議員協議会での菅谷市長の冒頭挨拶    (06.4.24)  
                            
 
まず始めに、4月12日並びに本日の2日間にわたってご熱心にご論議いただき誠に心から感謝申し上げます。
  さて、4月12日の議員協議会の冒頭に申し上げましたとおり、私といたしましては「この直結道路」につきましては、熟慮に熟慮を重ねた上で、苦渋極まる末の選択として断念することとさせていただき、重大な決意を持って自らの心情も吐露しつつ、議員協議会にお諮り申し上げたところであります。
 私のこの判断について、議員の皆様から様々なご意見をいただきましたが、この判断に至る事実経過につきまして、改めて紐解いて申し上げさせていただきます。
  まず、「この直結道路」について合併後間もない段階で早々に具体的な議論になった背景につきましては、合併直後に四賀地区から早期に道路建設に着手すべきであるとして、平成17年6月補正予算に建設調査費を計上するよう強い要請があったところに端を発しております。
  そこで、私と致しましては「この直結道路」に係る大型公共事業につきましては、合併前から市民の関心が深く、行政が一方的に判断を下すのではなく、市民の合意形成が不可欠であると考え、併せて、両市村の合併協議会において既に了承された「新市建設計画の具体的事業の基本方針」に則り、意向調査を進めるための「事務費50万円」を、昨年の6月議会でお認めいただきました。
  次いで、9月議会において、「市民アンケート調査に要する経費など981万円」につきましてもお認めいただきました。
  その後、第三者機関としての「意向調査確認研究会」の委員の皆様には、実に10回にわたりご熱心にご論議いただき、この間市民に対して意向確認のための「プロセスについて意見を伺う会」を開催するなど、慎重に取り組まれました。
  特に、建設要望の強い四賀地区では、四賀ピナスホールにおいて直結道路に対する意見や考え方をお伺いするため意見交換会を開催するなど、調査方法においても民意の反映に務めるなど、落ち度のなきよう、細心にわたる配慮がなされたものと確信をいたしております。
  こうした意向確認調査が進む中で、ご承知のとおり、私は議会の皆様に対し、意向確認研究会の集約結果を参考にし、できるだけ早い段階で、一定の方針を示し、議会へご相談させていただく、と明確に申し上げてまいりました。
  そして、去る3月23日、第10回の意向確認研究会において、最終集約がなされ、同日報告書の提出を受け、この報告を参考に、市長として最終判断をさせていただいたところであります。
  以上のように、意向確認調査は、公平、中立の立場で行われたものであり、手続き的には、その都度、議会担当委員会にもご相談申し上げ、それぞれについて議員各位のご理解のもとに一つ一つ手順を踏んで、私どもは真摯に取り組くんで参りましたことを是非ともご理解いただきたいと思います。
  こうした経過を踏まえて集約された意向確認調査を参考にしながらも、私自らが、直結道路の必要性、妥当性、有効性、緊急性、優先性などの観点、ならびに新松本市全体を基盤としたさまざまな角度から、総合的に検討した結果、決断したわけでございまして、こうした重い決断をさせていただいた以上、私の責任において、四賀地区の皆様にご理解いただくよう、今後誠心誠意努力して参る所存であります。
  なお、意向確認研究会から様々な代替案が提案されておりますが、今回議会にお諮りしております方針は、代替案と抱き合わせでご提案しているわけではありませんので、まず基本方針について議会でご理解をいただきましたら、代替案について議会ともご相談申し上げ、具体化させて参ります。
  最後に、直結道路に託されている思いは、生命の危機管理にあることを考えますと、然るべき結論を可及的速やかにご決定いただき、それに添って取り組むことこそ今私ども松本市政に求められている喫緊の課題であると判断し、私と致しましては不退転の決意をもって、議会にお諮りしておりますので、議員各位の深いご理解を賜りますよう切にお願い申し上げます。