市川博美氏の政策記者会見 080209
市川博美でございます。どうぞ今後ともお見知りおきをよろしくお願いいたします。
改めまして、皆様お待たせいたしました。申し訳ございません。 今日は私の政策発表会に来ていただきまして、本当にありがとうございます。
1月24日、松本駅に足をつけて、そして帰国報告会の場に、今日おいでいただいている多くの報道関係者の方と初めてお会いしました。あの時は本当に帰国して2日目。松本に着いたばかりでしたので、様々な心の中の政策、言葉がまとまっていない部分がありましたけれども、今日はそれを補えるように参りました。ただなんとも時間がありませんでしたので、この間できるだけ多くの方々とお会いして、ミニ集会も毎日のように、むしろ毎日見に集会に出させていただいて、そこに住む方たち、課題を抱えている方たちの直接的な声を聞かせていただきました。また課題をいただいた次の日には、課題に関係する専門的な分野の方たちにもご相談させていただきながら、今日の政策発表会にこぎつけました。
今朝方まで政策の言葉遣いを打ち込んでいましたので、やや疲れた顔かもしれませんけれども、24日にお会いしたときよりは少し元気になっています。毎日毎日、松本市民の方とお会いしてお話を伺うたびに、私は自分が市長としてできるという確信を毎日毎日大きく、そして確実なものになっていく時間を感じています。
では政策等具体的な事に入らさせていただきます。 お手元の資料をご覧ください。今日6時半からこの勤労者福祉センターで行う市民の方たちに行いますトークショーで配らさせていただくものです。
私のイメージカラーは黄色、紺です。黄色を基調にします。黄色もレモンイエローとバナナイエローがあるようですが、私はバナナイエロー。黄色というのは幸せを運ぶ、幸運の色、元気が出る色とされています。日本でも黄色を元気の色として使う方が多いですが、私がここへ戻ってくる途中、市長に立候補するかどうか迷っていたときにも、ペルーで迎えた新年の場でペルーの人たちが黄色で新年を祝っていました。これから私はこの黄色をもとに、松本市の子供たち、大人たち、すべての人たちが幸せになるように、様々な政策を呼びかけて行きたいと思います。
そして私のキャラクターは蛙です。松本を変える。今日はその、どのように松本を変えるかということについてお話させていただきたいと思います。
私が海外を廻って様々な国を見てきた、その材料をこの松本市で地に足をつけた市長としての仕事でどう結実していくか、ずっと皆さん方のお考えを聞きながら考えておりました。
そこで明確に分かったこと。それは市長の仕事は都市経営。都市の経営者であるということです。
経営者であれば、どこへ投資をするか。人と地域に投資をしていく。今起こっていること、そしてこの先に起こりうることを確実にみて、あるいは想像力を働かせて、この先の松本市を見据えながら今の松本市をどうつくっていくかという都市の経営者です。私は松本市の都市経営者として皆様方と一緒に、この松本市をつくって行きたいと決意いたしました。
今年1年。菅谷さんが命を賭けたといわれる100周年がありました。しかし問題はこの100年が経った次の100年をどう作るということだと思います。100年を経て次の100年を見る。もちろん様々な政策の中では、10年20年を見る、30年後という言葉がよく使われてきますが、私は100年経ったこの松本市の次の100年をみながら新しい松本市を作って行きたいと思います。100年と言うと長いように思われても、今年生まれた子供が100歳になる可能性は、今の時代とても大きいわけです。そうすると今年生まれた子供が人生を全うする、もしかしたら100年以上生きる、その生きる場所としての松本市をどう作って行くか。100年のスパンは、その子供たちにこういう松本市になるんだよという夢を与え、市民の皆様方と子供達、子供達が幸せになる町を作っていくというビジョンを与える、そういった大切なこの先の100年だと思います。
100年というスパンを見た時、私が見えるのは子供達。子供は宝です。この子供達あってこそ、松本市が発展し豊かになり住み心地が良い場所になって行きます。今様々な課題が起こっている中で、政府が先進的に行おうとしている、或いは世界各国が注目しているのは、京都議定書に盛り込まれた地球の環境をどうするかということですね。
1つ1つの小さな課題は大切にしますが、今あるこの環境、この松本市をどう作って行くか、子供達の環境をどうして行くかということを常に1本の柱にしなければ、いつか子供達に残すものがなくなってしまいます。或いは子供達と一緒に作っていく物が見えなくなります。
そこでどうしたら良いか。様々な皆様方と一緒に考えていくキーワード。それは都市経営者としての市長の使命だと思います。
帰国したときの記者会見でも私は経済と環境を両立させた松本市にしていきたいということを述べさせていただきました。それをどのような言葉で皆様方にお伝えしたら良いか、ずっと考えておりました。様々なミニ集会に出て、様々な方々、市民の方々の声を聞きながら考えておりました。今市長としてできることは、有限無限の資源、エネルギーをフルに用いた循環型社会ではないでしょうか。地産地消も言われています。自分達の土地でできたものを自分達で食べる。自分達で起こしたエネルギーを自分達で使う。もちろん小さな枠の中に閉ざされた1つの地域を守りたいというわけではありません。外からの物を取り入れて大きなうねりを付け、それをどう運営していくか。松本市は今地球そのものが問題になっている環境に広く視野をあて、資源、エネルギー循環型社会を目指します。
そして私が市民の皆様方にお示しできる松本の機軸。柱はこれです。 日本の環境首都松本。松本市は日本一の、首都と言ったら今は普通の国は東京ですが、そうではなくて環境首都を目指します。
皆様方のお手元のそのリーフレットにも、日本の環境首都松本へと、私のイメージカラーの黄色で書かせていただきました。そのためにはやはり、子供に心とお金を注がなければなりません。松本市は日本の環境首都を目指します。
では環境首都を目指すということが様々な施策にどう繋がっていくかを1つずつお話していきたいと思います。
大きくは3つ。
1つは、やはり皆様方からの税金をお預かりしている松本市役所、行政を変えます。まずその市役所のトップを目指す私がすること、それは現場に足を運びます。
帰国してから毎日、様々な方とお会いしました。まだまだお呼びいただいているところがあって、スケジュールが詰まっていて行けない所がたくさんありますが、これから私は市長選挙の日までこの政策をどんどんどんどん成長させて、皆様方との対話を重ねて、市長の椅子に座るまで大きくしていきたいと思います。現場に足を運ぶ。現場を知る。その時の私は5感をフルに働かせます。見る。聞く。触る。嗅ぐ。5感をフルに働かせて様々なことを見て、聞いて、そしてできればそこの方たちの具体的な姿を拝見して声を聞きたいと思います。
2つ目。職員の知恵を活かします。
ご存知の通り市役所にはたくさんの職員がいます。私がこの間廻っていたときに、市役所の職員の対応についても様々な苦言、提言をいただきました。難しい試験を超えて、今は競争率のとても高いあの試験を超えてきた松本市の職員の能力が、本当に今活かされているでしょうか。本当にやった仕事が評価されているでしょうか。私は収入役時代様々な職員の方と、昼間の勤務時間だけではなく、仕事が終わった後も話をしてきました。やはり職員の方たちはみなやる気や能力を持っていますが、それらの能力が正当に評価された人事配置になっているかどうか。場合によってはその配置に就いたときが100%で、何か起こさないことが一番。120%になるということは無いと聞くこともありました。市役所の職員が、自分が創造的な仕事をして失敗したらマイナスになってしまうという、そういう評価もあるのではないかと感じております。本当に挑戦するのであれば失敗だってあるはずなんです。失敗を全くまとめない、そういった松本市であれば、失敗を起こさないことだけになります。人事評価を変え、職員1人1人が自分の能力や意欲を活かせるような仕組みを作ってまいります。
3つ目。市民力を発揮します。
市役所の職員は私と同じようにできるだけ現場に足を運んでいただきますが、もちろん現場で、つまり市役所の本庁だけではなくて現場で働いている職員もとても多いわけです。市役所から離れたところで職員の方たちの知恵や、現場で聞き取った声が本当に活かされているかどうか。その仕組みを見直しながら松本市にいる市民の方々、そして専門家の方々、専門家というのは大学の先生だけではなく現場を持った専門家、それは例えば建設業の方であれば土木建設の技術や専門性を持っている、そういった意味での専門家の方。そして松本市役所の職員。この3者の力を合わせ、真の協働として市役所で各種政策ができるように、市役所の職員に真の協働の姿を伝え、そして市長も一緒にそれを実現して行きたい、姿をお見せしたいと考えています。
以上の3つが松本市の行政を変えるという視点です。
私が収入役の2年半で感じていたものを3つの言葉で示させていただきました。そして個別課題を報告させていただきます。この間様々な方とお会いしたときに様々なご意見をいただきましたが、それは具体的にどのような問題点があり、実は何が原因でそうなっているのかという所までは深く追求する時間が今はありません。それは先程申しあげた、就任してから現場に足を運び会話を重ねながら実現に向けて粘り強くしていくことだとは思っています。ただ私が今環境首都松本を基軸としたところで考えると、このような政策は必ずできるというものをお示ししたいと思います。
まず1つ目。廻っていて、とても不安な声はたくさん聞きましたが、不安な声でとても大きかったのは、今の経済をどうするのかということでした。経済という言葉はどちらかと言うと、やや今の経済発展や効率化優先のマイナスのイメージで捉える方がいるかもしれませんが、経済活動というのはどのような場所にもあるということはもちろんみなさんご存知の通りです。この経済活動を活発にするために松本市の産業を変えていきます。具体的には松本市に環境ビジネス、環境を視野に置いた環境と共生するビジネスを創出します。お手元のリーフレットを見ていただきますと、簡単にいくつかの政策がございます。例えば国の制度をもっと積極的に活用する。中小企業技術革新制度。これは国が今最も力を入れて推している制度ですが、この制度を利用して新技術や新製品の開発の事業化を促進することができます。そして環境技術を集積した最先端のエコビジネス。環境共生型のビジネスを松本で創出し、或いは企業を招致いたします。
それから市民の皆様方から頂いた課題は、今の中心市街地をどうするのかということでした。
松本の中心市街地を変えます。景観条例を急いで成立させようとしているのは松本の中心地に多くのマンションが林立するようになってきたからです。ただ問題と感じているのは、松本市はもう既に幾つかのマンションが建っております。そしてお城を守ろうと思っている方たちが、お城を昔の姿に復元したいという思いを抱いております。ただ松本の中心地、それを全体像としてどうしたいのかという都市計画が見えません。私は松本の松本城を中心とした、あのお城周辺地域。松本駅からあがたの森公園、あがたの森公園から裏町。裏町から松本城。そして松本駅に繋がるこのエリアを城下町ゾーンとして整え、松本市に住む市民の皆様方がこのエリアを歩き、楽しみ、夜の時間も楽しむ、そういった歩く城下町ゾーンへと再生したいと思います。そのためには江戸時代から残る史跡、財産、或いは特産品などをどう大切にしどう組み合わせていくかという皆様方の知恵が必要となります。それから私は海外に出たとき、日本人の若者をはじめ様々な国の人たち、ビジネスマンが、様々な場所でパソコンを広げてインターネットにアクセスし、その地域の情報を得ている、或いは国にいる家族たちにメールを送る、自分の旅の報告をホームページで完成させていくという作業に出会いました。その時その人たちがいるエリアには、インターネットのコードが無くてもインターネットにつなげられるゾーンがあったのです。私は旅に出る前は、インターネットに繋ぐ場所は自分の家か職場だけだと思っていました。或いは、公共施設。例えば松本市であれば図書館にありますが、そういった建物の中のしかるべき場所でなければインターネットに接続できないと思っていました。けれども今はそんなことはありません。松本市にお越しになるビジネスマンの方も、列車の中で、或いは街角で、喫茶店でインターネットに繋いでおります。みなさんはご存知でしょうか。松本市の浅間温泉の小さな旅館に先月ブラジル人の方が泊まりました。どうして分かるか。それはその旅館のホームページの中に、ブラジル人の方が泊まった感想が英語で書かれているからです。今や様々な情報をできるだけアンテナを高くして捕らえる時代です。もちろんインターネットやコンピュータを使わない人たち、その方たちのことも考えながら、しかし最先端の情報を入れながら今どうしたら良いかを考えていくエリアを、松本市様々な地域に作っていきます。これをワイヤレスインターネットゾーン、ワイサイゾーンと言いますが、ビジネスや観光客、或いは松本市民に、いつでもどこでもアクセスしていただけるものとして整えたいと思います。
3つ目。松本の地域づくりを変えます。松本市は4村と合併し大きくなりました。けれど今悩んでいるのは、恐らくその4村の方たちが自分の役場が無くなっちまったけれども、いったい自分は支所に行って本当に自分の声を聞いてもらえるのだろうか。地域でこんなことをしたいけれども、その予算は取ってもらえるのだろうか。そんなことをとても悩んでいると聞きました。同時にこれは合併した4村だけの問題ではありません。ご存知の通り松本市には町会という、非常に自立的自主的な地域自治の仕組みがあります。そしてまたその方たちと一緒に歩む公民館も各所にあります。私はこの松本市の特徴とする公民館の地域自治、町会の地域自治、その松本市に元々あるベースを活用しながら、それぞれの地域が一定の権限を持ち、同時に一定の予算を持つ地域づくりの仕組みを考えて行きたいと思います。良く聞かれるのは予算の関係で保健師さんが本当に少なくなってしまって地域に住んでいる弱い方たち、いわゆる格差社会で下の方に、お金が無い、生活がとても苦しいといった方たち、その方たちの声を本当に拾っているのか、或いはお年寄りで寝たきりの人の声を本当に拾えるのか。1人の保健師さんが本当に広い地域を担当していてそれで良いのかという声を本当に聞きました。今申し上げた地域自治、私の言葉では地域ステーション。仮称ですけれども、地域に地域運営ステーションを設置し、そこでその地域の人たちの様々な課題を解決する一定の仕組みを作っていきたいと思います。
そして、お手元にあるこの順序に従って私は報告させていただいてますけれども、そのために順序がバラバラしていて時間がかかっていて申し訳ないです。
市役所を変える。それは先程申し上げました。市役所を変える、3つの視点で変えるとありましたが、具体的な事例をそこに書かせていただきました。やはり様々な苦言の中でたらい回しにされる、或いは善処しますと言ったっきり、その後音沙汰が無いという具体的な声を聞いています。やはり市民の方から頂いた声がすぐ市長である私が聞き、同時に担当してる職員がその場に足を運び、どうしたら良いかその地域の方たちと一緒に会話を重ねる。そんなワンストップサービス。一箇所に電話をしたら、たらい回しはそんなにたくさんするのではなく、せいぜい1ヶ所2ヶ所程度で市民の皆様方のお声を聞ける場所を作りたいと思います。
5つ目。お金の流れを変える。今日も新聞各紙に松本市の来年度の当初予算が出ておりました。私は収入役時代の経験から、やはり市の職員の組織内部の縦割りが弊害しているものとして、支出だけを考える、そういった部局、収入だけを考える部局が完全に縦割りに分類されている弊害を見てきました。もちろん専門的に仕事を進めるためには、専門的な集中して取り組む各課ごとの仕組みは必要です。けれど職員全体がお金をどう持ってくるか、どういう風に収入を上げれば良いかという意識無しで政策に取り組んでいたのでは、支出一方になってしまいます。収入への意識。職員を収入増へ意識を向けると言うと、もしかしたら、えっそれって税金を増やすんじゃないの、と誤解されるかもしれませんが、決してそうではありません。税金は税金収納の課があります。税金の額を増やすという視点ではなく、どうしたら松本市に税金、色々なお金を増やすことができるか。その工夫が必要です。例えば松本市の色々な施設で物を売っています。例えば松本市で色々なイベントをするときに入場料、聴取料を頂いていることあります。本当に必要な会場一杯の人がそこに入っているでしょうか。時には埋めなきゃならないからといって、市役所の職員の方が市民のように、もちろん市民ですからそれは良いのですが、動員という形で引っ張り出されることもあります。でもやはり何かイベントを行う時には、来たくなるもの、そして来た方々が喜んでお金を払えるもの、何も払いたくないと言っているのに税金を取るという形ではなく、税金を納めていただく、その気持ちを、物を買っていただくのも、或いは地元商店街で物を買っていただければ、その税金として自然に松本市に入ってくるというお金の流れの発想を職員一致して持ちたいと思います。
もう1つ。松本市が使うお金は主に税金を基にしたものですが、私はここで市民が市民の事業に使えるお金を提供する、市民基金を提案したいと思います。今全国で使われている言葉では市民ファンドという言い方もあります。考えておりますのは、後ほど子育てでも出てきますが、子育て基金。松本市の子供をもっと大切に、もっと幸せになってもらいたいという方々の基金を元に、すぐに今必要とする事業に注げる資金としたいと思います。そして先程、環境首都松本で述べさせていただいたように、環境のビジネスを開発していく時に、エネルギー、自然エネルギーというところも当然視点に上がってきますが、この自然エネルギーを活用していくためのエネルギーファンドという構想もあります。お金の流れを変える。市で使うお金は市の税金だけではない。市民が期待し市民が投資する。その仕組みを作りたいと思います。
6つ目。町の姿を変える。ここで言う町というのは中心市街地に限ったことではありません。合併した旧4村を含めた広い松本市。そしてもう1歩足を広げた広域で考えた町の姿を変えていきたいと思います。松本市として見た町の姿を変えるというのは、松本市の都市計画、総合ビジョン。私は今はグランドデザインと呼びますが、松本市をどうしたいのか。100年先を見ながら今の松本市の姿を都市計画としてしっかりした形に描き、市民の皆様方にお示ししたいと思います。ある地域に入ったときに、ここの部分は今、乱開発が進んでしまうんだと、この乱開発は嘆かわしい、とても良い農地があったのだけれどもどうしたら良いかという声を頂きました。またある地域に入ったとき、地域に新しい駅ができたけれども、住宅地として使うことができない土地があるということも聞きました。100年先を見据えながら、今松本という町をどう作っていくかということを考えた時、そこには土地利用の再構築、或いは用途の変更も視野に入れた新しいものが必要になってくると思います。私は就任したらすぐに、このグランドデザインの製作を市民の方々、専門家の方々、そして市職員との共同で作り上げて、皆様方にお示ししたいと思います。そしてこの町作りのグランドデザインの示すものは、もちろん環境首都松本です。
また松本を考えた時、松本は広域連合の一番の担い手にもなっています。ご存知の通り、今松本広域連合は3つの市、1つの町、4つの村で成り立っています。そして広域連合長は松本市の首長が就任するという風になっています。地球環境という広い規模で考えた時も、空が繋がっている。では松本市を考えた時、松本市単体だけで町作りが進められるでしょうか。松本市はこの広域のリーダーとしてのリーダーシップを遺憾なく発揮し、自分の町だけではない課題をもしかしたら広域で知恵を働かせながら解決できるのではないかという提案を大胆にし、様々沸き起こる課題を粘り強く皆様方と解決していきたいと思います。松本広域の首長様たちは、朝日村の村長さんを除けば、私が海外に行ってから朝日村の村長さんは就任されましたのでまだお目にかかる機会は無いのですが、その他の首長さんたちは対話が大好き。対話を厭うことがありません。私もそれぞれの首長の方々と親しくお話をさせていただいてきました。その首長さんたちと一緒に、この広域をどうしたいのか、それぞれの市町村がどう輝くのか。一自治体ではできないことを広域でどう成し遂げていくのか。広域でのリーダーシップを発揮したいと思います。
そして7番目の政策。健康寿命に変える。もちろん今松本市は様々な健康寿命を伸ばす政策がされていて、効果を上げているとは聞きますが、環境首都松本市の中で、環境に良い食事、地産地消の食事。様々なグランドデザインに基づいた計画の中で1人1人の皆様方の健康寿命をどう伸ばすか、さらに工夫を凝らしたいと思います。例えば、そこのリーフレットに書かせてもらいました。保険や医療機関の皆様方と協力し1人1人の健康を支える健康カルテのようなものを作れたらと考えております。
8つ目の政策は、子育て環境を変えるです。
子育て環境を変える。子育てをしているのは働いているお父さんお母さんばかりではなく、仕事をお休みし、或いは働きながら家庭で1人で子育てをしているお父さんお母さんもおられます。子育てをする時の苦しみ、楽しみ、大変さを様々な場所で聞いてまいりました。実は今日来る前、この私の頭の髪の毛をカットしてくださった方、30代の女性の美容師さんですが、つい最近まで育休を取っていたという話をしてくれました。どうですかというお話を髪を切っていただきながら聞くと、実は今は女性や男性の育休制度を推奨するような施策がよく行われていますけれども、私は1年2年という休暇を頂くことはとても不安ですと率直に言ってくれました。ちょうどお休みしている間にどんどん自分が取り残されていってしまう。とすれば私は子育てのちょっと落ち着いた4ヶ月目位からは少し職場に戻りたい。そんな声を聞きますと、やはり様々な要望の中で1つこれをやれば良いというものではないということに気付かされました。様々な職業の形態にあった様々な働き方。仕事をしているお父さんお母さんも仕事をしていないお父さんお母さん。或いは長期ではなく短期で育児をしながら働いている方たちの育児環境を整えていきたいと思います。具体的には働いていて突然幼稚園保育園から熱を出したから戻ってきてほしいと言われたときに戻れないお父さんお母さんを支えるための緊急サポートネットワークをと整えたいと思います。そして子供というキーワードで松本市の各部局が、実は松本市は庁舎が狭くてご覧のように、耐震補強をしたらますます狭くなってなかなか1つのフロアにいくつもの施策を置くことはできないのですが、でも子育て中の方が子供のことで相談に来たらできるだけその場で相談の内容が、相談頂いたことが解決できるような、1つの窓口の整理。或いは子供を担当している課をできるだけ近くに寄せて様々な所を歩き回らなければならないような組織作りを変えたいと思います。
同じように子供たちを取り巻く環境として教育環境があります。
9つ目。教育環境を変えます。今の子供たちに何が不安ですかと聞いたときに、人と対話する力、コミュニケーションですね。人と話す力、対話する力が弱いのではないかという不安の声をたくさん頂きました。そこで外国語を含めて、日本語を話す力、これは単に言葉が話せれば良いということは皆様方が一番よくご存知だと思います。仮の名前ですが松本子供対話交流プログラムを実施し子供たちの対話力を身に付けていただき、人と繋がっていく、自分は1人ではないんだ、色々な人と対話を重ねていきながら力を合わせて様々な課題を解決していく生きる力を身に付けてもらえる、そんなシステムを創出したいと思います。そしてまた、私は教員をやっていた経験上学校の先生方がどんなに大変で、或いは自分のクラスのことで外に悩みを打ち明けられないでいる姿を見てきました。それを支える地域の支援ネットワークを学校支援ボランティアとして作り上げていきたいと思います。
次に雇用の場を変える。雇用の場を変えていきたいと思います。雇用の場をどう変えていくか。様々な小さな施策を積み重ねることも大切にしたいと思います。例えば中央商店街を活性化することによりそこで働く人が増えるでしょう。けれど、もう1つ大きな柱は、先程もお話いたしました環境ビジネスを創出することにより、そこの企業で働く方たちを増やしていきたいと思います。これはある事業者さんの1年間の社会活動報告書です。みなさんご覧になったことがある方もいらっしゃると思いますが、今大手企業は自分の会社が、自分の企業がいかに社会貢献しているかということを明確に報告書に示すようになってきています。専門用語ではCSR。企業の社会的責任という部分ですが、その中にはその企業で雇用している人たちに障害をお持ちの方を雇用する、そういった余力があるか、或いは女性たちが働きやすい子育て環境を整えているかというような項目もあります。もちろん大きな企業を引っ張ってくるだけではありません。それらの企業は自分が発注する製品部品を作っている中小の企業の方たちにも同じような社会貢献的な視点を求めています。今環境を大切にしようとする企業は、雇用の場でも広い視点で人を採用することを求められ、それを一生懸命実現しようとしています。それらの企業に声かけをさせていただいて、環境に関係する企業、ビジネス。そこに様々な仕事に就けない人たちの場を創出したいと思います。私はこの間、精神に障害をお持ちの方たちのグループにも呼んでいただき、その方たちとお話した時に切実に働く場がほしいんだという声を頂きました。恐らくそれは民間の方たちだけに求めるものではないのではないでしょうか。
そしてその次に、町の交通を変える。これはとても大きな課題です。ご存知のように松電さんが非常に大変な状況に陥っております。そうなると不安になるのは、公共交通はどうなってしまうんだろうということです。全国でも様々な公共交通の機関が考えられていますが、私はまずできるところから。例えば乗り合いタクシー制度が可能なのだろうか、或いはデマンド交通、ミニバスの運転が可能なのだろうか。小さな視点で考えると同時に、この公共交通の問題は一松本市の問題だけではなく、先程も申し上げました広域の、松本広域の視野で一緒に手を取り合って考えていきたいと、研究していきたいと思っております。これはまず真剣に最初に取り掛かる大きな課題だと認識しております。もちろん公共交通、町の交通の中には松本空港の利用を高める方策もあります。交通といえば渋滞を解消する、それらも含めております。しかしまず私は地域の足をどうするのかというところに最初に視点を当てながら前向きに取り組んでいきたいと思います。
次に老後の不安を変える。今子供をお持ちの皆様方も、将来子供に自分を託すなんてことは言えない、子供は子供で自由にやってほしい。私を介護してなんて言えないという声を聞きます。となれば老後の不安を解消できるのは誰なのか、自ずから分かります。もちろん地域です。松本市には素晴らしい地域の力があります。この地域の力、支えあいネットワークをより友好的な力とし、1人暮らしのお年寄りや高齢者を支えあう仕組みを積極的に作っていきたいと思います。また年老いたら病院でケアをして頂くのではなく、やはり自分の家で過ごしたいという方たちの切なる願いも聞きました。コミュニティケア、地域でどう支えていけるか。お年寄りになった方たちをどう支えるか、或いは病気になった方たちをどう支えるか。コミュニティケアについて先進的に進めたいと思っております。またそこには書いてありませんが、環境首都松本で考えた時、地域のお年寄りがその地域で生き甲斐を持って、存在感を持って活躍していただくために、お年寄りの知恵バンクも作っていきたいと思います。私は祖母から様々な節約の知恵を学びました。松本市の様々なお年寄りの方たちは物が無かった時代の生活の仕方を良く知っておられます。剥いた柿の皮をどう使うか良く知っておられます。お年寄りの知恵を活かすバンクを作り、お年寄りが地域で活き活きと皆様方と存在感を持って暮らしていく仕組みを作っていきたいと思っています。
最後は環境を変える。これは施策の中に入れ込みましたが、本来は最も大切な幹となる部分です。ここには書ききれません。書ききれませんが施策の1つとして挙げさせていただいたのは、具体的なプランを少しお見せしたいと思ったからです。松本に環境ビジネスを持ってくる。例えば工業団地を作るにしても、漫然とただ土地があるから企業さん来てくれませんか。そういう視点の誘致をしても企業さんは戸惑うと思います。様々な企業がある中で、松本市は環境としてのブランドを高め、例えば企業で研究した実験結果を松本市の周辺の農家で試すことができる、或いは自然エネルギーであれば、籾殻を使ってバイオエネルギーが作れる。地元の物を使って循環型の事業を展開できるような具体例を持って、或いは様々な松本の資源を、水ですね、提供し企業に呼びかけたいと思います。同時に元々松本市にある中小企業、小さな企業の方たちの持っておられる技術がそれら大きな企業の方たちの開発に役立つことが必ずあります。今持っている技術をこれからの環境ビジネスにどう役立てていくか、そのマッチングを行政が行う、或いは1つの企業だけではなくて関連企業をマッチングしていくことで、一緒に大きな1つのプロジェクトを作っていくことができる。行政の役割は企業と企業を結び幾つかの企業が1つになって1つのビジネスモデルを作ることに協力することにもあると思います。また行政ができることは、それらの企業が開発した製品を松本市の環境モデルとしてホームページの中で紹介し、マーケットを広げていくこともできるでしょう。また行政ができることは小さな企業ではできないであろうマーケティングを一緒に行う。行政だからできる企業支援が沢山あると私は信じますし確信します。補助金を出すだけが行政の支援ではありません。行政が持てる様々な情報、知識、知恵、場所を活用し、いかに環境首都松本市の中で環境を主軸にして様々な事業が創出できるか、小さな工場が自分たちの技術を大きく広げていけるか、そんなサポートを皆様と一緒に考えていきたいと思います。また松本市には大切な里山が沢山あります。中心市街地には澄んだ水が流れ、周辺には里山が沢山あります。これらの里山は元々人々が最後まで自分の物を使って勿体無いの精神で作ってきた里山の生活がありますので、それらの里山を再生しながら一体となった松本市の都市総合ビジョン、グランドデザインの中で環境を変えていきたいと思います。
以上、とても長い時間を頂きました。具体的にはこれからお手元にお配りする政策要綱に記してありますのでお持ち帰りいただきまして、また今それをご覧頂きまして私の方にご質問頂ければと思います。ただ一番最初にも申しましたように、まだまだ市民の皆様方、専門家の皆様方のお知恵を拝借しながら、新しいアイディア、新しい課題が増えていくものと思います。私が今お手元に配布させて頂いておりますものはまだ成長の過程と思ってください。そして今日はこの後6時半からトークセッションの場で、今報告させていただきましたもののダイジェスト版を来てくださった方にお配りしますが、具代的なものは後日改めて市民の皆様方にお配りしたいと考えております。もしこんなことも入れたらどうか、環境首都であればこんな知恵もある、こんな風に子供たちの100年後を見据えながら松本市を作っていける、そんな知恵を寄せて頂ければと思います。私の後援会事務所は大きな市民芸術館の斜め前にガラス張りで設えました。おもてなしの心でどなたが来ても入りやすい雰囲気を作りながら皆様方をお迎えしたいと思います。是非こんな町に変えたい、こうしたいという思いがあれば、私、市川博美に直接伝えてください。私がいないときには私の代わりに思いを共にした仲間が耳を大きくし、お伺いして、或いは対話を重ねていきたいと思います。
私は市長としてのリーダーシップを発揮し、大きなビジョンに向かって自ら現場に伺い、職員と一体になってこの松本市を環境首都として作りあげていきたいと思います。市民の皆様方、私と一緒に環境首都松本を目指しましょう。
以下記者との一問一答 (記者)
(先日の会見で菅谷市長が最初に出たときの政策を見てなんて言葉がありましたが、今回どういうところに一番の違いを出そうとされたのか、どこが違うんだというところを教えてください。)
まずビジョンとして1つの姿をお示しするということです。先程申しあげましたように、松本はこういう町にするという、まずビジョンをお示しする。私はその1つの姿を環境首都にするとお示ししました。私は菅谷さんの公約は公約ですが、それは4年前。菅谷さんが今4年間その公約をどう実現されたかをきちんと見て頂き、それとの違いではなく菅谷さんがこの4年間されてきたことと私が今これからしようとすることを比較して頂きたいと思います。何故かと言うと、その公約のどの部分がきちんと果たされどうなったのかということを、私ではなく菅谷さんに問いかけて頂ければありがたいです。
(最近、こういう公約発表の時にはマニュフェストがありまして、数値目標を伴った政策の発表というのが流行りになっています。色々たくさん政策がございますが、なにか1つ、数値を伴った具体的なマニュフェストとなるようなものはございますか。)
そうですね。一番大切なものはやはり都市経営としてのビジョンだと思いますので、この町作りのグランドデザインを1年以内に皆様方にお示しします。数字については様々な賛否両論がありまして、マニュフェストという言葉は今流行ですけれども、数値を入れることが必ずしもマニュフェストとして妥当かどうかという議論もありますので、それは私の中でもできるだけ早急に示せるものはお示ししたいと考えております。
(波田町から合併の申出を受けていまして、これについてはどんなふうに対応すべきだとお考えですか。)
まず考え方の基本からお伝えしたいと思うんですが、その後具体的に申し上げます。考え方の基本は、波田町との合併は単に波田町と松本市だけの関係で考えたくないと思います。それは先程も申し上げましたように、松本は松本広域のリーダーであり、やはり松本平、ここに広がる様々な市町村の方たちと一体になって進めるべきものが沢山あります。波田町との合併問題は広域の中での松本と波田町の関係をどう捉えるかという視点で常に見ていきたいと思っています。これはスタンスです。そして具体的に今、召田さんからご質問いただいたどう対応するかということですが、私はちょうど就任した時にはほとんど、4村の調印直前の段階でした。ですから私が収入役に就任した時はどのような過程で様々な合併条件が整えられ、協議されてきたという過程はほとんど見ておりません。合併してから感じているのはこんなはずじゃなかったという声、それから約束はこうだったのにという声が多いことに非常に愕然としているわけです。そうなれば今、合併は様々な問題が取り巻いてきています。一時的にワッと合併がブームになった時には、合併が良いんだということでもてはやされた部分もありますけれども、何が合併して問題となっているのか、何がメリットになっているのかということをもう1度きちんと洗い直す、そういったデータが様々な合併の地域から出ているはずです。1つ申し上げますと、合併の時は小さな村が、自分のところはお弁当を1500円の値段を懸けて作っていたと。合併したら500円のコストではいけないから、せめて最低5年は1500円でやってほしいという条件を受け入れて、その地域だけその合併した村だけ1500円のコストを懸け、そうじゃない所は500円にしているというある地域の例を聞いております。そうなるとどうしても合併したあとの不公平感が拭えません。今、様々なおいしい条件を提示して波田町さんに合併してほしいという立場では松本市は無いと思います。お互いに財政は苦しい。そうなれば率直に合併したときに松本市はこういう方針であれば合併できるけれども、そうではないということを明確にし、それを市民の方たち、私が市民と言ったときには波田町であれば町民の方たちですが、それを明確にお示しし、それでも合併を選択なさいますかという風に問いかけたいと思います。もちろん広域で考えるということは自立できない市町村を廻りの広域がどういうようなサポートでいけるという視点もあると思います。私はやはり合併というのは1つの選択ですが、選択の中で自分たちの役場が自分たちの地域からなくなってしまう悲哀というものをしみじみと感じました。それをどうカバーしていかなければいけないのか、どうやって一体感を作っていかなければいけないのかということが合併した市の役割だと思います。ですからその一体感。1つの市になったときにどのような市になりたいんだというビジョン、私が先程から言っています環境首都松本であれば環境についての様々な条例も出てくるでしょう。或いは様々な土地利用計画の変更もあるでしょう。或いは環境に関した制約も出てくるでしょうけれども、そういった松本市民との合意で出来上がったものを波田町の人たちが受け入れられるかどうかといったところをきちんと見ていただきながら、そして決断していただくということを申し上げたいと思います。
(お金の流れを変えるということで、現状の市の財政悪くもなければ良くもないということで、どこに無駄があるというように感じていますか。)
細かいところはいくつも、私が収入役として入ったときに細かいところで気になることは沢山ありました。本当に細かいことを言えば様々な会議資料を製作するときに担当者はとても頑張りますので1つ修正があると20ペーシの資料を全て、1ヶ所の修正で全部もう1度印刷しなければならないという様なことが起こります。或いは1度作成したものが1枚ダメであれば全部最初からやり直しというようなことがあります。この紙の無駄をどうしたら良いかということは決定の過程、或いは書類の作り方で変更できるんじゃないかと思ったものかあります。細かいところはそれです。ただ大きな目で見たときに、1つのビジョンに向かっていく時にこの事業は本当に優先的に行うのかということですね。環境首都松本市を目指すのであれば、どこに予算をきちんと焦点化、あてて、待つものは待つ。ビジョンをお示しした場合に、2年はここにはちょっと予算が行かないから待ってほしい、ここは最初の2年で資金を投入して投資しなければならないということを示していくことができるはずです。1つ1つ起こった課題にその場その場で予算をどうするかというような、この枠で考えてねというものではない。もっと言ってしまえばこれは恐らく行政の難しいところというのは認識しながらも申し上げたいのですが、去年の予算枠を、1つの課でですね。1つの課で持った予算を次の年に減らしたくない。つまり各課が持っている予算の中でうまく回していくということが採られています。果たしてそれで良いのか。これは私だけではなくて、やはり市の中の職員の意識の中でも疑問を持っている声もありますので、果たしてこれをどういう風に変えていけるのかというのはこれからだと思います。同じような施策が重複してされている場合もありますね。課が違ってくると情報が中々共有できなくて似たような施策が重ねられてしている所もあります。政策を縦割りではなくて横に見ることで同じ重複したもの、或いは少し同じようなものでも違うところに予算を使いながら、より効果的なことができるのではないかというものがありますので、そこを変えていきたいと思います。
(環境首都が一番のテーマだと思うんですが、環境を変える、日本の環境首都を目指す。二酸化炭素とゴミの排出量を全国の最低レベルに抑制する。これは思い切ったことだと思うんですが、これは何年くらいで、4年間ですか。)
すいません。具体的な数値は私が考えている中でのデータとしてはまだまだ不足しています。ただ専門家の方たちとお話をしていく中で、これは可能であるという意見を頂いていますので、専門家と、より現場を持った方たちの専門家ですね、それと大学の先生と、具体的にそれを行う市民、事業者の方との合意を持って決めていきたいと思っています。具体的に言いますと例えばゴミの排出量についても、1つのアイディアですが松本全体で包装紙を止めようということもできるわけですね。包装紙を止めてどうするか。松本市のブランドとして松本で買ったときには包装紙が無い。でも松本市で買ったときのブランドを高めるためのステッカーを貼って、これはお土産ですよというような工夫ですけれども、そうすることで包装紙の代わりにすることができるのではないかというようなアイディアもあります。これは色々なアイディアをもって閃いた市民の方たち、専門家の方たちとどうすれば、何の無駄を省いてどうすれば減らせるかということを考えていきたいと思っています。またこれは市政にも関係することですが、自動車を軽自動車に変えると松本市の市税が増えるということもご存知ですよね。自動車は普通自動車の税金は県に入りますが軽自動車の税金は市に入ります。より小さな自動車、環境に負荷の少ない自動車を使って頂くということで、排出量を抑える。様々な知恵がありますので、これから本当に前向きに、或いは時間をかけずに考えていきたいと思います。
(4年間でということで良いですか。) はいそうです。4年後には何かしらの成果をお示ししたいと思います。 (全国の市町村で最低レベルということですね。)
市ですね。ただそれは私の4年間でできるかと言うと、これはまだ見せることができませんが、成果の形をお見せすることはできるように努めます。
(環境関連ビジネスを創出または誘致ということで、もし実現できれば素晴らしいことだと思いますが、もしその中期目標を立てるなら、なかなかこれはやろうと思ってもできない、なかなかどこの自治体もやろうとしていないということもあって、先程も出た水とか資源とかもう少し具体的にどうやって、何をクリアして税収を増やしていくか。)
例えば環境ビジネス、ヒントとなるか分かりませんが、松本は水が豊富ですよね。松本市の中心部を流れる用水もありますし、梓川の方に行けば農業用水もございます。今市民レベルであの用水に風車を付けて電気を起こしている、水力発電を試行していることはご存知でしょうか。松本市ではないんですが、鳥獣被害に悩んでいる地域で鳥獣被害対策として電気柵を作っているんですが、あの電気柵、普通の電気でバッテリーでやるとバッテリーが終わったときに電気が流れなくなってしまうんですね。近くを流れている用水路に風車を付けて水力発電をしている。水車ですね、水力発電をしています。そうすると水が常時流れている間は水力発電が起こっている。ただ問題はこの水力発電機が特別生産なのでとても高いんです。聞くところによると何百万という単位です。色々な技術を使えばこの何百万が数十万、或いは10万20万単位に落とせるんじゃないかという方法も聞いていますので、そうしたものの先端技術を松本市でどう開発できるかということを率直に、私、市長自身が自ら企業に行ってやはり誘致を重ねていきたいと思っています。具体的にこういうのができますと言えればいいんですが、今やはり色々なところで試行錯誤されていることがありますが、色々なアイディアは私のところに集まっておりますし、色々なアイディアを出せる専門家とのネットワークも沢山持っております。
(景観条例の話が出てきたんですが、29.4m以下ということになるんですが、これに対する条例についての考えを。)
この間景観条例についてのシンポジウムも本当に短時間でしたが拝見させていただきました。非常に熱の入ったシンポジウムで感動いたしました。中でとても感動した発言があったのでご紹介できれば良いのですが、時間が無いということで段々早口になっていてすいません。景観条例の29.4mは高いと思います。明確に言います。私はあの高さ制限がどうして出てきたのかと伺った時に天守閣と同じ高さだと聞きました。その時にふと思ったのは札幌の時計台です。皆さん札幌の時計台ご覧なった方はイメージされると思うんですが、写真では綺麗ですね。写真では綺麗ですがあの近くに行って時計台を探すのは至極困難です。ビルの中に紛れて見えない。イメージとしてはそんなイメージがふと頭の中に出ました。条例そのものの急ぐ必要性は充分に認識しています。もう1日も早く制定しなければどんどんマンションが建っていってしまう。とても悩ましいです。ただ本当に29.4mが妥当かどうかきちんと議論を重ねられたのか、パブリックコメントも出されたと聞いていますがそれについてきちんと答えられてコミュニケーションしたのかどうか。早急ではなかったのかどうかということについて、様々な意見は頂いております。希望としては拙速にするのではなく、やはり本当にそれで今後100年を見た松本市を作っていく時に本当にそれで良いのかと。私は環境首都松本市を目指すのであれば、どんな条例が必要で、どんな事業者とどんな対応をしていくのかということをもう1度見直すべきではないか。城下町ゾーンをするのであれば29.4m。お城と同じ天守閣がいくつも建っていても良いのか。その辺りまで議論を重ねてそれでも良いよと市民との合意が本当に得られればそれで良いと思います。
以上
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