2007年6月13日   

 松本市 市長           菅谷昭様
 松本市教育委員会 教育長   伊藤光様                                                                                                       

“靖国DVD”「誇り」に関する申し入れ  

 日本の侵略戦争を「自衛・アジア開放のための戦争」だったと肯定・美化するアニメーションDVDを教材とした教育事業が、文部科学省の研究委託事業に採用され、全国で実行されようとしています。
  問題の教材は日本青年会議所が作成した「誇り」と題するDVDで、全国の学校でDVDを使った教育事業を行おうとしており、すでに全国の学校など93箇所で実施または予定されています。
  このDVDは日本の侵略戦争を「大東亜戦争」と呼び、登場人物の青年が「愛する自分の国を守りたい、(戦争は)自衛のためだった」と教えています。  
  日本の植民地支配については、「従軍慰安婦」や強制連行をはじめ侵略・加害の歴史には触れていません。
  戦後日本の国際社会復帰の原点と戦争の痛苦の反省から生まれた日本国憲法の精神を否定するもので、過去の戦争への反省とお詫びを述べた91年の「村山談話」に反するものであることは明らかです。
  国会での日本共産党の追及に伊吹文明文部科学相は採用した責任には触れなかったものの「私が校長なら使わない」と答えました。  
  子どもたちに誤った歴史観を教えるこの教材が作られたことに強く抗議するとともに、松本市と市教委に以下のことを強く要請します。

 @ “靖国DVD”「誇り」を市内の学校現場に持ち込まないよう徹底すること。
 A 同趣旨の講演会などについて市として後援、協賛、協力などを行わないこと。
 B 「新教育システム開発プログラム」への採択を撤回するよう、文部科学省に申し入れること。

 以上、強く要望するものです。                                  

日本共産党・しがの風              
池田 国昭          
   両角 友成          
倉橋 芳和          
   南山 国彦          
   犬飼 明美          
   澤田佐久子