議長選挙にあたっての所信表明      2013年5月8日

  日本共産党の池田国昭です。どうかよろしくお願いいたします。
  議長選挙に立候補するに当たり、所信を述べさせていただきたいと思います。

  議会運営で、重要な役割と権限を持つ議長として、公平、公正、民主的な運営に努めることをまず大前提としたいと思います。
  そのうえで、議員にとって議会における自由な発言は、もっとも重要で何ものにも代えがたいものです。
  議員は、質問、質疑、委員会審査等での発言を持って、市民の皆さんの声を代表、代弁し、松本市の意思決定への参加、市長提出議案の審議と態度の表明、議案を発案、政策提言等を行います。
  これこそが議員に求められる使命であり役割です。
  そうした意味で、まず、とりわけ本会議における一般質問は議員にとって最重要活動の一つです。
  よってその発言時間は、充分な質問・論議をするに足るだけの最低限の時間の確保と保障が必要です。
  すべての議員がこの活動に専念できる議会運営に力を尽くしたいと思います。
  また、議案質疑や議案に対する討論・意見表明など時間制限のない発言の場においては、予断と偏見を持って、また単なる時間の経過によって、その発言を中途で遮るようなことはすべきでなく、最後までその発言を保障することが求められ、そのことに努めたいと思います。
  委員会等での発言を保障する議員の委員会等への配属については、会派割り当てを原則としつつも、少数会派と無所属議員の人数に応じての十分な配慮を行うことが重要です。  
 「言論の府」としての松本市議会のこれまでの歴史と伝統を汚すことなく、何よりも「議員間の自由な討議」を保障することにこそ、求められる議会の活性化と使命があることを肝に銘じ、その議会の代表する者として、矜持と謙遜の立場で議会運営に臨みたいと思います。

  次に、そもそも、「独任制」といわれる市長と違い、議会は、思想、信条、政策において、さまざまな立場を持っている議員の集まりです。
  そうした議員間に、多様な意見や主張に違いがあるのはある意味当然のことであり、それはより多くの市民の声を代表する議員の集りである議会として、「独任制」と比べ、より民意を正しく反映する意味の優位性があります。
  そうした意味では、まずは、共に選挙で正当に選出された議員同士、お互いを最大限に尊重しあうことが何よりも必要です。   
  その上で、条例、予算など市長提案の議案への態度表明、結論付けなど、理事者との関係で議会として果たさなければならない役割の執行上での「多数決」を除き、議会としての「政策提言」、議会運営上のことなどの場合には、「全会一致」を旨とする運営に努めことは当然ですが、どうしても一致できない場合、それを「多数決」で決めることは行うべきではありません。
  決めなくていいものまで、しかも意見が分かれているものを「多数決」で決め、「全会一致」でないものを議会の名において、議員を拘束するようなことがあってはならないと思います。   

  この間進めてきた議会基本条例に基づいた議会改革については、これまでの改革到達点を改めて確認、検証しながら、その上で一致点、改善点を探り発展させながら、さらに新たな課題にも挑戦することで頑張りたいと思います。

  以上申し上げて、私の所信の表明とさせていただきます。 どうかよろしくお願い致します。


   (以下は、時間がなく発言できなかった原稿部分です。)

  最後に、重ねて申し上げます。 市民の皆さんのくらし、福祉をどうするか、一歩でも二歩でも、市民の皆さんの苦難を軽減する。私たち日本共産党はそのことを一番の原点に据えて、地方自治体での政治において、市民のみなさんの願いを反映させ、実現していくこれを信条としてきました。
  この点では、すべての議員の皆さんと、思いが重なるものと確信します。
  そうした意味で、科学的、理論的立場で大いに意見を交わし、議論し、問題解決策の模索を十二分に行うことができる議会運営に、力を尽くすことをお約束し、所信の表明と致します。
  どうかよろしく、お願い致します。