2010年5月10日

  松本市長 菅谷 昭 様

国保税の2年連続の値上げをやめること求める申し入れ

                   
松本市議会 日本共産党・しがの風 


 日頃から、市民の命と健康を守る施策での尽力に、心から敬意を表します。

 さて、昨年、5.79%の値上げがされたばかりの国保税が、「赤字の見通し」となり、今年、連続的に値上げがされようとしていることに、強い危惧を感じます。
  去る2月議会での答弁にあったように、その赤字分を全額保険税で賄おうとすれば、「14.4%」の値上げという、これまでの値上げ幅の中でも最大、結果として県下19市の中で一番高くなる可能性があるという内容です。
  松本市の国保税は、菅谷市政になってから、昨年3回目の値上げがされ、もし仮に今年も値上げとなれば、2年連続4回目の値上げとなります。
  しかも、高齢者にとっては、税制の改悪もあって、実にこの7年間、実質6回、5年連続の値上げとなります。
  昨年、介護保険の値下げが行われましたが、もし値上げとなれば、せっかくわずかですが負担は軽減されても、それもすぐに帳消しとなる内容です。
 
 平成16年の際もその値上げは唐突でした。
  菅谷市長就任後、突如国保会計の大幅赤字が発覚、それまで一般会計からはいわゆるルール分だけの繰り入れでしたが、松本市政史上初めて毎年約5億円、3年間合計約15億円を超える繰り入れが行われ、その結果24%の値上げを約半分の13.67%に抑えた経過があります。
  当時「もっと早くから手当てができなかったかという思いがある。」との市長発言がありましたが、一般会計からの繰り入れを早くから行っていれば、こうした事態は避けられたとのこうしたコメントは実に印象的でした。
  この間、値上げのたびにその幅を約半分に抑えるだけの一般会計からの繰り入れにとどまるという傾向があり、結果として値上げが繰り返されてきました。
  その結果、6年間で3回の値上げ幅は、合計で、約20%という値上げとなってきました。 
  仮に、今回も一般会計からの繰り入れがあったにしても、「14.4%」の半分にとどまるのではないかの懸念がありますが、そうなれば、実にこの7年間で約30%の大幅値上げということになります。

 これ以上の値上げは、市民の命と健康、くらしの基盤をも脅かしかねません。
 
  国保税が高くなった根本的な原因は、国が国庫負担金を大幅削減したことにあることは明白ですが、だからといって市民の日々の生活はその解決を待つまで時間がありません。

  命と健康を守る上で、基金の活用と赤字分を解消するだけの一般会計からの繰り入れで、これ以上の値上げを行わないよう強く要望します。

 以上、申し入れを行います。