格差社会に対する認識    菅谷市長答弁

 格差社会につきましては、本年6月議会、9月議会でも申しあげてまいりましたが、様々な領域における格差そのものは、一つの原因に起因しているものではなく、また国の政策との因果関係も必ずしも明確とはいえません。
  洋の東西や国家形態のいかんを問わず、格差は存在します。
  その意味でたとえば、 経済状況が主因をなす経済的格差であれば、景気回復により解消する部分があるかと思います。
  一方、法改正等により生じた市民負担の増加が誘引となる制度的格差は、景気回復だけでは改善しないことも事実だと認識しております。
  私は松本市政をあずからせてもらって以来、常々、量から質への時代に向かう転換期において、市民一人ひとりの生活と健康の質の向上をめざすまちづくりに取り組むと申しあげております。
  このためには、市民一人ひとりの生活を大事にすることが極めて重要であり、そうすることが、結果的に経済至上主義や拝金主義により発生したモノ優先社会に象徴される格差社会を払拭させうるものと考えます。
  この観点で申しますと、一生懸命生きている人々の努力が報われ、たとえ社会的に弱い立場に置かれた場合であっても、安心して暮らせるような市政運営、それは私の基本姿勢であります3Kプランにもつながるものと認識しております。
 とはいえ、提案説明でも申しあげましたように、財源確保が困難な中、社会保障費が義務的に増加する状況であり、市民の皆様の要請にすべて答えていくことは困難であります。
  従いまして、選択と集中による徹底した行財政改革や自助努力、さらに市民の皆様と一層の協働を図り、今後も、誰もが安心して暮らせるまちづくりを引き続き進めてまいりたいと考えております。