1回目)
◆34番(木下文武君) 〔登壇〕
市政クラブを代表いたしまして市政一般に対する質問をいたします。
まず、市長の政治姿勢についてであります。
市長の市政の評価について。
有賀市長におきましては今年は任期の仕上げの年でありますが、これまでの市政運営に対する率直な自己評価と今後の市政執行に当たっての理念をお伺いをいたします。
2点に、市長は常日ごろ精力的にきめ細かく市民と接しているが、率直な感想はいかがですか。また、そこで得た意見はどのように市政に反映させているか、お伺いをいたします。
一部市民の声として、積極的で即断、即決型の市長の行動スタイルは頼もしいと評価する声があります。また一方、一部市民の声として、市長は動き過ぎではないか、静かに市長室に落ちついて、市政執行を思索する時間を持ってもらいたいものであるとの声も聞くが、市長の所信を承りたいと思います。
私も、このたびの阪神大震災における救援対策に見られるように、また 254道路の水汲地籍の問題点、追分交差点の懸案問題に直接関係者を訪問して解決したこと、カトマンズに同行してみて、我々が休養している間にもネパールの首相と対談して姉妹都市の親善交流の実を上げたこと等、動の市長の姿勢は評価をいたします。
しかし、市財政も極めて厳しくなる折であり、また懸案問題も山積みしている今日、市長室にどっしり腰を据えて部課長のレクチャーに耳を傾け、対応策を思索する静なる市長の姿勢を持つべきではないかと思いますが、いかがですか。
要するに、静と動とバランスのとれた市長像を待望するものでありますがいかがですか、市長の所信を承りたいと存じます。
次に、行政改革について。
担当委員会において1年間論議をしてきたところであります。1点市長に指摘をしておきたいと思います。
市長は行政改革について、たびたび不退転の決意をもって推進すると決意表明をしてこられたところでありますが、平成7年度予算にも数値として成果が出てきていないことは、まことにもって遺憾と言わざるを得ないところであります。
財政見通しの項でも申し上げますが、財政事情は極めて厳しい状況にあり、平成7年度当初予算によると、市債は平成6年度と比較して63.4%の増と近年に見られない大幅な伸びを示しており、今後、公債費比率が高まり、財政硬直化が懸念されるところであります。
また、重点課題は山積しており、加えて今後、国・県の事務が市町村に移管されるなど地方分権が進み、市の行う業務の増加が予想されるとともに、行政の執行体制の基盤強化が重要となってくると思うのであります。
このような条件のもとで諸課題に対応して責任ある行政を執行し、市民のニーズにこたえていくためには、簡素効率的な体制の確立が必要であると考えます。
勇退していく議員の一人として百年の大計に立ち、子々孫々、愛する松本市の将来のために勇断をもって行政改革を推進すべしと申し上げたい。市長の所信を承りたいと思います。
なお、市長は不退転の決意を表明したからには、もう少しシビアな決断をすべきではないかとつけ加えておきます。
次に、第6次基本計画について。
市長は、第6次基本計画で初めてご自身の考えを計画づくりに反映できると思いますが、いかなる点に重点を置く所存であるか、所信を承りたいと思います。
次に、新市庁舎建設について。
第5次基本計画でも新市庁舎の検討が掲げられているが、これまでどのような検討がなされてきたか、お伺いをいたします。
新市庁舎検討委員会を設置し、30万都市構想の一環として、将来展望として建設の第一歩を踏み出す考えはないか、お伺いをいたします。ただし建設時期については至近な時期を言うのではないことを申し添えておきます。
次に、職員人事について。
抜擢人事を断行せよというのが趣旨でございます。抜擢人事を断行して、若くても有能な意欲あふれる職員を登用して活性化を図り、適材適所に配置して大型事業の推進をすべきと思いますがいかがですか、市長の所信を承りたいと思います。
私は、かつて監査委員の職にあった当時のことを思い起こしてみますと、監査委員は年2回、2カ年で4回、課長、係長と面談する機会があるわけであります。
その際、質問に対しては簡明にして的確な答弁をし、なお所管事項については適切なる所信を持っている幾人かの係長がおりましたが、面談が終わって監査事務局長に、あの係長はそろそろ課長になれますかねと尋ねますと、監査事務局長は、年次からいって、まだ相当間がありますねという答えを聞いたことがありました。余りにも年功序列主義に徹し過ぎてはいないか、この点いかがですか、お伺いをいたします。
次に、監査制度の充実について。
監査委員は従来、財務監査が主でありましたが、平成3年地方自治法の改正により、行政監査を行うことができるようになったことはご承知のとおりであります。県下でも長野市、岡谷市では常勤監査委員を選任していると聞いております。
また、人口25万人以下の都市においても常勤監査委員を置く都市が多くなっていると聞いております。監査委員には市政精通者を選任するとともに、財務監査のみならず行政監査を実施することができる体制を整えるべきと考えますが、いかがでしょうか。
また、そのためには監査事務局長には参事級を配置すべきと考えますがいかがですか、お伺いをいたします。
次に、財政見通しについて。
平成7年度予算につきましては、財源確保に苦心しながらも積極的予算を編成したことについては評価をいたします。反面、公債費比率は平成5年、11.9%、平成6年、12%、平成7年は13%と上昇が予想されますが、まだ危険水位を超していないと言いながらも危惧を感ずるところであります。
景気の見通しについては、年頭には大企業においては回復の兆しありと日銀総裁、経済界首脳は発言しておりましたが、阪神地震災害以後トーンダウンしてきた感もあり、松本市内中小企業者には、いまだ景気回復の実感は肌に感じない現状にあります。
さすれば法人税の伸びは見込まれないと思うのであります。また、大型事業の懸案課題は山積しております。焼却プラント建設及び関連施設整備事業、美術館建設、城山病院跡地利用ヘルスケア複合型施設整備、中央西土地区画整理事業及び中央西13、14地区の公共ビル建設、内環状線北松本の立体交差等の資金需要だけでも、私の試算、積算では
600億円余になると思うのであります。
また、現在俎上に上がっている事業費を加えますと、総事業費は 900億円を超えるのではないかと思うのであります。前段申し述べた大型事業は、今年から5カ年ぐらいに完結すべき事業であるといたしますと、公債費比率は危険水位を超す状態になるのではないかと思うわけであります。
そこで、財政の見通しと公債費比率を抑えて、これら大型事業を完結させる方策についてお伺いをいたします。
次に、防災計画の見直しについて。
全国各自治体において阪神地震災害にかんがみ、防災計画の見直しに着手しており、松本市においても防災会議を開き、同様な営みをされたことは時宜を得たものと思います。
そこで提言をいたしたい。
私は現在、長野オリンピック冬季競技大会組織委員会医事衛生専門委員に委嘱され勤めておりますが、先ごろの専門部会において、競技会の際けが人等の緊急搬送も主催地の責任であるとのことで、この対応策の論議があり、山ノ内町、白馬村等の競技地から病院まで救急車で患者を搬送するには相当な時間を要することになるので、ヘリコプターを使用することが最適であるとの結論に達しました。
そこで、日赤長野病院、信大附属病院にヘリポートを設置することを要請することになりました。
今後、県においてこの対応策が打ち出されると思いますが、委員である信大教授も同意見でありましたので、松本市においても信大病院と協議し、駐車場を立体化して屋上にヘリポートを設置することを推進することは、松本市の防災計画の見直しの一環にもなり、非常事態の際役立つことであると考え提言いたしますが、いかがですか。
また、信大附属病院の駐車場を立体化して増駐車できることは、拡大関連して考えまするならば、信大病院の教授診察日に旭町から東町まで続く交通渋滞解消につながると思いますがいかがですか、所信を承りたいと思います。
次に、教育行政について。
1、義務教育について。
1点として、要点は義務教育を大切にしてもらいたいということであります。
義務教育につきましては教育委員長、教育長はその道の権威者でありまして、義務教育の内容について釈迦に説法のような論議をする考えはありません。義務教育は国の礎であると思います。
行政視察、姉妹都市親善訪問、またプライベートの海外旅行で欧州諸国、アメリカ、カナダ、東南アジア諸国を訪問してみまして感じましたことは、義務教育の徹底している国と徹底していない国とでは、その国の繁栄の度合いの差を実感しているところであります。
特に東南アジア諸国においては、その差を顕著に感ずるところでありまして、義務教育の大切さを痛感する次第であります。
また、義務教育を大切にする立場から、立派な義務教育ができるための環境整備は行政の責任であると思うのであります。
市長、財政部長に要請したいことは、義務教育は大切にしなければならないという認識のもとに、財政事情厳しい現況でありますが、義務教育の施設、環境、教材等には特段の配慮を願いたいと思うのであります。
次に、教育委員長、教育長に要望することが2点あります。
1点は、教育現場の教師に対し、自信を喪失しないこと、児童・生徒と積極的に対話すること、この2つのことについて校長会、教頭会等で訓示したことで事足りるとせず、現場に足を運んで教育現場教師全員に徹底を期していただきたい。
2点は、PTAに対して家庭教育が責任を持つべき問題を、例えばしつけの問題等、学校教育にゆだねることでなく、家庭教育の分担すべきことは、きちんと家庭教育で分担してもらうことを強く要請し、理解を求め、実行できる営みをぜひしてもらいたいと思うのであります。それぞれの所信を承りたいと思います。
次に、通告いたしてあります給食問題について、3点に分けてお尋ねをいたしたい。
まず、訂正を求めます。
去る9月定例会において、給食問題についての倉橋議員の質問に、教育次長は答弁していわく、「教育委員会といたしましては、学校給食センターの適正配置計画につきまして、議会でご了承いただきました市の考え方に沿いまして」云々と答弁しております。
議会の了承を得たという文言は、本会議で議決されたこと、議員協議会において集約了承されたことについては議会の了承を得たと言うが、議会委員会、しかも協議会で了承されたことを議会の了承を得たとは言わない。
委員会の委員である議員以外の議員は詳細を知らないことであります。
9月定例会議事録 122ページの下段のところを調べて間違いは訂正を求めます。
私は答弁直後に間違いを教育長に指摘しましたが、訂正が今日までないので、この際訂正を求めます。このような大切な問題を議会の了承を得たなどと自己解釈して進めることは、まことに遺憾であることを指摘をしておきます。
次に、私の備忘録メモを開いてお尋ねをいたしたい。
この備忘録については、松本市の議員になってから今日まで本会議、議員協議会、委員会等における問題点を各課ごとに記録メモしたものであります。
この備忘録につきましては、かつて小松総務部長と懇談をしていた際、部長から、その備忘録は捨ててくれないかという話がございまして、その理由は、いつ、どこで、どういう話、答弁があった等を一々覚えていられたでは、理事者サイドからすれば窒息してしまうという話がございまして、それもそうだということで、冊を改めたわけでございますが、そのメモの中にこんなことがございます。
昭和59年2月6日全協。主題、女鳥羽中学校改築第3工事に伴う給食室の取り扱いについて。
要点、説明者、小平教育次長、学校給食について、中学校は女鳥羽中学、小学校は本郷小学校2校を比較検討校といたしたい。質問に答えて中島教育長より答弁あり。
センター方式と自校給食方式には一長一短がある。現在、松本市においてはセンター方式をとっている。センター方式を原則としながらも、センター方式、自校方式の両者を十分検討し、その結果を議会に諮らなければならない時期があると思う。
矢崎議長より集約了承されたり。主な意見、松下高三郎議員、今、故人になられた議員ですが、今まで自校給食にしてほしいという意見が出ている背景には、教育的観点として文部省が取り上げた経過もある。比較検討する際には、その辺も材料にしていただきたい。
このことについては1月23日、教育民生委員会に諮られた由、議員協議会において小原議員より、比較検討するには議会論議の中でも必要であるとの意見ありたる由。
こんな記録がありますが、文言の違いはあっても趣旨、要点は違っていないと思います。
当時のことは教育委員会においても記録資料はあるはずですから調査をされたい。前段申し述べた中島教育長の発言経緯もあり、このような案件については慣行手法として議員協議会に諮られるべき問題であると思うが、教育委員会の見解を求めたい。
先年、予算説明会の際に給食センター所長が、2カ所案、3カ所案を出したり引っ込めたりした経過以後のことは、教育民生委員会所属議員以外の議員は知らないことであります。
しかしながら私は、年度末も押し迫った今日であり、議員各位も気ぜわしいこのごろでもあります。私自身も勇退する議員であることから、今期議会において議員協議会を開けとは言わない。新年度、新しく議会が構成された後、議員協議会を開き、比較検討内容結果を整理整頓して発表し、さきに述べたこととともに協議会に諮るべきであると申し上げておきたい。
この点については教育委員会としてはいかがですか。
3点として、最後に、学校給食について私案を提言いたしたい。
学校給食を抜本的に見直し、市内小・中学校35校全校を自校給食にすべしという案であります。
このことを申し述べるに当たって、私は女鳥羽中学校、本郷小学校の自校給食を守るなどという狭い了見で言うのではありません。
何とぞこの点をご理解願って、耳を傾けてお聞き願いたいと思います。
学校給食は自校給食がよいとする意見は市民、父兄の中に相当数現実にある。また、議員の中にも相当数いることもまた事実であります。自校給食の方がよいが、2校だけ自校給食にしておくことは不均衡であり、是正すべきであるという意見もあります。
当然なことであります。
そこで、何ゆえセンター方式を進めるかというと、センター方式よりも自校給食方式の方が経費が多くかかること、給食単価が高くなるという既成概念からであると思うのであります。
給食センターの当事者も自校給食の方がよいが、センター方式でいきたいというのは財政的な理由であるとはっきり言う。
既成概念にとらわれ過ぎて、自校給食が安くできないかという創意工夫した検討がなされていないのが現状であります。
そこで、財政的な解明をしてみました。
教育委員会においては給食センター2カ所案の計画をしようとしていると聞きますので、私はセンター方式と自校給食方式を比較検討してみました。
この点で、1つとして建設費、2つとして一般会計経費、3点として人件費の3項目について検討、試算をしてみました。
まず建設費について、センター方式による2カ所の建設費と自校給食方式による33校の給食室建設費を対比、試算検討してみますと、女鳥羽と本郷がありますので35校中33校になるわけです。センター方式については、これは至近の他市の事例から試算をしてみますと、建築費、附帯施設、これはコンテナ車車庫等でありますが、設備費合わせますと34億円弱はかかると思う。自校給食方式は、これは組合立学校の給食室の建築費を参考にしてみますと、建築費、附帯施設は、これは不要になりますから除きまして、設備費を合わせてみますと29億円強になると思います。
このほかに用地費があります。現在のセンターの土地を売却するとしますと2カ所の新しい用地を確保しなければならないことになるわけですが、この用地費は位置が確定しないと用地取得費の試算はできないわけでありますが、建設費の差額プラス用地費の差額を考えますと、自校給食室建設の方がはるかに安くなるということであります。
2点として、一般会計経費を比較してみますと、センター方式では需用費の中の光熱水費は現在より2カ所になれば多少増額になると思う。また委託料、給食運搬委託料等、現在
4,000万円余でございますが、2カ所になれば、これも多少増額になると思う。
自校給食方式では需用費の中の光熱水費は、分散することによりセンター方式より多くかかると思う。
しかし、両者を比較すると、センター方式は自校給食より光熱水費等では安くなるが、委託料が加わるので一般会計経費は、ほぼ同額程度になると思うのであります。
最後に、問題は人件費であります。まず、冒頭にご理解願わなければならないことがあります。我々が家庭料理を語るときに、おふくろの味という言葉が使われ、懐かしがられるわけでありますが、そのゆえんは母親の愛情を味の素にして調理された料理であるということであります。
正規の調理員のつくった給食がうまくて、嘱託調理員、臨時調理員のつくった給食はまずいわけではありません。料理のうまさ、まずさは食べる人の身になって愛情込めて調理されるかされないかの度合いの差であります。
また、私もこのことを稼業としておりますが、料理には原則があります。
温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに供することであります。センター方式から配られる給食は、いかなる説明をいたしましても、この原則には当てはまらないと思うのであります。
そこで人件費について私案ですが、自校給食方式として1校当たり正規の調理員1名、嘱託調理員1名ないし2名、2名にした場合と1名にした場合は試算がまた違ってまいりますが、臨時調理員1名ないし2名、これはそれぞれの学校の生徒数にもよることでございます。という案であります。
現在、センターには正規の調理員92名、事務職員11名、103 名と嘱託調理員8名がおるわけでございますが、センター方式で2カ所案を進めるには相当合理化も進めると思いますが、現在の市の給料表に当てはめて試算すると2億円近い差が出てくるのであります。
次に、栄養士でありますが、1校1人の必要はなく、現行県費栄養士のままとして、統一メニューでブロック担当制として巡回指導すれば可能であります。
両者を比較して建設費、管理運営費ともに自校給食の方が安上がり、財政的に寄与することができると思うのであります。
この案を提案すれば、すぐに現在の調理員を首を切るのかという論が起こると思いますが、センター2カ所案は平成10年を目途としているようでございますので、今後、調理員の欠員補充は逐次嘱託調理員としていく案であります。現在の調理員の中には、定年近い年齢の職員も相当数おりますので可能であると思うのであります。
現在、保育園、幼稚園は自園給食をしているわけであります。義務教育を大切にするという教育的観点からしても、多くの市民、父兄の願望がある自校給食方式にすべきと思うのであります。財政見通しの項でも申し述べたとおり、財政事情極めて厳しい今日でもあり、財政に寄与する案であると思うのであります
また、行政改革の項でも申し述べましたが、事務事業は増加が予想をされる今日でもあり、このような観点からいたしましても、現在センターの事務職員11名は一般行政職場に配置できることであり、現業職員減員は現在、理事者が考えている案と同じであります。
最後に2点申し述べたいが、1点は、私はこの提言を言いっ放しの論として聞かれたでは不本意でありますので、議事録に残る場で発言したわけであります。
ぜひ、この私案をご検討いただきたい。比較検討の部分では、限られた時間でありますので意を尽くせませんでしたが、不審があれば、いつでも説明をいたします。発言については責任を持ちます。
この案について市職労の諸君も、義務教育を大切にするという観点から、また我が子のためという立場から理解を示すと思いますが、万一これも反対と言うならば、私は市民願望の多い自校給食に賛成か、現業調理員の減員反対に賛成か、市民に訴える市民運動に市民の一人として参加をいたします。
結びに、私の私案提言に対して教育委員会として所信あればお答え願いたい。なければ、あえて即答を求めません。
ただし新年度、新しい議会構成がされたならば、前段申し述べたこととともに議員協議会において、この私案をご検討願いたい。
あわせて議員各位、従来の経緯もさることながら、発想の転換をして学校給食を抜本的に見直し、ぜひ自校給食方式を採用することにご理解を願うようお願いをいたしまして、第1回の質問を終わります。
2回目)
◆34番(木下文武君) 〔登壇〕
ただいまの教育次長答弁はわかりにくい。何を言っているのか私、要旨がわからない。 2カ所案についての議会の了承を得たという説明は、どこで了承を得たのかということを言っているのであって、それを教育民生委員協議会で了承を得たものを議会の了承を得たと置きかえているから、このことは間違っていますよという指摘をしているわけなので、明確な答弁を求めます。
3回目)
◆34番(木下文武君) 〔登壇〕
終わりに当たりまして、理事者諸君、特に部課長、係長諸君に申し上げたいと思います。
それは、長いこと議員という立場から理事者諸君の仕事を見てまいりまして感じますことは、前例のあること、予算が計上されていること、そのことに対して対応する十分な時間があることに対しての仕事ぶりは、私は立派であるというように思います。
しかし、今後におきましては不慮の際に対する対応策プラン、いわゆる所管事項に対しては腹案をお持ちいただきたい。
そしてもう1点は、多くの市民願望、那辺にありやを洞察し、市民願望をすくい上げる感性と英知を身につけられまして市長を補佐し、20万市民のための市政執行にご努力をいただきたいと思います。
次に、市長さんに申し上げます。
市長ご就任以来、議員の立場とは言いながら、たびたび辛口な発言をしてまいりましたが、ご寛容をいただきたいと思います。
市長に申し上げたい大事な点は、大切なものは平和であり、とうといものは人の命だということを申し上げたいわけでございます。
私は戦争中、志して海軍の飛行機搭乗員になりました。士官の軍服を着せてもらったことはよいが、非常に過密な、猛烈な訓練、教育を受けました。そのときに我々に対して教官は、おれも死ぬが、飛行機搭乗員であるきさまたちは90%は死ぬと覚悟しろということを教えられました。
しかし、そのときは言葉とだけしか理解ができませんでした。出撃は九州の佐世保でございましたが、飛行機が上空に達し、日本列島が小さくなって緑の国土が見えなくなっていくとき、二度とこの国に帰ってくることはないと、そんな気持ちになりまして、涙がほおを伝わったことを記憶しております。
台湾経由してマニラ戦線に参りまして、目の前で日の丸のついた飛行機が撃墜され、戦友が飛び立ったまま帰ってこないときに、初めて死というものを実感をいたしました。生に対する執着と死の恐怖、そのうちに死というものを戦死という言葉で美化して、おのれに納得させようとする心の葛藤がございました。
転戦してインドネシア・ジャワ島で終戦を迎え、病弱な部下をまず帰し、妻帯者を帰し、学業半ばで予科練に志願してきた部下たちを帰し、最後に昭和22年に帰ってまいりました。
当時は台湾海峡がまだ掃海の済まない当時で、浮遊機雷が浮いておりまして、敷設機雷の海図を持たないオランダの船でございましたので、昼夜見張りをしながら宇品へたどり着いたわけでございますが、そのとき帰り船の中で詠んだ歌がございます。
当時の用語でございますが、
「終戦の 詔勅拝して帰る身の おくれざりしをただ苞にして」
という歌でございますが、これは戦いに敗れ、丸裸で帰ってきたけれども、ひきょう未練なことだけは、おくれをとることだけはしなかったという自分に対する言葉でございます。
戦後、星霜をけみすること50年、今、この平和な国に馬齢を重ねながらも健康で生きていられることをしみじみと味わっているこのごろでございます。
この戦後の考えをかいつまんで申し上げましたことは、市長にぜひ平和と命、これを大切にしていただく認識を深めていただきたいということでございます。
市長さん、平和を守ること、20万市民の生命を守ること、これを市長執行の心の柱としていただきたいと思います。
昨年、松本市の平和記念碑設置検討懇談会の会長を務めさせていただきまして、あがたの森に平和記念碑を建立する答申を市長さんに申し上げましたけれども、この平和記念碑を建設するを機に、市長さん、平和と人の命を大切にする、このことは忘れずに市政を執行していただきたい。
ご健勝で、20万市民のための市政を執行されますよう心からご祈念を申し上げます。
議員各位、私はさわやかに勇退をいたしますが、再選を志す各位には、ご健康で勝利をかち取られ、再びこの議場から松本市発展のためにご活躍くださいますよう心からご祈念を申し上げます。
議員各位、理事者各位、大変お世話になりました。ありがとうございました。
これをもって私の発言を終わります。
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