昨年の11月議会で行なった質問  (2回目の一部です)

 

  私は、「のど元過ぎれば暑さを忘れる」という言葉があるわけですけれども、明らかにこの間の、あれだけ阪神・淡路大震災で、この消防力の問題が重大な全国的な問題となって、それからどうなったかと。
  2000年に、先ほど申し上げた実際に必要台数を少なくしても構いませんよという見直しがされ、さらにことしの6月にそういう同じ趣旨の見直しがされて、結果として、松本市は消防署関連の台数もふえていないにもかかわらず、その当時と変わっていないにもかかわらず100%になったということが、全国的に共通した問題としてあるわけです。
  それで、私は、まず、こういう事実が十分に圏域住民の皆さんに知らされていない、このことがまず大きな問題だというふうに思います。今回、とりわけ、消防職員にかかわる人的配置の問題について、その後どんなことが今行われているかと。
  1つは、その阪神・淡路大震災のこれも教訓から出てきたこととして、先ほども出ておりましたが、応援を全国的にももらって対応しなければならない場合の措置として、特別救急隊の編成ということが出てまいりました。
  これは、両面あります。
  確かに、そういう機動的な対応として、全国的にともに力を合わせて救援・救急活動を行うという点ではプラスの側面ですが、いわば現状の消防力の不足をこういう形で補う、結果的にその問題点を見えなくさそういう役割も果たしてきたことが事実だと思います。
  2つ目の問題は、ここに来て私も初めて聞いたんですが、指揮隊の配置ということも新たに全国の消防局の現場に求められているものです。
  どういうことかというと、この間、火災の規模が大規模になるなどによって、現場で非常に消防隊員が危険な目に遭う。
  中には、殉職というか、火災で亡くなるという方も生まれる中で、そういう事態を打開する一つの方法として指揮系統、指揮車ですか、車ですね、そこに部隊を改めて配置するという形で、一見そうした事態に対する対応として、積極面があるこの指揮隊という配置なんですが、実際には増員することなく、別のいわば消防ポンプ車の乗員と入れ替えの形で、この指揮隊をつくっているということもお聞きしております。
  結果的にどうなるかと。場合によっては、初動の上で全体の人員が変わっていないにもかかわらず、こうした重要な、しかも重い任務を背負わされるような指揮隊をつくり、一方でほかの事態に対応している人たちは別の任務に入っているわけですから、初動の段階で手おくれになる危険もあるんだということを指る魑係者の方もいらっしゃいます。
  いずれにしても、この間、特別救助隊とか、この指揮隊という形の配置で、いわば、繰り返しになりますが、カモフラージュをして、今の消防力の現状を今のままで構わない、何とかいろいろな機器の性能の向上等もあるということも手伝つ.て、やってきていると。
  この辺も、私は圏域住民にこういう事態が知らされていない、非常に問題だというふうに思うんです。
  こういう事態を実際に消防業務に携わっている職員の皆さんがどういうふうにその現場で受けとめているか、どういう問題が実際に生まれているのかということも、実は私たちに余り伝わってきていない。