4月25日(木) その2
「霜というより、凍みだ。」「2円でも、3円でも、いくらでもいい、補助を。」
午後、波田地区のスイカ畑の現場を見に行ってきた。
「霜害というより、凍害だ。」
22日(月)の朝、深夜2時半に畑に行ったが、前日の雪で濡れていた地面が凍っていた。
こんなことは、初めてのこと。
家は、苗代だけでも、一回100万円はかかる。「一本当たり、2円でも3円でもいい。いくらでもいい、ぜひ補助を実現してほしい。」
と語られた後、
根本的には、農業への補助制度が日本は足りなすぎる。
今朝の新聞に、安倍首相が「農家の所得を倍化する」なんて言って、TPPに参加するなんて言っているが、とんでもない。
このままでは、後継者が育たない。 と言われた。
写真は、黒く枯れた苗と植え直された苗。

途中、和田地区でスイカの栽培をしている農家の方からもお話を伺うことができた。
波田と和田は、水路を境に分かれている。
「家の方は、おかげさまで、被害がほとんどなかった。」と 2本黒くなったものを見せていただいたが、ビニールテント(正確には、和田地区は、ビニールではなく、クリンテートを使う)の上に、写真のように、稲わらの束を重ねておいて助かったといわれた。
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波田の方は、こんなこともお話ししてくれた。
波田では、「一番手」から「4番手」までは、ビニールテントを使う。
今回、うちは、「4番手」がほとんど全滅だった。
「5番手」以降のテントの材料は、「クリンテート」に切り替え、最後の方は、「ノウビ」という材料でテントを張る。
「ビニール」は、「クリンテート」に比べ、値段が高い割に、使用可能期間は、逆に短い。
でも、波田のスイカは、作り方が違う。
このテントは、保温だけの役割ではない。 それは交配のため。
雨が降ってもこの中で交配ができるようにするため。花は1日しか咲かない。1日咲いてあとは5日後でなければ咲かない。 いい芽を4本選び、2果取り。 いいもの大きいものをとるためやる。1果につき、葉っぱ20枚以上につける。
梅雨の時期、雨が降ると受粉しないから、テントは早い時期は霜よけだが、交配のためにある。
「波田のスイカは、必ず受粉させる。その日に日付の印をつけて、順番に受粉させるので当たり外れがない。全国の他の産地のように、できたものの中からいいものを選んで売るのと、そうではなくて確実にいいものを作って売る。そこが、他の地域と波田のスイカとの一番の違いです。」
スイカにかける苦労には自信と誇りといえるものを感じることができるお話だった。
余談だが、「下原のスイカ」を、この方は、「しもっぱら」ではなく、「しもはら」と発音していた。
最後に、とにかく「補助を申請していただくだけでもいい。ぜひお願いします。」 と重ねてお話しされた。
明日は、改めて、松本市に申し入れを行いたい。
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