは4,000 〜5,000万を集めているが。金にならないことをやるのかといわれるが、
今までそうやってきた実績がある。スキー、スノーボードを盛り上げ たい思いでやっている。
(委員)市で1億1千万の税金を投入することになるが、財政的な基盤が不 確かなことが気にかかる。資料2-32Pに載っている貸借対照表が ついていない。財務的基盤はどう考えればいいのか。
(申請者)入れるべき書類だと理解していなかった。財産目録については申請 するときにもゼロだった。現在もゼロであるが、必要書類があればす
ぐに持ってくる。名古屋のレジャー産業から1,000万の資金提供を受け る予定であり、その金額でやっていこうと動いている。
(委員)連帯保証人はその団体がなるのか。
〈申請者)そのとおり。
(会長)この世界を極めた人たちがボランティァでというのは非常に意欲的 と感じた。しかし経営というにおいが全くない。資金面の話だが銀行 との交渉をどうするのか。それがないと金が回らない。志は高くても
経営が成り立たないとすれば、安全性にしわ寄せがいったり、クオリ ティの低下につながるのではないか。クオリティの確保を志だけで支 えるのは難しいのではないか。またバックの葛ハ越さんとの関係や中
電など、スポンサーとの関係は。
(申請者)中部電力がお金を出すことは全くない。名古屋本店の広報部と関係 があり、広報部が認める環境活動を行っている団体の一つ。植林や間
伐のイベントで、1月に1〜2回中電に費用を出してもらっている。 1回あたりの額は300〜400万。中電とはそういったかかわり。野麦峠 については日本一エコなスキー場にしたいという思いがある。バイオ
燃料等の活用はどこもが検討しているが、私どもは実際取り組んでい る。エコについてのチャーミングアプローチというもので私たちを使 ってもらっている。違う目線でかわいく伝えようというアプローチ。
エコの雑学として知らない問に勉強してもらうという取り組み。ある 施設で私たちが主導でやっていく予定だが、これを野麦峠でもと考え ている。電気を引かれている全世帯に私たちの植林活動のチラシが6
月に配られているが、野麦峠でもそんな取組みをやっていきたい。 葛ハ越については非常に深いかかわりがある。レジャー産業といっ ても、パチンコということでイメ一ジは良くないかもしれない。この
企業が他と違うのは、月に何回か環境活動を行っていること。CMに 関しても全くパチンコというイメージがない企業。私どもとは環境で つながっているが、この会社がスキー場を運営したいということが
前々からあった。将来的に購入できるスキー場を探している。その中 で私たちとの関わりがあり、ノウハウを積みたいという思いがある。
(会長)赤字になった場合にお願いする相手というのは葛ハ越ということか。
(申請者)そのとおり。
(委員)このスキー場は最盛期は10万人を超えていたが、ジリ貧で昨年は 4万人を切っている厳しい状況。一回目のとき応募なかったが、再公 募で応募した理由は。
(申請者)私たちの団体は、普段は声を掛けてもらうことが多い。こちらから 調べることしていなかった。たまたま観光協会の方からこういった話
があるという情報があり、それで調べた。野麦峠スキー場のことはシ ーズン終わっていて知らないのではないかと思われるかもしれないが、 この地区のスキー場は必ず1年に2〜3回、回ってチェックしている。
よってこのスキー場も十分理解している。
(会長)スキー場としての設計についてはスペシャリストだと思うが、野麦 のゲレンデ設計についてはどの程度直していくか。
(申請者)ゲレンデ設計、スロープについては今のままで十分活かしていきた い。現在のままで無限の可能性を秘めている。何故お客さんが来ない
のかとマイナス要因を探したくらいで、皆さんにヒアリングを行った。 内容としては知識不足や経験不足、マーケットに対するユーザーニー ズにどう応えているかが乏しいと感じた。それに関しては自信がある。
最盛期とまでは行かないか、それに近いものまで盛り返していける。 途中で土をいじったりすれば国際大会もできる程のポテンシャルを秘 めているスロープと感じた。一年目はそこまでは無理だと思うが。
世界大会を誘致すると、市の持ち出し等財政的に不安だと思うかも しれないが、自分たちは協会の理事等やっている関係で、協会の補助 金やスタッフ等、中から引き出すことができる。これによっていい大
会運営ができる。メーカーやスポーツショップ、選手等の協力体制も ありいい運営ができると思う。
(委員)実際のマネジメントをやる専門の方は葛ハ越から来るということか。
(申請者)私(早川氏)はメインで方向性を示す役目。.谷部はスキー場の細か いところの整備等のスペシャリスト。経営関係ではスキー場を経営し
ている人もいるので、他にも税理士等各スキー場に関わってきている 人から連れてくる予定で目途もついている。
(委員)それなりの税金を投入するので、組織体制は大事だが。
(申請者)財政のこと、それぞれが分担してやっているので。そういう者が関 わる予定。
7 選定審議
(1)審議結果 岳都リゾート開発
*各委員の意見表明による採決では、4対4、留保1と意見が分かれた。 再度協議を行ったのち、挙手により採決を行ったが、4対4、不採択で第
3の道を探る1 となったため、手続条例第12条第3項に基づき、最終的 には議長の決により決定した。
(2)各委員の主な意見等は以下のとおり。
(会長)各委員からもう一度両者の提案を確認しながら、第三の道もあるの かということも含めて意見を出してもらいたい。結論を急がずに、印
象等出し合っていきたい。
(委員)岳都リゾート開発には具体性がないと感じた。それならば今と同じ ではないかと。これに対して、スポーツサポート協会はスキーに対し
ての集客力があると感じた。
(委員)資料にある担当課の意見のとおりと感じた。岳都リゾート開発は資 金面からは安心感があるが、現状からの改善については具体的な面が ない。一方スポーツサポート協会はバラ色の世界という気がしたが、
実際には遠方であることと、財政的基盤が脆弱。葛ハ越がバックにい るが、財産目録ゼロと言い切っている。果たしてそういうところに税 金を投入していいのか。究極の選択だと感じる。しかし、今回は適格
者なしとはいうわけにはいかないのでどちらかを選ばざるを得ない。
(委員)岳都リゾート開発には、現状からゐ発展性やスキーに関しての新た な面が感じられなかった。運営管理という面では企業の安定性はある が、今後このスキー場をどうしていくかという観点ではどうかと。ス
ポーツサポート協会はスキー場をどうしていきたいという熱意や集客 のアイデアがあり、積極的に評価したい。しかしマネジメントで非常 に多くの不安を抱えている。
(委員)大体皆と同じ意見。岳都リゾート開発は、地元の何人かと話して応 募したということを何回か仰っていたが、その地元というのはどうい う人なのか気にかかる。それによっては、指定管理という税金を投入
する事業の中に不公性さを生む可能性があると感じた。それに加えて 安全管理について何の言及もないというのも不安。どんなに安定して いても、事故ひとっ起きてその対応によっては、当然指定管理者もだ
が、市も責任を問われる、その辺が深刻だなと感じた。特に岳都リゾ ート聞発はスキー場の死期を早めるだけではないかと感じた。このま ま5年10年とやっていてもバラ色のものが見えてこないのではない
か。一方スポーツサポート協会はマネジメントと資金面が不安。究極 の選択。
(委員)最盛期15万人あった来場者が3分の1を割ってしまっているじり 貧状態。1回目の応募がなかったのもしごく当然かと思う。よく今回 手をあげてくれた。スポーツサポート協会は、言葉も綺麗だったし若
くて元気もよい。しかし、日本の中でもだめだったスキー場が本当に 世界の野麦となり得るのかと感じた。ノウハウはなくても何とか5年 問持ちこたえるのは岳都リゾート開発かと。難しい選択である。
(委員)皆さんの言うとおり。スポーツサポート協会が設計して運営が地元 ならこんな良いことはないのだが、そういう訳には行かない。
(委員)岳都リゾート開発のほうは、最初の説明からしても、スキー場より もグリーンシーズンをどう乗り切るかということが中心で、通年営業 を想定していて、ホワイトシーズンのことはあまり強く出てこなかっ
た。現在のスキー場経営の困難さをそのまま抱えたまま乗り出そうと している印象。ノウハウを含めた技術的なことは、アドバイザーに任 せての運営であれば、スポーツサポート協会と同じなのではないか。
しかしスポーツサポート協会はノウハウはプロフェッショナルなもの を持っており、その分スポーツサポート協会のほうが良いのかと思う。 ただし、単発やイベント的なものでは集客等で優れているのかもしれ
ないが、経営的な視点で全体的な収支におけるバランスがどうなのか という点、また安全管理や危機管理面でどうなのかという点でも不安 がある。
(委員)岳都リゾート開発が良いと思った点は3点ある。短期間で水口さん と田中さんという専門家を引き入れたこと。ビジネスとしてとらえて いるので新鮮味はないが、厳しい現状を理解したうえで参入しており、
安定した経営という面でけれんがない点。最終的に自己資本を資金の 70%に投入して、指定管理者として運営していくのだという点については、地味だが理解すべきだと感じた。
スポーツサポート協会については非常に魅力的だと感じた。世界の 野麦という夢を見させていただいた。実際に滑ってコース設計をして いるなどの経験は優れていると思うが、企業等との連携が曖昧で実際
はうまくいかないのではないかと。資金面の話が出たがそれも不安の ひとつ。ただスポーツサポート協会は名古屋にあるということで、中京圏から集客する足がかりになるという点は期待できる。双方いい点
があると感じた。
(会長)岳都リゾート開発の方の二人のプロのアドバイザーは、いわゆる業 界の入と感じた。経歴の中にあるが、うまくいっていないスキー場等 を支援している。渡り歩いている人たちとも言えるが、その分スキー
場の難しさを良くわかっている人たちでもある。その分自覚して入っ てきているはず。それを説得したのは王滝の社長なのだと思うが、ま た小石興業も巻き込んでいる。小石興業では、グリーンシーズンの工
事等絡めればよいという思いがあるかもしれないが。こういったコラ ボレーションはうまくいっているうちはよいが、思惑が違うというこ とで空中分解の可能性もある。ひとえに王滝の社長の志がどの程度の
思いなのかにかかってくる。王滝の業績は今非常に良いので、できる うちに恩返ししたいという感じもした。そしてビジネスとして非常に 厳しいところを、専門家を二人連れてきてやらせたという、その心意
気を買っていくべきかとも思う。ただこのコラボレーションを誰かが コントロールしないと空中分解する可能性もあるので、市がきっちり モニタリングをしながら、管理者として行政の役割をはたしていくこ
とが大事だ。 スポーツサポート協会については非常にもったいないなと。アドバ イザー等で入ってもらう道はないか。マネジメントがないのは残念だ。
逆にそういったマネジメントが必要ない世界でやってきた人たちだな とも感じている。打ち上げ花火的なもので、やってきた感じがあり、 5〜10年先のスキー場を任せられるかは心配。
ここでどうするか一旦採決を取りたい。岳都リゾート開発か、スポ ーツサポート協会か、それとも採択せず違う道をとるのか、意見表明 をもう一巡して最終調整をしたい。
(支所長)岳都リゾート開発について7言説明したい。声を掛けたのは王滝が 先ではなく小石が先。小石が相手を探していて王滝に声を掛けた・。ま
{たマネージャーを紹介したのは私ども。野麦峠スキー場の経営で様々 な方からアドバイスを頂いていたが、その中の方をご紹介した。
(会長)どういうところで接点があったのかと思っていた。この二人とどう いう経緯で絡んだのかと。
(委員)野麦峠スキー場は指定管理で受けても非常に難しいスキー場だと思 っている。そういう意味でいえば、運営が厳しい状況を見たうえで参 入してきているという点で、新鮮味はないが岳都リゾート開発を選択
したい。スポーツサポート協会については、仕事に携わるうえで、収 入ゼロというあは理想に過ぎるのではないか。最終的な責任が取れる かという点では、確実な岳都リゾート開発を選びたい。
(委員)スポーツサポート協会でよいのではないかと思っている。1回目の 時に、ぎりぎりまで手を上げてくれるところがなかった際、松本全体 の資産をどう活かすのかというときに、全く新しい視点を入れても良
いのではないかと感じた。今までの延長で考えてきたゆえにああいう 状態になっている野麦峠スキー場があり、このままジリ貧状態で、最 後に永瀬社長の寄附を仰ぐというような方向はどうか。松本市として
新たなホワイトリゾートの提案を発信していくのだという気概を持っ て、そういう団体を選定するという考えもあって良いのではないか。 ただし、裏づけとなる部分の連帯保証をしっかり抑える必要はある。
バックの団体に対して1,000万かかります、2,000万かかりますという 援助を求めるのではなくて。経営に関する部分については、一方が永瀬さんがついているから大丈夫ということなら、スポーツサポート協
会も先ほどの企業がついているから大丈夫という考え方もあるかもし れない。アドバイス的なバックということでは同じかとも思う。松本 市全体の中で未来に向けてどういうような選択をしていくのか。今ま
でと同じような目線で選択してよいのかという観点から、スポーツサ ポート協会を選びたい。
(委員)現実主義的で申し分けないが、岳都リゾート開発。万が一だめだと しても地元の方がよいのではないかという考え。
(委員)7月には入ってしまったということ、再公募であることから、ここ ではどちらかに決める他選択肢はない。スポーツサポート協会の早川 さんや谷部さんはお忙しい方なので、ずっとここにいるというのは無
理ではないか。田中さん水口さんも専門家であるし、この二人は、こ ちらに入るという話だったので、代わり映えはしないかもしれないが、 5年くらいは何とかなるかと。その点で岳都のほうがよいのでは。
(委員)結論としてはスポーツサポート協会。コンサルタントをやるのと実 際に運営するのは違う。その辺のところを考えないといけない。マネ ジメントについては、いろんな手が打てる気がするが、集客や魅力的
なものは変えられるものはない。その点では付帯的な条件つけてのう えだが、スポーツサポート協会の方が良いかと思う。
(委員)岳都リゾート開発が、水口さん田中さんを自分たちで見っけてきた わけではないというのであれば、スポーツサポート協会の人たちを、 市が結び付けてという道もあるのではないか。今回別々に出されたが、
市のために無給で頑張りたいといっている人たちを本当に手放してし まっていいのか。水口さん田中さんも自分たちで見つけてきたわけで はない、でも一緒にやってみるということになったのなら、スポーツ
サポート協会を引き入れる形で、彼らに何かをやってもらえることを 模索できないか。できるなら是非やってもらいたい。だが完全に任せ ることは難iしい。
(会長)今の意見は、採択は留保ということで、別の道を探るという意見で よいか。
(委員)そのとおり。
(委員)結論的にはスポーツサポート協会。財務的基盤に不安あるが、新鮮 味があるので。
(委員)水口、田中さんについてだが、役所が口を利いて紹介した業者をこ こで管理者に指定するのはすごくまずいと思う。決定の適正さ、公正 さが疑われるのではないか。そういう風に思われても仕方がない。
(支所長)大勢を紹介したなかで、その二人が選択されたということなのだが。
(委員)結果として行政が指定管理者として申請している業者に紹介してい るというその一点だけで反対する。スポーツサポート協会は難しい点 も多いが、コンプライアンスや財務、マネジメントをしっかりすると
いう条件を満たすのであれば、スポーツサポート協会を選びたい。
(会長)実績がないという点で、現状では、岳都リゾート開発を選択したい。 スポーツサポート協会は、団体として、新鮮さを評価して賭ける・には
あまりにもあやふや過ぎる。そのバックにある葛ハ越という団体の不 透明性、これも現時点では透明性をクリアにできておらず、選択する のは難しい。先ほど集客力については変えられない、マネジメントに
ついては変えられるという意見もあったが、私は集客能力にっいては 何らかのサポートあるいはアドバイザーを入れることである程度フォ ローできるのではないかと思う。リスク分担では、集客にっいては指
定管理者側ということだが、管理責任は松本市が問われるので管理に ついては当然のこととしてきちんとやっておかないといけない。 今のところ、岳都リゾート開発が4、スポーツサポート協会が4と、
4対4となっているが。
(委員)募集要項の中で「選定委員、本件業務に従事する本市職員及び本件 関係者に対し、本件応募についての接触を禁じます。」としてあり、 応募する内容について調整があったとしたらやはりまずいのではない
か。具体的には、私は、これだけ短い期間の中で、二人の専門家を連 れてきた実行力と熱意を評価したので。そういう意味で理由が違うと すれば考えるべきなのかと感じる。
(会長)事務局も再募集ということで苦労された経過があると思うが、その 辺のところが、公募における公平性にどの程度抵触するかという話に なっている。またスポーツサポート協会の財政的基盤をどう考えるの
か。税金の投入の受け皿として本当にいいのか。新鮮味から見たらス ポーツサポート協会だが、新鮮味というのもやり出してみたら同じこ とという場合もある。その新鮮味をどれくらい評価するか。それから
手続き上のことだが、組織の組成過程における市の関与をどう考える か。 岳都リゾート開発にお二人を引き合わせた事実関係について、もう 一度説明を。募集要項に抵触するのかここで検討して最終結論出した
い。
(支所長)水口さんは、野麦峠のリフトの設計等をやってもらった関係で昔か らお付き合いがあった。グリーンネージュジャパンという会社に属し
ている方だが、その会社が指定管理者の件について相談に来たという 経過はある。他の業者からもいくつか問い合わせがあった中のひとっ ではあるが。小石興業さんが指定管理を受けたいという中で、専門家
を紹介して欲しいという話があり、他の専門家め方々も含めて合計4 名の方を紹介した経過がある。
(会長)事実関係はそういうことだがどうか。
(委員)それは応募の前に相談があったのか。
(支所長)再応募があるかないか、まだわからない状態での話しだった。3月 の末。市としても再募集を決定していない段階だった。
(会長)行政がお膳立てして手を上げてもらったということになれば手続き上まずいが、そういうわけではないですね。
(委員)最終的に岳都リゾート開発一団体だけだったら良かったが、競合す る相手がいるので問題かと思う。
(会長)どういう出会いだったのかと思っていたが、紹介だったのは若干意 外だった。 志は大事だし、松本全体としてのメッセージということを考えると
スポーツサポート協会の方が候補として相応しいかもしれない。しか し健全性から考えると、ただでもいいからやらせてくれというところ に1億円を投入するということが考えられるのかという気がしてしま
う。松本市がそれくらい懐が深いことがあればよいのだが。財政厳し いときに、まあやってみうと背中を押すことができるかどうかという こと。
(委員)協働の形を作っていくこと、奈川でモデル的なものを作っていくこ とがあってもいいのではないか。松本市も設置者として責任を持って 管理運営面で監視をし、評価をしていくという姿勢があれば可能なの
ではないか。永瀬さんであればマネジメントも含めてお願いして、あ とはよろしくということも可能かもしれないが、責任を持って関わっ ていくということも協働という観点では大事。今回は1回目でなく2
回目の公募なので、地域の資産を活かすための協働のモデルケースと して、スポーツサポート協会のような団体と手を組んでやっていくと いうことも、ひとつの方法としてあるのかなと感じた。
(委員)失敗したときにどっちが大変かと考えてしまうと、岳都リゾート開 発のほうがそんなに大変ではないだろうと。スポーツサポート協会の 方が失敗したときは大変というイメージがある。
(委員)野麦がうまくいかない状況の中で、様々なしがらみもあったことは 事実。そんな中で、あえて新しいモデルを作っていくのも良いが、あ そこで敢えてやらなくてはいけないのかという気もする。地元の雇用
等もあわせて考えると岳都リゾート開発のほうがリスクが少ないかと。
(会長)NPO法人が経営しているスキー場は長野県内にはない。県外では 蔵王の白石スキー場、富山のあわすのスキー場、などがあるが、いず れも地元の人たちが立ち上げてやっているケースである。外からの人
がNPO立ち上げるという例はないのではないか。やるとしたらモデルケース的なものになる。
(委員)自分も事業を立ち上げて会社を経営してやってきたところがあるの で思うのだが、ある意味、安全、安定と言っていると何も新しいもの は生まれてこないと思う。松本市は野麦をどうしたいのかということ
にかかっている。死なない程度にやって、じり貧になっても、あと5 年くらいであきらめるということなのか。それとも可能性として、新 しいものが生まれ出る場所として考えている人たちがいるなら、その
人たちのために松本市が必死になってやっていくということがあって もいいのではないか。そういうスタイルがないと何も新しいものが育 たないのでは。NPOというのはまだまだ脆弱で、一時の勢いに比べ
ればじり貧のところがあるが、自分もNPO法人に関しては厳しい見 方をしている方だが、今回の野麦峠スキー場に関してはスポーツサポ ート協会でも良いのではと考えている。ただバックについている会社
の隠れ蓑的な存在になる可能性もあるので、管理運営の明確な分離や 資金繰りの関係でコントロールされるということがないように整理す る必要はある。スノーリゾートがこれだけ問題になっている中で、松
本からきちんと提案して発信していくものがあっても良いのではない か。
(委員)松本市が野麦峠スキー場をどうしたいのかということを前提として きちんと考えなければならない。先ほど失敗したときは、という話が 出たが、1億1千万を投入して5年でじり貧で終わりというのでは、
市民感情からいくと許せないのではないか。そうでなければやめると いうことも選択肢としてある。その辺は市の考え方によるめではない か。事務局や担当課でも必死だったのだろうと思うが、数年前ならま
だしも今は通らない話だと思う。後ろに手が回るようなこともあり得 る。外に出たときには大変なことになるし、かなり厳しさが要求され ると思う。結論出しにくいという.のが率直な感想である。
(会長)先ほど出た意見で、松本市の輪郭を明確にするような指定管理のメ ッセージを出したいということがあり、そのとおりだなと思った。松 本市はこうなんだということがきちんとメッセージとして伝わるよう
な選定ができれば、ひとつのビジョンのような形にもなるのではと。 ただし、今回はそれに相応しいかというと、企業の傀儡的な役割に過 ぎなくなってしまうかもしれないと感じる。スポーツサポート協会に
目立つようにやってもらって、バックでスポンサー的に支えているの が我が社だというようなことが世間に広がればパチンコ業界のイメー ジアップにもつながるのではと、そんなことも感じる。そこを切れる
ような経営ができるかと言えば無理なのではないか。赤字になったら 再度お願いすると言っていることからするとその団体と一体化してし まっているのではないか。それがいちばん大きな危惧である。それが
うまく切れればやってみてもよいと思う。そのかわりマネジメントの 部分で松本市が大変になるだろう。経営はどこかから連れてくるとの ことだったが、それも不確かである。損益がどうなっているとか、銀行預金がどうなっているのかとか、来月の給料が出るのかとか、マネ
ジメントや経営管理のイロハからやっていく必要があるように感じた。 リスクをどの辺まで許容できるかということ。
(委員)スポーツサポート協会については可能性もあるとも言えるし、全く 可能性がない部分もある。夢は大きいが。岳都リゾート開発が5年で っぶすというようなことは、責任としてないのではないか。野麦峠ス
キー場を支えてやっていく意思がないと手を上げないのではないかと 思う。そうでなければわざわざ手を出す必要ないので。
(会長)第三の道はありえないか。
(委員)言いたかったが言えなかった部分。それぞれが経営体としてそれぞ れやっていくからには、手を挙げた相手に対して言えないのではないか。それぞれの団体がアプローチしてくれればよいが。
(委員)指定管理者がだめになったらスキー場はだめなのか。
(会長)二者択一か不採択かしかないのか。第三の道を模索するとすれば、 両方とも採択にして、つまり直営という観点で、それぞれが力を貸し てください、市がマネジメントしますということがあるのか。
(委員)直営という道はない。
(会長)採択しなければ直営にせざるを得ないのではないか。廃止という議 論はないのではないか。考え方として継続するという意思のもとに指 定管理者を募集したのであるから。第三の道であれば、両方採択して、
直営の立場でそれぞれの力をお借りしながら市がきちっとやるという のも、その先としてはあり得ないことではない。
(支所長)この先直営に戻って時間的に間に合うかという議論あり。
(会長)時間的に難しいという議論は出てくるかもしれない。
(委員)第三の道については、市がやりますから協力してくれとお願いして、 両方とも拒否されるということもあり得る。
(委員)岳都リゾート開発は指定管理者を取れなかったら解散するとしてい る。
(会長)今までの議論を踏まえて再度決を採りたい。この委員会では、両方 のリスクを踏まえて結論を出さねばならない。事態は深刻だが覚悟の 上でやらざるを得ない。付帯意見をつけてどちらかを選ぶか、それと
も、二つとも不採択にして、いいものだけ残して直営でやっていくか。 採決を採るが、付帯意見でこれだけの議論があったことを当事者に よく説明してもらいたい。採決の前に何かあるか。
(委員)初年度の委託費約、2200万はいつ支払いになるのか。 (
事務局)通常は2ヶ月に1回又は毎月という形が多い。
(委員)そうするとスポーツサポート協会は当初1,000万しか資金を持ってい ないが、委託料により運営していくことも可能ということ。
(会長)それでは再度確認をしたい。岳都リゾート開発を選択することにつ いてのリスクは、破綻のリスクは少ないかもしれないが、現状とあま り変わらないという点。また手続き的なものを重視するかという点も
ある。スポーツサポート協会についてはひとえに財政的基盤が弱い点、 それからバックの企業の透明性の問題。市の管理でその透明性の問題 が解消できるのか、また財政基盤の補強ができるのかという点。それ
では挙手で最終の決を採りたい。 まずどちらかを選ぶということでよいか。不採択で第三の道を探る と言う方は挙手を。
《不採択》委員1名
それでは、採択するとしたい。では、挙手を。
《岳都リゾート開発》4名 …会長、委員3名
《スポーツサポート協会》4名 …委員4名
(委員)こういった場合手続き上はどうなっているか。
(事務局)ルール上は「手続き条例」第12条で、可否同数のときは、議長が 決するところによるとしている。
(会長)それでは非常に重い選択を強いられているが、ルールに従って決め たい。私には税金を投入する受け皿としてスポーツサポート協会でよ いのかという疑問がどうしてもある。バックの透明性についても若干
疑念がある。地元の岳都リゾート開発を選択し、新鮮味にかける点に ついては、市が管理の中で誘導するなり支援するなりしていく方法が 一番リスクが少ないと考える。会長としてはそのように決めたい。
ただし委員から出た意見は貴重である。松本市にとって、メッセー ジを発していくということは大事であり、新しい担い手にもそのメッ セージを担ってもらいたいという働きかけを、市が管理者の責任とし
て行っていって欲しい。協働に基づく野麦峠スキー場の発展について、 新しい担い手に期待したい。 今日嬉しかったのは、野麦峠があれほど可能性があると思っていな
かったので、第一線の人が素晴らしいスキー場であるということを評 価していると知ったこと。これは副産物であったし、貴重な情報でも ある。ぜひともじり貧になる経営ではなく、前向きに取り組んで野麦
峠スキー場を発展させて欲しい。その辺の、かなり激しいやり取りを 通じて岳都リゾート開発になってということきちっと伝えて欲しい。 またぜひとも協働ということも忘れずに展開してもらいたい。
やや新鮮味にかける提案だという意見が多かったこと、最終的にス ポーツサポート協会は採択されなかったが、新しい視点については岳都リゾート開発も学ぶべき点が多い。またこの後、岳都リゾート開発
がなんらかの形でスポーツサポート協会にお願いしたということにな れば、先程の第三の道に近いものがあるので、是非模索していただき たい。そういう付帯意見をつけてもらいたい。
(委員)今日の団体の説明の中で、必要書類の中で団体の収支の書類等、団体自身が出さなくていいと思っていたということあったので、次回以 降徹底をお願いしたい。
《審議終了》
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