日本の政治のけん引役に
                                   映画監督降旗康男さん

 

 今度の総選挙で、自公政権が崩壊するのはほぼ確実でしょう。そのときにすぐ政権与党になるということはないにしても、共産党には、政権を握る政党、日本の政治をけん引する政党への出発点であってほしいと思いますね。  国民は、長く続いた自民党政権が音を立てて崩れていくのを見たいというだけじゃないのだと思います。自らがその舞台に立ちたい、自らの手で歴史を転換したいと思っているのではないでしょうか。 最近の選挙の投票率の上昇はそれを物語っているように見えます。  
  こうした高まった政治への関心を、民主党にも一遍やらしてみたらとか、民主党になったら今よりはましになるだろうとか、そういうところでとどまらせてはもったいないんじゃないでしょうか。  
  そうならないためには、共産党の共産党であるゆえんを率直簡明に掲げることです。 そうすることで自民党一党支配体制が崩壊するということにとどまらず、そのあとどこへ進むべきかの選択肢を国民の前に示すことができるんじゃないかと思います。  
  共産党は、数のうえではかなわなくても、政見と態度によって悪政に立ちはだかってきました。  不況、そしてリストラが横行する時代に、共産党が伸びなければおかしいのです。中途半端ではなく伸びてほしい。この40日間が勝負です。
  奮闘を期待しています。

 ふるはた・やすお=監督作に、高倉健主演の「鉄道員(ぽっぽや)」「ホタル」「単騎、千里を走る。」(=チャン・イーモウと共同監督)、妻夫木聴主演の「憑神(つきがみ)」など